サイト内
ウェブ

【漫画】外食産業は『推しごと』!?店員と客の口下手なやりとりが愛おしすぎる漫画が共感を集める理由

  • 2021年4月23日
  • Walkerplus

コロナ第4波と呼ばれるほどの感染拡大再燃で、今年もおでかけが難しそうなゴールデンウィーク。家で過ごす時間が長くなる大型連休におすすめしたい漫画が、梵辛さん(@sokusekimaou)の『くちべた食堂』シリーズ。飲食店の店員と客という微妙な関係性から生まれるコミュニケーションが愛おしいとTwitter上で人気を集めている。

自宅の隣にある飲食店を5年間スルーしてきた女性が、ふと入店した際その味に感激。毎日通うと心に誓う一方、店員さんは女性の来店に「やっっっと来てくれた!!」と心中で感涙。お互いに話しかけたいのに、きっかけが見つからず。会計を終えて、2人が告げた言葉は「また来ます」「また来てね」。そんなもどかしいやり取りを描いた第1話には「かわいい!」「元気をもらえました」と多くの反響が寄せられ、いいねの数も公開から2年で20万超。現在も不定期で新作が公開されており、こちらも毎話好評を博している。

電撃ツイッターマガジン『ガールズ&パンツァー アバンティ!アンツィオ高校』やWebアクション『チュンの恩返し』を連載している漫画家の梵辛さんに、『くちべた食堂』シリーズが生まれたきっかけや、アイデアの源を聞いた。

■状況や立場のもどかしさ、それでも「自分の気持ちに素直な場面を描きたい」

――「くちべた食堂」シリーズを描きはじめたきっかけや教えてください。

「自分が自宅の最寄りの居酒屋ランチに通い詰めているうちに、この気持ちを漫画にしていけるのではと思ったのが始まりです」

――店員さんとお客さんのコミュニケーションが愛おしいなと思います。作品や各キャラクターを描く上で意識しているポイントはありますか?

「キャラクターに共感してもらえるように、自分の気持ちに素直な場面を描きたいと思っています。その上で、社会通念的な立場や状況が素直な行動をさせてもらえないところにも共感してもらえたらと思っています」

――本シリーズでのアイデアの源はどんなところにありますか?

「この漫画は、飲食店の場面として描かれていますが、実際のところは世の中のあらゆる職業におけるネタを置き換えているものも多く、自分の過去の仕事やイベントでの出来事からもニュアンスを持ってきたりしています」

■「勇気を出して入ってみた」漫画が新しい店への後押しに

――読者からの声・反響で印象に残っているものはありますか?

「この漫画を読んだあとに、普段スルーしていた店に勇気を出して入ってみたと言ってもらえることが多くて、これは本当にうれしいです。実際にワンオペで飲食店をされてる方から同じことがあったと言ってもらえることがあって、これもとてもうれしかったです」

――第1話は初投稿から2年で20万いいねと、根強く人気を伸ばしている本シリーズですが、支持を受けたのはどんなところだと思いますか?

「シリーズ全体としてのストーリーの流れは少なめにしてあって、なるべく途中の1話だけを抜き出して読んでも成立するように描いているので、一定のペースで新規の人が読んでくれる形になっているおかげだと思います。あと、飲食店ネタそのものは古くなりにくいというのもある気がします」

――今後のシリーズの展望があれば教えてください。

「現在は同人誌版が2冊出ていますが、コロナの影響で3冊目以降の発行は検討中です。ネタはまだまだたくさんあるので、描きためながら展開は広げられるだけ広げていきたいです。当面の目標は書籍化等になると思います」

各話ごとに描かれる絶妙なやり取りはもちろん、だんだんと深まっていく2人の絆も必見の『くちべた食堂』。今後の展開からも目が離せない。

取材協力:梵辛(@sokusekimaou)

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2024 KADOKAWA. All Rights Reserved.