
自由度が高く、受け取った人が内容を選ぶことができるため、お中元やお歳暮などの贈り物として選ぶ人が多いカタログギフト。そんなカタログギフトのひとつ、「じのもんギフトバコ」を知っているだろうか。「じのもん」は石川県の方言で「地のもの」という意味で、じのもんギフトバコは石川県の特産品に注目したカタログギフトだ。
石川県の「じのもん」をギュッと詰め込んだ「じのもんギフトバコ」には、自宅にいながら石川の旅気分を味わえる仕掛けが施されている
■伝統工芸品・九谷焼が美しい蝶々や金魚に変身!商品が持つストーリーも楽しめるギフトセットとは?
じのもんギフトバコには、カタログの中から好きな商品を選ぶことのできるカタログギフトに加え、自宅にいながら石川の旅気分を味わえる絵巻物や読み物が同梱されている。ここでは、なかでも2025年4月25日に発売された、石川県の伝統工芸品・九谷焼を使ったギフトを2つ紹介。
最初に紹介するのは「バタフライギフトセット」。真っ白でシンプルなフォルムに繊細な蝶が描かれた九谷焼のバタフライマグと、気分に合わせて選べる5種類のティーバッグが詰まったバタフライティーアソートがセットになっていて、くつろぎのティータイムにぴったり。九谷焼のバタフライマグをプロデュースしたのは、3代にわたって「花坂陶石」を原料とした九谷焼の粘土を製造している谷口製土所だ。
2025年4月発売の「バタフライギフトセット(プレミアムギフトバコ)」
伝統工芸品・九谷焼のマグカップには5種類の美しい蝶のデザインが登場!カタログを読みながら好きな柄を選ぼう
普通のカタログギフトでもそのギフトで選べる品物の紹介は付いているが、じのもんギフトバコのカタログがすごいのは、ギフトに込められた作り手の想いや、その地域の魅力などがギュッと詰め込まれている点だ。たとえば、バタフライギフトセットでは、九谷焼の歴史やプロデュースした職人の想いも綴られている。
九谷焼の歴史やプロデュースした作り手の想いも綴られているカタログは、ギフトに隠されている石川の魅力を引き出してくれる
次に紹介するのは「金沢金魚プレミアムギフトバコ」という商品。こちらは、金沢の一大観光地「金沢21世紀美術館」のミュージアムショップでも販売されているお香立てとお香のセット「金沢金魚」が中心となったギフトセットだ。
水面に波紋を広げながら、のびやかに泳ぐ金魚がモチーフで、金沢で活躍する工芸プロデューサーが企画し、九谷焼の豆皿から真鍮(しんちゅう)の金魚、線香に貼り箱まで、すべてを石川県内で制作しているという。火を点けたお香からゆっくりと立ち上る煙のように、ゆったりとした時間が感じられる商品だ。こちらも先ほどと同様、読み応えのあるギフトカタログやオリジナルの絵巻物がセットとなっている。
2025年4月発売の「金沢金魚プレミアムギフトバコ」の金沢金魚も目が離せなくなる綺麗なデザイン
■じのもんギフトバコを始めたきっかけは?能登を応援するセットも!
じのもんギフトバコを手掛けるのは、石川県で20年以上にわたりフリーマガジン「Favo」を発行してきた株式会社ストアインク。今回、ストアインクの担当者に、じのもんギフトバコの狙いや誕生の理由、能登の復興支援にかける想いなどについて、話を聞いてみた。
――じのもんギフトバコの企画・販売の狙いやターゲットなどについて教えてください。
じのもんギフトバコは、石川県で20年以上にわたり地元を盛り上げるフリーマガジン・Favoを発行してきた私たち株式会社ストアインクが企画・販売している、石川県の特産品を集めたカタログギフトサービスです。
じのもんギフトバコのコンセプトは、石川に暮らす人や石川を離れた人が、ご家族やご友人に、ふるさとの旅ごころと共に石川の味をお届けするといったものです。「じのもん」を載せたカード式カタログのほか、石川県を南加賀・白山・金沢・能登・奥能登の5エリアに分けて見どころスポットを掲載した絵巻物型の地図「旅するふるさと絵巻物」や、ふるさとの旅ごころを編集したオリジナルマガジン「ふるさとマガジン」を「ギフトバコ」に詰めてお届けしています。個人のお客様だけでなく、法人のお客様にもゴルフコンペの景品やお取引先へのお中元・お歳暮としてご利用いただいています。
それぞれの「じのもんギフトバコ」には特別なカタログのほか、絵巻物やオリジナルマガジンもセットで付いてくる!(※絵巻物なしで注文することも可能)
――じのもんギフトバコはどのようにプロデュースされましたか?
2020年春からのコロナ禍でフリーマガジンの需要が減少していくなか、会社の経営理念にある「感動を提供する」という原点に立ち返り、社内の若手が「Furusatoをプロデュースする」プロジェクトを立ち上げました。そして、ふるさとの魅力を「じのもんブランド」としてプロデュースし、全国に送り出したいと試行錯誤しはじめました。
いいところ・モノはいっぱいあるのに、どうしても埋もれがちなふるさと。南北に長い石川県もふるさとは5つのエリアに分かれているので、それならば5つのふるさとを紹介するために、古くて新しい絵巻物とそれを補完するふるさとマガジンを、カタログギフトにセットしようというアイデアが生まれました。
商品カタログは、従来のカタログギフトにありがちな、ありきたりな日常品ではなく、編集部が足で稼いだ名産品、特産品、希少品を丹念にピックアップし、表面はイメージ写真、裏面は商品の物語として編集し、1枚ごとのカタログとして作成。手間暇かけて作り上げたギフトカタログは、南は加賀・山中温泉から車で20分の山間のお店や、北は能登半島の先端にあるお店まで足を運び、取材を重ねることが大変でした。それでも、私たちの熱意と地元で20年以上発行しているフリーマガジンFavoの知名度のおかげで、多くのお店がじのもんギフトバコを応援するよ、と快く出品していただいたことに感謝しております。
――「旅するふるさと絵巻物」の魅力を教えてください。
「旅するふるさと絵巻物」はその名の通り、絵巻物型のイラストマップになっています。一般的な観光情報冊子の場合、一度読んでしまうとそれっきりになってしまうこともあると思います。しかし、絵巻物という珍しい装丁にすることで「ちょっと飾っておこうかな」、「置いておこうかな」と長くお手元に残していただき、ふとしたときにふるさと石川を思い出していただきたいという想いを込めています。
【写真】おうちでプチトリップ気分に!ドライブや観光中にも活躍する「旅するふるさと絵巻物」
――2025年4月に発売した金沢金魚プレミアムギフトバコのこだわりを教えてください。
金沢金魚のカタログ制作にあたっては、ライターとカメラマンが事業者様(出品者様)のオフィスに直接伺って取材・撮影をさせていただきました。単なる商品紹介にとどまらず、商品化に至った背景や作り手の商品への想いも盛り込んだカタログの制作を心掛けました。
フリーマガジンの編集の経験を活かし、実際に足を運ぶことで充実したカタログが作られている
■能登の魅力をギュッと!能登を応援するじのもんギフトバコも販売中
――じのもんギフトバコのなかでも注目してほしい商品を教えてください。
今年2月に、能登を走る「のと鉄道」様とコラボした「のと鉄道プレミアムギフトバコ」を発売しました。こちらも「金沢金魚プレミアムギフトバコ」同様、ライターとカメラマンが実際に能登を訪問して取材・撮影を行い、のと鉄道様と何カ月もやりとりを重ねてオリジナルの絵巻物とマガジンを制作しました。
2025年2月から販売開始した「のと鉄道プレミアムギフトバコ」
石川県能登地方の七尾市と穴水町を結ぶ「のと鉄道」は、震災から3カ月で奇跡の全線復旧を遂げ、能登復興の象徴として、人々の希望の光に
能登の「今」を伝える「がんばろう能登応援マガジン(のと鉄道特集号)」と、能登・奥能登を愛し、地域に根差して活動する人たちを紹介する「がんばろう能登応援マガジン」もセットに
また、絵巻物も、通常の絵巻物のイラストは社内にて制作していますが、こちらは能登在住のイラストレーターさんに描いていただきました。数量限定でオリジナル巾着もお付けしております。オリジナルグッズを同梱するのはこの商品が初めての取り組みです。
全長約1メートルの「絵巻物地図」には、「のと鉄道」沿線のイラストマップと、周辺のおすすめスポットや自然・文化などが掲載
「のと鉄道」と「じのもんギフトバコ」のイメージキャラクター「じのモン」のオリジナルイラストがあしらわれたコラボ巾着
――ほかにも能登の特産品を使ったじのもんギフトバコはありますか?
じのもんギフトバコでは、令和6年1月1日に発生した能登半島地震を受けて「私たちにできることは何か?」を考え、「能登応援ギフトバコ」を企画しました。能登・奥能登で営業を再開されているお店の「じのもん」を全国の方に召し上がっていただくことで、能登のお店を応援したいという想いでいっぱいです。
「のと鉄道プレミアムギフトバコ」もそのひとつですが、ほかにも能登・奥能登の特産品が選べる「がんばろう能登『じのもんギフトバコ』」、能登牛の商品が選べる「能登牛プレミアムギフトバコ」、輪島塗のお箸やボールペンが選べる「輪島塗プレミアムギフトバコ」、能登とゆかりがある陶芸作家夫婦がつくる「のと復興応援マグカッププレミアムギフトバコ」をご用意しています。震災を乗り越えて営業を再開した能登・奥能登のお店には、まだまだ全国の皆さんからの温かい応援が必要です。全国から、能登を「食べて・贈って応援!」していただけるとうれしいです。
能登牛プレミアムギフトバコで、能登牛を食べて奥能登を応援!
ただギフトを選んでおしまいではなく、セットの「ふるさとマガジン」や「ふるさと絵巻物」を通して石川への旅行気分を味わえる「じのもんギフトバコ」。今回紹介したギフトセット以外にも、予算や石川県内の地域ごとにさまざまなプランが用意されているので、ぜひ公式サイトよりチェックしてみよう!
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文=平岡大和