小湊鉄道といすみ鉄道の接続駅である上総中野駅の活性化を目指す「結び目マチルシェ」が4月26日、同駅で開催された。(外房経済新聞)
両鉄道沿線地区のご当地キャラが登場すると子どもたちが一斉に集まった(写真提供=kiccake)
主催は小湊鉄道・いすみ鉄道・千葉銀行・ちばぎん商店から成る「たすきプロジェクト実行委員会」。同イベントは房総半島を横断する小湊鉄道といすみ鉄道沿線エリアの活性化を目的とする「房総横断鉄道たすきプロジェクト」の一環で開催。プロジェクト名の「たすき」は、小湊鉄道といすみ鉄道を結ぶと房総半島をたすき掛けしているように見えることに由来する。イベント名は、同駅がたすきの結び目に位置していることから名付けられた。
当日はキッチンカーや雑貨の販売、体験ブースなど約30店が並び、朝から多くの来場者でにぎわった。会場の隣に設けれたステージでは和太鼓やダンス、三育学園中等教育学校によるハンドベルの演奏など多彩なパフォーマンスが繰り広げられ、会場を盛り上げた。
イベントを統括したkiccake代表の吉野絢香さんは「たすきの結び目で開催するマルシェなので、小湊鉄道といすみ鉄道沿線で活躍する人に参加してもらうことにこだわった」と話す。会場では来場者だけではなく出店者同士が交流する姿も見られた。
同プロジェクトでは、今回のイベントをきっかけに今後も同駅のにぎわいを創出する取り組みを進める。現在、縁結びや出会いをテーマにした風車のオブジェ設置に向け準備を進めている。
吉野さんは「いろいろなものがなくなってきてしまっている地域で、結び目となる場所である上総中野駅に人々が集まることで、地域活性の鍵になれたら。現在、クラウドファンディングで支援も受け付けているが、風車のオブジェのように風が巡って願いが届くようなまちになっていけたら」と意気込む。