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小坂菜緒、人生の中での“日向坂46”の重みを語る「これがないと何もなくなってしまうくらい大切なもの」

  • 2021年6月18日
  • Walkerplus

1998年の長野オリンピックで、スキージャンプ・ラージヒル団体が大逆転の末に獲得した金メダル。その栄光を陰で支えた25人のテストジャンパーたちの知られざる感動秘話を描いた映画『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』が、6月18日(金)より公開される。本作に登場する25人のテストジャンパーの中で、唯一の女子高生テストジャンパー・小林賀子役に挑戦した日向坂46の小坂菜緒に、役柄を通して感じたこと、日向坂46としての活動への思いなどを語ってもらった。

■男性陣の勢いに負けないように“若さ”を意識して演じた
――スキージャンプのテストジャンパーという役柄を演じるにあたり、どのような準備をされましたか?

【小坂菜緒】撮影に向け、ジャンプ指導の山田大起コーチに正しい姿勢やトレーニング方法を教えていただき、テストジャンパー役のキャスト全員で練習しました。本番では実際に地上約130メートルの高さのスタートゲートから滑り出すまでを撮影するので、体勢を崩さないようにコーチに細かく確認しながら必死で練習しました。

――実際にどのぐらい滑ったのでしょうか?

【小坂菜緒】スタート地点から1メートルくらいでしたが、何度も繰り返しやったので、ワイヤーを付けていてもすごく怖かったです。地上約130メートルは高層ビルおよそ35階の高さにあたるそうで、勇気を出して頑張りました(笑)。

――小坂さんが演じた賀子は、実在の選手である吉泉賀子(旧姓:葛西)さんをモデルにした人物です。現場で直接お会いになられたそうですが、どんなお話をされましたか?

【小坂菜緒】吉泉さんは当時、長野オリンピックの前に大怪我をしてしまい、テストジャンパーとして飛ぶことをご家族に止められたそうです。ご本人のお話を聞いていると、心かスキらージャンプが好きで、怪我をしてでも上を目指そうと努力されていた心の強い方なんだなというのが伝わってきましたし、かっこいいなと思いました。

――当時のお話を伺うことで、お芝居に活かせたことはありましたか。

【小坂菜緒】今お話したこともそうですし、「若さゆえの強気な部分があった」と仰っていたので、私も男性陣の勢いに負けないように、“若さ”を意識して演じるようにしていました。

――賀子を演じてみて難しかった点、苦労した点があれば教えてください。

【小坂菜緒】賀子が父親と口論になるシーンです。というのも、私は今まで自分の家族と喧嘩をしたことがなくて、大声で誰かに怒鳴るという経験もなかったんです。それで「どう演じたらいいんだろう?」と迷っていたんですけど、現場で共演者のみなさんが「思いっきりやっちゃっていいよ」という空気を作ってくださったので、賀子の感情になって素直に演じてみたら、自然と大声で叫んでいる自分がいました(笑)。

――(笑)。お芝居とはいえ、大声で怒鳴ってみるとスッキリしましたか?

【小坂菜緒】スッキリしました(笑)。たまには大声を出してみるのもいいですね(笑)。

■以前よりも強くなった“ファンの方に楽しんでもらいたい”という思い
――賀子は思ったことをはっきり言う意志の強い女の子ですが、小坂さんご自身はいかがですか?

【小坂菜緒】もともと人と関わるのが少し苦手で、自分の感情を表にあまり出さない性格なので、家族や友人に対しても本音を隠してしまうところがあるんです。その点は賀子と真逆だなと思いながら演じていました。

――演じているうちに、賀子のようになりたいと思うことはありましたか?

【小坂菜緒】自分もこんな風にストレートにものを言えたらなと羨ましく思いましたし、素直に憧れを抱きながら演じていました。日向坂46の中でいえば、キャプテンの佐々木久美さんは周りを常にしっかり見ていて、メンバーに対して「ここがダメだよ」とはっきり伝えてくれる存在です。私だったら、例えキャプテンになったとしても同じようにはできないので、自分の役割をしっかり果たされている佐々木さんにすごく憧れます。

――日向坂46加入当初と比べて、ご自身の中で変化を感じているところがあれば教えてください。

【小坂菜緒】日向坂46に入る前は、例えば学校の授業の発表など、自分で何かを表現することが本当に苦手でした。ですが、日向坂46として、テレビ番組や雑誌、映画の撮影など、さまざまな場に出て行ったことで、苦手意識がだんだん薄れていったように思います。

ファンの方から「菜緒ちゃんの頑張っている姿を見て自分も頑張ろうと思った」とか「菜緒ちゃんから影響を受けてアイドルを目指すようになった」といった声をいただくと、この活動をしていて本当に良かったなと思いますし、コロナ禍という状況もあって、ファンの方に楽しんでいただきたいという思いが以前よりももっと強くなりました。「この活動を通してできることはないか」と熱心に考えることが増え、自分の中での変化を感じています。

――小坂さんにとって、日向坂46とはどんな存在ですか。

【小坂菜緒】なくてはならないものです。この活動がないと、私の人生には何もなくなってしまう、それくらい大切なものだと感じています。

――日向坂46の活動をする上で大事にしていることを教えていただけますか。

【小坂菜緒】悩んだり考え込んだりしてしまうことがあっても、私には仲間がいて、困ったときは誰かに助けを求めることができるので、「自分は決してひとりじゃない」と思うことを大事にしています。メンバーという仲間がいるからこそ、日向坂46の活動を楽しめているので、その気持ちはずっと大切にしていきたいです。

■悩んで落ち込んだ方が、何倍も楽しさを実感できる
――本作は『恐怖人形』に続き2度目の映画出演ですが、「役者として成長できたな」と感じることはありましたか?

【小坂菜緒】演技経験が浅い中での挑戦だったので、現場で多くのことを学ばせていただきました。それがきっと成長に繋がっていると思いますし、これからもいろいろな現場で多くのことを吸収して、それを少しずつ活かすことができたらいいなと思っています。

――本作の賀子にとってスキージャンプは大きな目標を持ち続ける大切な存在で、小坂さんにとっての日向坂46もそういう存在ですよね。活動を続けていく中で大変なことも多いかと思います。小坂さんはどうやってお仕事のモチベーションを保っていらっしゃいますか?

【小坂菜緒】たまに気分が落ちてしまうこともあるのですが、それは悪いことじゃないと思っているんです。例えば、いつも楽しいことばかりの人生よりも、厳しい壁にぶちあたって悩んで落ち込んだその先に楽しいことがあったほうが、何倍も“楽しさ”を実感できる気がして。そんな風に考えながらモチベーションを保つようにしています。

――とてもポジティブで素敵な考え方ですね。

【小坂菜緒】ありがとうございます。実は私、本当はすごくネガティブなんです…(笑)。でも、自分がネガティブな気分で落ち込んでいたとしても、誰かに対しては“前向きな言葉”を発信するようにしていて、それで誰かが笑顔になってくれたらいいなって。ポジティブな発言をすることで、知らないうちに自分自身も元気になっていたりするので、おすすめです(笑)。

――これから先、チャレンジしてみたいことは何かありますか?

【小坂菜緒】ギターです。いま音楽に興味があって、YouTubeでいろいろな曲を聴いている中で、突然アコースティックギターの音色にハマったんです。これまであまり楽器に触れてこなかったのですが、ギターが弾けたらかっこいいなと思ったので、始めてみようかなと思っています。

――現在18歳の小坂さんですが、「20歳までにこうなっていたい」と思う理想の形はありますか?

【小坂菜緒】今はこのままでいいかなと、自分では思っています。その方がなんとなく新しいものに出会える気がして。なので20歳まではこのままで、20歳を過ぎたら訪れるさまざまな変化を楽しめたらいいなと思っています。

取材・文=奥村百恵
撮影=友野雄

◆スタイリスト:市野沢祐大(TEN10)
◆ヘアメイク:今泉里佳子 RIKAKO IMAIZUMI

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