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「ネットニュースを書いている人は、ちゃんとこれを読んで」ミキのオフィシャルブックが発売!

  • 2021年4月3日
  • Walkerplus

4月13日(火)に、オフィシャルブック「ミキ、兄弟、東京」が発売となる漫才コンビ・ミキ。大阪を拠点に活動していた兄・昴生と弟・亜生が上京してからの2年間の出来事が詰まった本書に関する話題や、7月から10月にかけて開催される「ミキ漫 2021 全国ツアー」への思い、漫才コンビとして目指す姿について語ってもらった。

■本を読んでから、ちゃんと取材に来てほしい
――完成した本を手に取られてみていかがでしたか?

【昴生】 上京してからの2年間が詰まってますからね。めちゃめちゃ読み応えがありました。

【亜生】 僕、ほんまに字を読むのが苦手で小説とか一冊も読んだことないんですけど、これは、さらっと読めましたね。

【昴生】 こんなこと喋ってたんや!とか思うこともたくさんあって。その頃の記憶と共に蘇ってきますね。


――2度のM-1に新型コロナウイルスの流行など、激動の2年間だったと思いますが、1冊にドラマが詰まっている印象でした。

【昴生】 本当は上京からの1年を収録する予定だったんですけど、M-1で優勝してから出したいから待ってほしいと僕がお願いしたんです。去年、優勝するつもりでそう言ってたのに、まさかの準々決勝敗退で。それも含め、いろいろと考えたことが載っているから、これはこれでいいタイミングだったと思いますね。デザインもカメラマンもライターも、全国ツアーのポスターとかをずっとやってくれているチームなんですよ。だから、ミキが出した本というよりは、僕らを支えてくれてる人たちからのプレゼントみたいだなと思ってます。

【亜生】 そのライターさんが本を作りたいって言ってくれたおかげでできました。


【昴生】 自然体な僕らを撮ってくれてますし、雑談や世間話感覚で話したことが載っているので素が出ていますね。インタビューみたいに質問に答える形だと、これ大丈夫かな?とか考えて話しちゃうけど、そういうのが一切なく。仕事やプライベートでどんなことを考えているかが載っているので、ネットニュースを書いている人には、ちゃんとこれを読んで取材に来て書いてほしいなって思います。

【亜生】 ネットニュースのライターさんは、テレビ見て書いてるから。

【昴生】 テレビではもう、嘘しかついてないんで(笑)。

【亜生】 僕、ほとんど嘘です。話、盛って、盛って。

【昴生】 あはは!

【亜生】 あと、自粛期間中に新作漫才をインスタライブでしたときのフリートークも30日分、全部載ってます。18万字の書き起こしですよ。あれはね、頭おかしい。


【昴生】 ネタ部分は収録してないですけど、ほんまはネタ部分も書き起こしてるらしいんですよ。なんじゃそれ。完全に気が狂ってるんですよ(笑)。

【亜生】 狂ってる!それを見て、気の狂い具合を感じてほしいですね。

――親御さんとの座談会というのも、おもしろいなと思いました。

【亜生】 そのライターさんがどうしてもやりたいっていうことで実現しました。俺らは「え、やる?」って感じで、あんまりピンときてなかったんですけど。

【昴生】 でも、やってよかったなって思いました。幼少期の話とか、あったわ、確かに!って思いながら。落書きをして謝りにいった話が出てくるんですが、亜生という人間を象徴している話なので、ぜひ読んでほしいですね。

■第7世代に括られたくない!「ミキとして括られているだけで窮屈」
――また、中川家さんとの座談会では、“第7世代”に入らないようにしているというお話もありましたね。

【昴生】 第7世代が嫌っていうわけじゃないんですけど、ひと塊に見られたくないんですよね。僕らは僕ら。ミキとしてやっていきたいから。


【亜生】 ミキとして括られているだけで窮屈なんで。

【昴生】 あらららら!ひとりじゃなんもできひんクセに!

【亜生】 ずっと、一緒にいてよ?

【昴生】 気持ちわる!

【亜生】 でも、括られたくはないんですよ。

【昴生】 それに、ほんまは第7世代と違うし。自分から違うっていうのも変な話ですけど、僕、芸歴十何年目とかですもん。それに、漫才師としては早く40代、50代になりたいんです。世間から第7世代として見られてるのは、円熟味が足りないということなのかなとも思うので、もっと経験を積んで、がんばらなって思いますね。


――上京されて2年ということで、東京でお気に入りの場所はできましたか?

【亜生】 奥多摩!自粛期間中って県外には出られなかったですけど、奥多摩は東京都だから行けたんですよ。車で1時間半くらいで行けるのに、あんな自然に囲まれたところが東京にあるんやなぁと。関西でもなかなかないくらいの大自然スポットです。携帯の電波が入らないので、いろいろなことを忘れてぼーっとできるのがよかったです。

【昴生】 東京は仕事をする場所だったので、東京で生活している実感があまりないんですけど、デートではいろいろな名所にいきますね。浅草でもんじゃを食べたり、スカイツリーに登ったり。映画を観るときは絶対に六本木ヒルズ。映画館ってあちこちにありますけど、六本木ってやっぱり東京の中でも格別なイメージなので「今、俺は六本木ヒルズで映画観てるぞ」っていい気持ちになれる。あと、東京にはテレビで見たことある、っていうものがたくさんあるじゃないですか。恵比寿ガーデンプレイスでは、奥さんが「花男(ドラマ「花より団子」)で見たことある!」って興奮してました(笑)。僕はミーハーなので、そういう場所が好きですね。


――新型コロナウイルスの流行が落ち着いたら、行ってみたい場所はありますか?

【昴生】 自粛期間中に全作品観たくらい『男はつらいよ』が好きなので、帝釈天に行きたいですね。

【亜生】 表参道を車で通ったことはあるんですけど、歩いたことがなくて。すごくきらびやかで東京!って感じがするので憧れますね。あと原宿とか、“THE東京”っていうところに行ってみたい。

【昴生】 表参道は道路脇にパーキングメーターがあるから、そこに車を停めて歩いたりするよ。


【亜生】 お前みたいなもんが、表参道に車停めんなや。

【昴生】 行きつけの店があんねん。

【亜生】 東京で行きつけを作るな!お前は地方に作れ!

【昴生】 地方の人に失礼やろ!

■マイクがなくても2人がいればできるのが漫才の魅力
――今にも漫才が始まりそうですが、漫才や舞台に立つことにとてもこだわっていらっしゃるというのが本からも伝わってきました。そんな漫才の魅力はどういうところにありますか?

【昴生】 漫才って、お笑いの中でも自分らだけの責任なんですよ。うまくいってもいかなくても、変なネタをやっても自分らの責任。それに、お笑い全般そうですけど、こと漫才においては自分らがおもしろいと思ってることや話したいことを好きにしゃべれる。それが仕事になるってこんな最高なことはない。2人がいれば、最悪マイクもなくていい。


【亜生】 職場、地球です。

【昴生】 あらら!海外でどうする?

【亜生】 余裕で漫才するよ!

【昴生】 せめて日本にしといたら?地球は言い過ぎちゃう?

【亜生】 そこは地球で。

【昴生】 じゃあ、ブルガリアでどないすんねん。

【亜生】 ヨーグルトを持ってなんかするよ!

【昴生】 はい、おもんない〜。

【亜生】 じゃあ、ジャマイカやったらどうする?

【昴生】 やから、できひんて。

【亜生】 はい、おもんな〜い!

【昴生】 (拳でこずく)

【亜生】 痛っ!できひんっていうんは、おもんなかったぞ!

――では、コロナ禍の中で、エンタメというものについて改めて考えたことはありましたか。

【昴生】 エンタメがやりにくい状況になって初めて、自分らがエンタメの中にあるんやなって気付きました。人を楽しませるための職業なので、少しでも力になれることがあるのならやりたいなと思ってインスタライブをやっていましたね。


【亜生】 本当にエンタメってお客さんが必要なんやなって思いましたね。お客さんがいなかったら成り立たない。僕らが無観客でやっても、ほんまのエンタメではないような気がする。

【昴生】 無観客でお笑いやるのはいいけど、漫才をやるのは違うというか。なんのために漫才やってるんやろ、って無力感はありましたね。自分たちのためだけど、お客さんが笑ってくれるからやれてたっていうことに気付きました。

■テレビではなかなか見られない長尺ネタをライブで楽しんで!
――夏からは「ミキ漫 2021 全国ツアー」もありますね。2020年には新型コロナの影響で中止になり、改めての開催ですが、意気込みはいかがでしょう。


【昴生】 去年行けなかったところに行きたいという思いも本当はあるんですけど、もしやるなら、客席の50%とか配信ではなく完全な状態でやりたいんですよ。だから、また全国ツアーを始めますよ、という気持ちで、会場の近くの方には生で楽しんでもらえたらと思います。

【亜生】 えっと、質問なんでしたっけ?

【昴生】 ちょっと!今、何考えてたん?

【亜生】 お昼ごはん、何食べようかなって。

【昴生】 うわ〜!ほんまにすみませんね。昔からなんですよ、こういうところ。全国ツアーの意気込みやって。

【亜生】 はい!全国ツアー、がんばります!

【昴生】 もう、なんやねん。


【亜生】 ツアーでは各地のおいしいものを食べられるし、お客さんの反応も土地土地で違って楽しいので、僕は全国ツアー大好きなんです。お客さんもそうだと思うんですけど、僕らもライブでストレスを発散しているところがあるし。だから、みんなで作りましょ、「ミキ漫2021」。

【昴生】 僕らのライフワークに付き合ってもらってるって感じですね。

【亜生】 あと、ライブのあとの打ち上げで「何食べようかな?」って考えてるお兄ちゃんが見られます。

【昴生】 漫才中は考えてへんわ!あ、ハプニングとかもありますね。途中で僕がトイレに行ったりとか。

【亜生】 お腹痛いって言い出して。トイレ行っておいでっていうことがありました。

【昴生】 生ならではのところを見ていただけたらなと。テレビってどうしても漫才の尺的に4、5分ですけど、ライブでは10分とか15分とかやったりするから。なかなか長尺のネタって見られないじゃないですか。だから、テレビのネタとは違う楽しみがあると思います。

――お話を伺っていて、2人の仲の良さも伝わってきましたが、ライブではそういう姿も見られそうですね。

【亜生】 どうなんでしょう?考えてやってないからなぁ。


【昴生】 自分らが楽しむのが一番や、っておかんが言うてたから。自分らが楽しまんと、お客さんも楽しくない、って。誰が言うてんねんって話ですけど。

【亜生】 おかんが言うことって、確信をついてることがある。

【昴生】 それは確かにね。何よりも自分らが楽しもうって思ってますね。それを見て楽しんでくれたらなって。

■「M-1優勝がゴールじゃない」と語る2人が目指すもの
――最後に、今後の展望をお聞かせください。

【昴生】 もちろんM-1優勝というのはあるんですけど、おごらず、劇場から出番をもらって今の環境で漫才をずっと続けていきたいです。

【亜生】 大きな劇場を満席にできるような漫才師になれたら。

【昴生】 NGK(なんばグランド花月)では最初の方の出番が多いから、出番を上にあげていきたいんです。M-1優勝もそのための目標なんですよ。箔をつけたいというか。

【亜生】 M-1優勝がゴールじゃないから。


【昴生】 今は目標に向かって足踏みしてる感じですけど、いきなりドン!なんて無理やし、なんも楽しくない。ちょっとずつでいいから時間をかけてやっていきたいですね。漫才師として名を残したいとも思ってないし、2人で楽しいことをやっていけたら。

――やっぱり、目の前のお客さんを楽しませることがすべてなんですね。

【亜生】 そうですね。

【昴生】 それ以外のなんでもないですね。

撮影=小山志麻
取材・文=大谷和美

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