「最近、食欲が止まらない」とお悩みではないですか？ それもそのはずです。実は、薬膳の世界において春はストレスが溜まりやすいため、暴飲暴食をしやすい時期だと考えられています。ですので、いつもより食欲があるといことは自然なことなので、ご自身を責めないでくださいね。
とはいえ、食べてばかりだと体型が気になるというのが本音ですよね。ずぼらだけど薬膳のプロである筆者が、春のストレス食い予防に役立つフルーツとドリンクをご紹介します。
薬膳のベースになっている中医学（中国伝統医学）では、春はストレスを感じやすい季節だと考えます。なぜなら、「肝（かん）」という気持ちの安定を担う臓腑（ぞうふ）の働きと関わりのある季節だからです。
肝は、身体のなかの生命エネルギーである「気（き）」の巡りをスムーズにする役割がありますが、この気の巡りが滞ると身体に熱がこもりやすくなります。気の巡りが胃で停滞してそこに熱が生じると「胃熱（いねつ）」という状態になり、その熱が暴飲暴食の原因につながるのです。
ですので、「ストレスがたまって暴飲暴食が止まらない」という方は、この熱量を下げることが重要です。
イチゴは胃の熱をクールダウンさせますので、食欲が止まらない時にパクっといただきたいフルーツです。ホット紅茶といただくことがポイントです。
イチゴは冷蔵保存をするので温度も冷たく身体を冷やす性質なので、多食するとお腹が冷えてしまいます。紅茶は身体を温めてくれますので、バランスがとりやすくなります。知識として知っておくと良いでしょう。
中医学の世界では、「巡りの悪さには、香りが良いものを！」ということがテーマになっています。ジャスミン茶の香りはストレスを軽減させる効果が期待できるので、ストレスによる暴飲暴食予防につながります。
ジャスミン茶はホットでいただきましょう。冷たいものを飲食すると気の巡りが滞りやすいので、マイタンブラーにホットジャスミン茶を入れて持ち歩いたり、コンビニではホットのコーナーでジャスミン茶を選びましょう。
柑橘食材は、ストレスによる暴飲暴食予防にもってこいのフルーツです。
なかでもグレープフルーツはそのまま食べても良いですし、サラダに入れても美味しいのでおすすめです。葉物野菜＋トマト＋グレープフルーツは見た目も華やかで、食べすぎ防止に役立つサラダです。
忙しい時は、グレープフルーツジュースでもOKです。イライラした時は気軽にとり入れてみてください。
新しい季節の始まりはワクワクする反面、ストレスも溜まりやすいもの。手軽にとり入れやすいフルーツとドリンクでストレスケアをして、暴飲暴食を防ぎましょう。
（薬膳ライフバランスプランナー／国際薬膳調理師／コラムニスト 倉口 ゆうみ）
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