女性ライダーズ向け宿泊施設「Lady Blue(レディブルー)伊豆稲取」(静岡県東伊豆町稲取)が5月10日にプレオープンし、同日、オープニングセレモニーが開かれた。(伊豆下田経済新聞)
伊豆の絶景を背景に愛車の撮影が可能(関連画像10枚)
同施設は、全国の権利調整を要する不動産に特化した「サンセイランディック」(東京都千代田区)が手がける。同社は長年、底地や入居者付き物件など、権利関係が複雑な不動産の分野を中心に事業を展開してきたが、新規事業として女性バイカー向けの宿泊施設を立ち上げた。
「自らバイクの免許を取得し、レンタルバイクを活用して約半年間にわたり市場調査を行った」と話すのは、担当の大島千佳さん。多くの女性ライダーと直接会ってリアルな声に耳を傾け、理想的な滞在体験の形を模索してきた。その過程で出会った東伊豆町の住民や企業との関係が育まれ、プロジェクトの実現を後押ししたという。
東伊豆町は女性の活躍や地域振興に力を入れており、同施設のコンセプト「私が私になれる」との親和性が高いと判断。施設には「tsuki棟」「nami棟」の2つの宿泊棟があり、いずれも定員は4人。各棟にはバーベキューグリルやヘルメット用乾燥機を備え、バイク旅ならではのニーズに対応する。
共用部には、たき火を囲んで語り合えるファイアピットやブランコも設置。地元の鮮魚や野菜を使ったバーベキューや老舗旅館の温泉を楽しめるチケット制度など、地域の魅力を体験できる「仕掛け」も用意する。「『私が私になれる』時間を過ごすための、安心と発見に満ちた拠点として設計しており、バイカーに限らず一般旅行客の利用も積極的に受け入れる方針」だという。
大島さんは「当施設が東伊豆や稲取地域の活性化につながれば。不動産分野での50年のノウハウを生かし、宿泊事業をきっかけに、町内のさまざまな事情を抱えた物件の活用や関係人口の増加にも取り組んでいきたい」と意欲を見せる。
プレオープン期間中は、15時チェックイン、10時チェックアウト。宿泊料金は、1人1泊2万6,260円~。グランドオープンは7月10日を予定している。