松本の建設会社「アスピア」新社屋完成 地域に開かれたスペースとして活用も

  • 2025年5月15日
  • みんなの経済新聞ネットワーク

 松本の総合建設会社「アスピア」(松本市宮渕1、TEL 0263-32-8855)が、同社西側に完成した新社屋「ASUPIA NEXT(アスピア ネクスト)」の完成見学会を5月13日、開催した。(松本経済新聞)

 南側に地階への入り口がある

 新社屋は地下1階、地上2階建てで、延べ床面積約370平方メートル。地下は鉄筋コンクリート造、地上は木造で、県産のカラマツ材を梁(はり)や柱に使っている。地下は社員食堂として利用するほか、着席で40人ほどが入るイベントスペースとしても活用する。同社社長の百瀬方洋さんは「社内に限らず、いずれは社外との交流など、さまざまな使い方ができれば」と話す。

 当日は、信州大学工学部の高木直樹名誉教授が登壇。新社屋は環境省による「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」の認証を取得しており、「リアルZEBを目指して」と題した特別講演を行った。ZEBについて、県のゼロカーボン戦略や「松本平ゼロカーボン・コンソーシアム」などに触れ、どのようにPDCAサイクルを回すか事例を挙げて説明。「ZEB建設はスタート地点。そこからどれだけ消費エネルギーの削減、再生可能エネルギーの導入ができるかが肝心」と話した。

 続いて、2023年4月に部署を横断して立ち上げた「West Side Bldg.プロジェクト」のメンバーが、コンセプトを紹介。昨年度、市文化芸術表彰で奨励賞を受賞した空間デザイナー・金井亮さんも登壇し、内装デザインについて説明した。

 「社員は普段、お客さんの要望を聞く立場。今回は皆が作りたいと思うものを作ってほしかった」と百瀬さん。名称も社員から募って決めた。昨年末に開いた上棟式では餅まきを行い、5月11日・12日は一般向けに開放。「地域の皆さんにも、完成を一緒に喜んでいただいた」と笑顔を見せる。

 昨年11月からは、町づくりについて探究するイベント「アスワク」を定期的に開催。第3回は5月28日、地下のイベントスペースで、「松本のワクワクする10年後」をテーマに、地域で活躍する4人と百瀬さんが「松本らしさ」について考える。「ハード、ソフトの両面で、『つくる』を意識した取り組みを進めていきたい」とも。

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