県内を代表する超名店で鍛錬を積み、独立したスーパールーキーたち。「名店出身者にハズレなし」の定説どおり、早くも人気が爆発中。修業先仕込みの確かな技に、自らの個性をプラスした“オンリーワン”の一杯を堪能しよう！＜※情報はラーメンWalker茨城2021より＞
■「芛堂寺 ～いどうじ～」(つくば市) / 2019年11月16日オープン
「鬼者語」出身の女性店主が営む。独立を見据え、修業時代から試作を重ねて、オリジナルの鶏白湯(トリパイタン)を編み出した。スープは鶏100%で、濃厚な旨味とコラーゲンがたっぷり。独立したあとも研究を続け、2020年7月からは自家製麺を一部導入した。全粒粉も配合していて、スープに負けない力強い風味が楽しめる。
レギュラーの「深み鶏(濃厚)」(790円)と「濃厚つけ蕎麦」(中：850円)のほか、味付きの替玉(200円～)や創作系の限定麺も好評。飲料水には日替りのフルーツウォーターを用意するなど、細やかなサービスも光る。
店主の伊堂寺さんは大手ドーナツチェーン店を経て、2019年4月に「鬼者語」に弟子入り。約半年間の修業を経て、26歳の若さで自らの店をオープンさせた。「『鬼者語』にはないメニューで勝負したいと思い、鶏白湯を選びました。茨城ではまだまだ女性店主の店が少ないので、あとに続いてもらえるよう頑張ります」と話す。
＜住所：つくば市天久保2-6-1 ベストランドIV 1F 営業時間：11:30～14:30、18:00～22:00(各LO) 休み：木曜＞
■「中華そば 貴将(きしょう)」(石岡市) / 2020年1月17日オープン
「麺処 諭吉」出身の鈴木貴博さんと遅塚将章さんが共同で切り盛りする。ウリは修業先仕込みの自家製麺。小麦の種類や配合、太さなどが異なる3種をメニューに応じて使い分けている。つけ麺は太麺、ラーメンは細麺、白味噌とまぜそばは中太麺。すべて自家製で、小麦のフレッシュな風味が際立つよう打ちたてを出している。
「黒つけ麺」(900円)をはじめとしたオリジナルに加え、「白味噌らーめん」(890円)や「にぼとんつけ麺」(880円)など、「諭吉」の味を継承するメニューも人気だ。「黒つけ麺」には、つけ麺専用の小麦粉「傾奇者」や全粒紛などを配合した太麺を使用。モッチリと弾力があり、噛むほどに小麦の風味が広がる。
店主の鈴木さんは22歳の若き店主。「麺処 諭吉」で1年半修業を積んだあと、同僚の遅塚さんと店を立ち上げた。店名は2人の名前から１字ずつ取った造語。「スタッフは全員若く、明るく元気な接客を心がけています。学生は大盛りまたは味玉をサービス(要学生証提示)。限定メニューも随時登場するのでお楽しみに」と話す。
＜住所：石岡市八軒台4-6 営業時間：11:30～14:30、18:00～21:00(各LO) 休み：木曜＞
■「麺屋 かぐや」(土浦市) / 2020年2月13日オープン
「はりけんラーメン 南店」で共に働いていた夫婦が営む。看板商品のかぐやラーメン(醤油・塩)をはじめ、生姜鶏白湯(パイタン)の「竹鶏ラーメン(醤油・塩)」(830円)、「赤姫ラーメン」、さらにはカキのホワイトソースの「白姫ラーメン」(930円)と、ネーミングも凝ったメニューがラインナップ。かやぶき屋根や竹を配した内装も見ごたえがある。
こだわりのシジミは宍道湖から直送。ダシが出やすくなるよう、あえて冷凍し、丸1日かけてじっくり水出ししている。一杯に使う量は約300グラム。シジミを低温のオリーブオイルで煮込み、エキスを抽出したシジミ油は、香りが高く、あっさりとしたスープにコクを加える役目も果たす。シジミの旨味成分であるコハク酸がたっぷりだ。
店主の佐藤さんは大工からラーメン界に転身。「はりけんラーメン 南店」の店長と以前から親交があり、その縁で同店の門をたたき、約1年間修業を積んだ。「かぐやラーメンは、シジミの旨味をダイレクトに感じられる塩はもちろん、地元の『柴沼醤油醸造』の2種の醤油をタレに使った醤油も人気です」と話す。
＜住所：土浦市おおつ野8-24-166-7 ヒルズプレミアモール内 営業時間：11:30～14:30、17:30～21:00(各LO) 休み：月曜(祝日の場合翌日)＞
名店で修業を積んだ店主たちのラーメンは格別だ。ここで紹介した店はいずれも「ラーメンWalker茨城2021」のお墨付き。ぜひ本誌を持って店を訪れてみて。
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