「緑のgoo」は2025年6月17日(火)をもちましてサービスを終了いたします。
これまで長きにわたりご利用いただきまして、誠にありがとうございました。

日本橋で東京建築祭連動「三井本館」見学会 地下の大金庫や旧社長室公開も

  • 2025年6月1日
  • みんなの経済新聞ネットワーク

 日本橋で5月24日、国の重要文化財「三井本館」(中央区日本橋室町)の見学ガイドツアーが行われた。(日本橋経済新聞)

 地下の大金庫や旧社長室公開も

 明治・大正・昭和の歴史的建築物を見学するイベント「東京建築祭」の一環。日本橋地区では同館のほかに、同じく重要文化財の「日本橋三越本店」や旧渋沢栄一邸の「日証館」、看板建築の老舗刷毛店「江戸屋」など6軒の近現代建築が公開され、30のアクティビティが行われた。

 「三井本館」は、1923(大正12)年の関東大震災で被災した旧三井本館を、震災復興のシンボルとして建て直した復興建築。三井家10代当主、三井八郎右衛門高棟の「震災の2倍のものが来ても壊れないものを作るべし」の命に従い、約3年の年月と総額約2,131万円(現在の額で1,000億円)を投じて1929(昭和4)年に完成している。

 設計は、モデルとなった米国のメロン・バンクを手がけたトローブリッジ・アンド・リヴィングストン事務所によるもので、施工はジェームズ・スチュワート社が担当している。建物は「アメリカン・ホザール」と呼ばれる新古典主義様式による鉄骨鉄筋コンクリート造の地上5階(現在は7階)地下2階建て。ファサードのコリント式大オーダー列柱が特徴的で、昭和初期の日本を代表する建物として1998(平成10)年に国の重要文化財に指定されている。

 地下金庫の扉は東洋一の大きさで、直径は2.5メートル。厚さ55センチメートルで重量は50トン。重量制限のため日本橋上を渡ることが許されず、新常盤橋付近まで船で運んで陸揚げし、運び込まれたという。

 1階は、大きな吹き抜けを持つ銀行の営業場で、三井住友銀行日本橋支店・人形町支店・神田駅前支店、三井住友信託銀行日本橋営業部・東京中央支店があり、ドリス式のイタリア産大理石仕上げの円柱を配し、桂頭、梁、天井の要所に装飾が施されている。

 見学会は10時と14時の2回に分けて行われ、事前応募で当選した40人が地下金庫や旧三井信託社長室、会議室などを見学。参加者は社長の机や大金庫の前で記念写真を撮っていた。

 愛知県知立市から参加したという夫婦は「昨年も申し込んだがハズレてしまった。今年もダメ元で応募したところ見事に当選し、喜び勇んで今朝の新幹線で上京した。明日は江戸屋さんを見学したい」と笑顔を見せていた。

あわせて読みたい

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2025 みんなの経済新聞ネットワーク All Rights Reserved.