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若冲、北斎、応挙含む全国35人の絵師の作品集まる「奇才 ―江戸絵画の冒険者たち―」 が大阪で開催

  • 2020年9月12日
  • Walkerplus

江戸時代、斬新な表現に挑み続けた絵師たちを集めた絵画展「奇才 ―江戸絵画の冒険者たち―」が大阪・あべのハルカス美術館で9月12日(土)より開催。今回は、北は北海道、南は九州まで集められた奇才絵師たち35人の作品が鑑賞できる本展覧会の見どころをレポートする。

■江戸時代の絵師を集めた展覧会、テーマは「奇才」!
従来の江戸絵画史では流派別に語られ、各流派に属さない絵師たちを「異端」として脚光を浴びることがなかったが、1960年代末から既成の価値観から殻を打ち破り、自由で斬新な発想するとして新たに見直す動きが現れる。

「奇才 ―江戸絵画の冒険者たち―」では、そんな絵師たちに注目し、昨今話題の伊藤若冲、長澤蘆雪、曾我蕭白、歌川国芳など過激で強烈な絵師にとどまらず、江戸時代の主流派として語られてきた、俵屋宗達、尾形光琳、円山応挙の新しい表現にも注目して紹介される。


■展覧会監修者が魅力を語った!
また、今回のテーマになっている「奇」という文字だが、現在の「奇妙な」といった意味合いではなく、江戸時代では「優れた、類まれな」という意味での使われ方をしたのだという。今回はそういった意味での絵師がラインナップされている。

本展覧会を監修した安村敏信氏は「今回の展覧会ではエキセントリックな絵師もいれば、現在のゆるキャラのような絵を描く絵師、また世間一般には知られてないが、その地方で愛されている独特な絵師を紹介しています。江戸時代の面白さとは流派だけではないさまざまなものが生まれているところです」と紹介している。

■東京展、山口展に続き、満を辞しての大阪開催「完全な展示は大阪のみ」

「奇才 ―江戸絵画の冒険者たち―」は6月から東京、山口と開催されてきた展覧会だが、新型コロナウイルスの影響で、作品を揃えることができず、完全な形での開催には至らなかったのだという。

安村氏は「総勢35人の絵師が揃えることができたのは、この大阪だけとなります、この幸運をぜひ体験してほしい」と呼びかけている。展覧会では総勢35人の絵師を「京」「大坂」「江戸」「諸国」の4つのグループに分けて紹介。それぞれの特色や、その地方ならではの絵師の表現技法に驚かされることだろう。

また、10月12日(月)をもって、大きく展示内容が入れ替わる本展覧会。担当者は「最低でも2回ご覧いただくとより深く理解してもらえます」と話している。

■音声ガイドは人気声優・花江夏樹が担当

展覧会の音声ガイドは人気声優の花江夏樹が担当。古美術商に扮した花江が絵の技法や見どころの解説、絵師の人生ストーリーをわかりやすく紹介してくれる。こちらの貸出価格は600円となっている。

■奇才たちの絵画をあしらったグッズも多数登場!

ミュージアムショップでは「奇才 ―江戸絵画の冒険者たち―」のグッズも多数販売。絵画がプリントされたTシャツを着こなせばオシャレに見えること間違いなし。


あべのハルカス美術館では、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、来館者には入館前にサーモグラフィーによる検温、アルコール消毒の協力をお願いしている。「奇才 ―江戸絵画の冒険者たち―」は11月8日(日)まで開催。

■「奇才 ―江戸絵画の冒険者たち―」開催概要
開催期間:2020年9月12日(土)〜11月8日(日)※会期中、展示替えがあり。 
会場:あべのハルカス美術館 (大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階)
開館時間:火〜金 / 10 時〜20 時 、月土日祝 / 10 時〜18 時(入館は閉館の 30 分前まで)
休館日:2020年9月28日(月)、10月12日(月)、10月26日(月) 
観覧料:一般1400円(1200円)、大高生1000円(800円)、中小生500円(300円) ※()は前売・団体料金
問合せ:06-4399-9050(あべのハルカス美術館)

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

取材・文=関西ウォーカー・ライター さくらいけんたろう

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