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「ゼンカイジャー」主演の駒木根葵汰「ヒーローへの憧れを思い出した」、キラメイジャー小宮璃央の言葉を明かす

  • 2021年6月6日
  • Walkerplus

現在放送中の「機界戦隊ゼンカイジャー」(テレビ朝日系・毎週日曜午前9時30分)で機械生命体のキカイノイドたちと共に戦う、主人公の五色田介人(ごしきだ・かいと)を演じる駒木根葵汰(きいた)。芸能界デビューのきっかけはInstagramという異色の経歴の彼に、SNSとの向き合い方やオーディションにまつわる話題、ヒーローを演じることへの思いについて語ってもらった。

■ドッキリで知らされた「ゼンカイジャー」主演
――「機界戦隊ゼンカイジャー」はスーパー戦隊の45作品目。歴史あるシリーズで初主演を飾ることになったお気持ちはいかがでしたか?

【駒木根】芸能界で仕事をすることになってから、小さい頃から思い入れのあるヒーローになりたいという思いはすごく強くあったんです。スーパー戦隊なら、「百獣戦隊ガオレンジャー」とか「爆竜戦隊アバレンジャー」、「特捜戦隊デカレンジャー」などが好きでした。もちろん仮面ライダーも観ていましたし、姉や妹と一緒に「プリキュア」も観ていたので、“ニチアサ”(日曜朝のスーパー戦隊、仮面ライダー、プリキュアの放送時間帯の通称)への憧れがあって。だから、受かったと聞いた時はすごく驚きましたし、とてもうれしかったです。家族はもちろん、地元の友達もすごく喜んでくれました。

それに、いざ自分が演じることになって、ヒーローの偉大さも身にしみて感じました。1年をとおして、自分なりのヒーローを視聴者の皆さんに届けたいなと思っています。

――オーディションに受かったことをドッキリで知らされたそうですね。

【駒木根】違う作品のオーディションだと言われていた場での合格発表だったんです。合否の連絡がなく別のオーディションの話で会社に呼ばれたので、ダメだったんだと…。「ゼンカイジャー」への気持ちの整理をして挑んだのですが、突然「ゼンカイジャー」に合格しました!と言われて、正直「何の話だろう」という気持ちの方が強かったです(笑)。ドッキリをするにしても、もう少し別のやり方でやって欲しかったですね(苦笑)。

■“心臓に毛が生えている”と言われるのは「わからない(笑)」
――「ゼンカイジャー」のオーディションの手応えとしては、どうでしたか?

【駒木根】いつもとは違うオーディションで、台本を読んで芝居するというのが1回しかなくて。ほかのオーディションだと、2、3回くらい役を替えてやったりするんですけど、1回で終わってしまったので「あれ?」と思いながら…。ほかの時間は質疑応答が中心で、芝居を見せるより、お話する時間の方が長かったんです。僕自身、話をするのが好きというのもあって、手応えというのかはわからないけど、自分らしさはすごく出せたんじゃないかなと感じました。良い意味でオーディションっぽくないオーディションだったので、自分のすべてを出せたというか、悔いは残さずできたと思いました。


――ご自身としては、五色田介人役に選ばれた理由についてどうとらえていますか?

【駒木根】白倉(伸一郎)プロデューサーから、「心臓に毛が生えているから選ばれたんだよ」って言われたんです(笑)。その時はまったく意味が分からなかったですが、「明るくて物怖じしない子、どんなことでも挑戦できるような子を探していた」というお話を後で聞いて。思い返すと、オーディションで本当に何も考えないで喋っていたなと。質問される前に自分から喋ったり、ほかの人が喋っている時に会話に入ったりして盛り上がることもありました。そういう姿を見て、選んでくださったのかなと思います。

――“心臓に毛が生えている”というのは、ピンときていなかったんですか?

【駒木根】それは今でも分からないですね(笑)。物怖じしないというか、とにかく緊張しないんですよね。舞台挨拶もそうですし、以前、生放送のラジオもやらせていただいていたんですけど、緊張とかプレッシャーを感じていなかったので…そういうところなのかな(笑)。

■演じる「五色田介人」に、プラスワンの魅力を加えたい
――俳優をやるようになって、大変だと思うことや、こういうことを乗り越えたというものはありますか?

【駒木根】それはもう、完全に台本を覚えることですね(笑)。あと、モデルの時は表情や見え方をモニターですぐ確認できるので、その場で「こう変えよう」と考えることができましたが、映画やドラマだと完成するまでどうなっているかがあまりわからないんですよね。そういったところで、自分と役の擦り合わせに戸惑いを感じました。台本を覚えて役をしっかり落とし込む、というのが、俳優の仕事ですごく大変な部分だと思います。

――台本を覚えたり、役を落とし込むために工夫していることなどがあれば教えてください。

【駒木根】ちょっとずつ「五色田介人」という役を掴めてきたので、ほかの人の芝居を受けて瞬発的に返せるようになってきましたね。これまでは「介人ならこうするんじゃないかな」というのを考えて、深く落とし込んでから撮影に行っていました。でも、今は朝にパッと台本を読んで、現場で生まれたものを大事にしています。その方が初々しさとか、介人らしさを出せると思うんです。

――役を掴めたと感じたのはいつくらいですか?

【駒木根】僕の性格があったからこそ介人役に受かったということもあり、序盤から自分と近しいものは感じていましたが、TELASAのスピンオフ作品を撮り始めた頃、本編だと10話(「お昼も夜でもブルースカイ!」)くらいには、“あぁ、これか”と、役を掴んだ感覚がありました。

10話以前にも介人とシンクロする感覚はあったので、あとは役を自分にぐっと寄せたうえで、介人というキャラクターにプラスワンの魅力を加えたいと思って取り組んでいます。

■SNSは俳優としての自分と私生活のバランスを意識
――Instagramがきっかけでスカウトされたということですが、珍しい経歴ですよね。

【駒木根】今の事務所からDMがきたのですが、物事をあまり深く考えないタイプなので、とりあえず会ってみようという感覚でした。今となってはすごい話だなと思います(笑)。

当時、僕は高校2年生でしたが、流行りにのってInstagramを始めただけなんです。自己満足の世界というか、私生活を切り取って載せる感覚だったので、それがまさかこういう仕事に繋がるとは思っていなかったです。農業高校出身なので、畑で鍬を持ってる作業着姿の写真とか文化祭の写真とか、学校生活の思い出みたいなものを載せていて、地元の他校の生徒がどんなことをしてるのかなっていうのを見るツールでした。

――芸能界デビューしてから、SNSの使い方はどう変わりましたか?

【駒木根】考え方がガラッと変わりましたね。昔は何も考えずにあげることが多かったですが、今はいいねやコメントを見る度、みんなが見てくれているという意識が芽生えてきて。考えながら投稿するようになりました。

――例えば、今はどんなことを意識していますか?

【駒木根】自分の理想としては、俳優としての姿と私生活をバランス良く出せたら一番いいなって思ってます。でも、仕事のペースによってどっちかに偏ってしまうこともあるので、そのバランスが難しいですね。

仕事の部分だけ載せていると、遠い存在だと思われそうで、逆に私生活の部分だけではなく、仕事をしてる時の姿を見たい人もいるだろうし。

やっぱりInstagramがきっかけでこの世界に入ってきたので、ずっと続けていきたいなと思っています。見ている人に飽きられず、しっかり続けられるペースでやっていきたいです。

■ヒーローの存在に元気をもらっていたことを思い出させてくれた言葉
――コロナ禍となり、Twitterなどで発信されるヒーローからの呼びかけや、その存在そのものが大きなパワーになっていると感じます。そういう時代にヒーローを演じることについてはどう考えていますか?

【駒木根】今までは自分がすごく頑張っていいものを作れば、それを見てくれると思っていました。だから、ヒーローとして何を求められているのかというのは、そこまで深く考えてこなかったんです。でも、「キラメイジャー」の小宮璃央君とお会いした時に「小さい子からの応援を直に受ける機会を大事にしてほしい」という言葉をもらいました。

「あぁそうだ。自分も小さい頃、ヒーローという存在に元気をもらっていたんだ」と思い出したんです。「キラメイジャー」は新型コロナウイルスの影響で撮影がストップしてしまったこともあったので、小宮くんの言葉により重みを感じました。

誰かに向けてアクションを起こすことが必要だと感じましたし、なかなか子供たちに会えないというこのご時世だからこそ、SNSのような、リアルの場以外でも繋がれるものを大切にしないといけないんだなと思いました。コロナ禍前もきっとそうだったんでしょうけど、今だからこそ強く感じます。

――直接会える機会が少ないからこそ、よりSNSの存在が大きなものになっていますね。

【駒木根】そうですね。SNSは何にも邪魔されずに繋がれる空間だと思うので、大切にしたいと思います。それを踏まえて、直接会いたいという気持ちも強くなるものだと思うので、会える機会があるのなら一つひとつの場を大事にしたいですね。

――では最後に、おでかけにまつわるお話を伺いたいのですが、もしキカイノイドたちと日本を旅するとしたらどこがいいですか?

【駒木根】いろいろと体験したいですね。浅草に行って皆に浴衣を着せてあげたり、スカイツリーに登ったり。あと、東京ドームシティやよみうりランドでジェットコースターに乗ったり、お化け屋敷に入るのも楽しそうですね。東京でいろいろなことにチャレンジしてから、地方に行ってマニアックな体験もできたらいいですね(笑)。

撮影=八木英里奈
取材・文=大谷和美

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