ゲストハウス「島宿 農と凪(なぎ)」(今治市上浦町)が4月24日にオープンする。経営は同所で「まるき農園」を経営する井原大喜さん・歌織さん夫婦。(今治経済新聞)
ゲストハウス「農と凪」内観の様子
もともと新居浜市内で介護職に就いていたという2人。「好きな仕事だったが多忙で、夫婦一緒に時間を過ごすことも難しかった」と歌織さん。大喜さんの祖父母が今治市内で農業を営んでいたことや、歌織さんが野菜好きだったこともあり、農家への転向を考えるようになったという。
新規就農するに当たり、おいしい野菜の生産者を探していたところ、「野菜嫌いだった」という大喜さんが「これはおいしい」と絶賛する野菜に出合う。その生産者は、大三島島内で野菜を生産する「大三島自然農法グループ あしたも」。「初めてブロッコリーを生で食べて、衝撃的だった。今までの野菜とは違うと感じた」と大喜さん。大三島への移住を決め、同グループのサポートの下で2023年4月から1年間の研修を経て、昨年4月に「まるき農園」を立ち上げた。現在は島内10カ所ほどの農地で、かんきつや季節野菜を70種ほど育てる。
移住当初から2人が暮らす物件の敷地内に、空き家となっている別棟があったことから、「宿にしたいと思っていた」という歌織さん。3LDKの2階建て一軒家にシャワー室を新たに設け、調理ができるフルキッチンなどを備えた「島宿 農と凪」としてオープン。観光客や帰省客のニーズのほか、新規就農を考える人や移住検討者向けのお試し滞在など、さまざまなニーズを視野に入れているという。
「農業体験など、体験コンテンツにも力を入れていきたい」と大喜さん。「滞在を通して島の雰囲気を感じてもらえたら」と意気込む。
宿泊料金は1棟1万3,800円(一棟貸し切り)。1日1組限定で、利用可能人数は11人まで。予約は楽天トラベルとairbnbで受け付ける。1日農業体験(6時間)は1人5,000円、収穫体験(1時間)は野菜セット付きで1人6,500円。いずれも小学生まで無料。