「新宿アール・ブリュット企業展」表彰式 300作品超出展、創作意欲や励みに

  • 2025年5月2日
  • みんなの経済新聞ネットワーク

 福祉アート展「第3回新宿アール・ブリュット企業展」の表彰式が4月28日、新宿区立障害者福祉センターで行われた。主催は新宿区内社会福祉法人連絡会と協賛企業で構成する「新宿アール・ブリュット企業展推進コンソーシアム」。(高田馬場経済新聞)

 最優秀作品賞の「スノーマンズ」=「新宿アール・ブリュット企業展」表彰式

 新宿区内の福祉施設や高齢者施設などの利用者が手がけたアート作品を企業オフィスに展示し、多様性・公平性・包摂性(DE&I)の推進とアーティストの表現の場を広げることを目指す同展。昨年12月に行った第3回では300作品以上が出展され、東亜ディーケーケー本社ビル(新宿区高田馬場1)など新宿区内の協賛企業5社のオフィスで展示を行った。

 同コンソーシアム代表の今井康之さんは「作品を多くの人に見てもらう機会があることは創作意欲につながっている。早い段階から同展を目指して作る人や、どうしたら作品をより良く見せることができるか考えながら作っている人もいて、非常に励みになっている」と話す。

 最優秀賞1作品と各協賛企業賞9作品の表彰が行われ、最優秀作品賞には新宿あした作業所の利用者の共同作品「スノーマンズ」が選出された。同所の担当者は「個々の作品も個性がある中で集合体になった時の作品性もあした作業所のチーム感が出せた。個人とチームを表現できた作品」と話す。

 各協賛企業賞は次の通り。アルタヴィア・ジャパン賞=宇佐美かよこさん「薔薇(ばら)の精霊」、クオリカ賞=和泉澤輝さん「朝日と雲海」、京王プラザホテル賞=新宿西共同作業所ラバンス 地域活動支援センターの利用者の共同作品「花車(はなぐるま)」、社福連賞=BUCHIROさん「愛でつながろうよ」、ソランピュア賞=いっちーさん「おばあちゃんとパーティー」、東亜ディーケーケー賞=湯町喜美子さん「白旗▽(ハートマーク)」、DIAM JAPAN賞=小椋庸誠さん「亀」、TIS賞=二葉南元保育園1歳児クラスもみじ組「カラフルオバケ」、ネオキャリア賞=松本康広さん「平和」。

 BUCHIROさんは受賞者を代表して、「皆さんにたくさんの拍手を頂いてとてもありがたかった。また良い作品ができるように、どんどん描いていきたい」と話した。

 同コンソーシアム代表の今井康之さんは「新宿区社会福祉法人連絡会が協力することで0歳から100歳までの人の作品を企業のオフィスに飾って、多くの人に見ていただく場を設けることができるのがこのアール・ブリュット展の大きな特色。この特色を生かして、今後100社の企業が集まるようなイベントへつなげることができたら」と話す。

 受賞者は5月に吉住健一新宿区長を表敬訪問する。

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