「高尾の森わくわくビレッジ」(八王子市川町)で5月24日・25日の2日間、小学校低学年以上向けに生物調査体験プログラムが行われる。(八王子経済新聞)
体験プログラムのイメージと奇二准教授
高尾駅からバスで約15分の場所にある同施設。今回はスマートフォンアプリ「いきものコレクションアプリ Biome(バイオーム)」などを手がけるバイオーム(京都府京都市)が、衛星通信サービス「Starlink(スターリンク)」を使った生物データ収集実証実験を行うのに合わせて、イベントを開催する。
当日は同施設内にスターリンクを使った通信環境を構築。生物の名前を判定する機能などが用意されているバイオームのアプリを活用して、生物情報収集の可否を検証する実験を行う。
これに合わせて、環境教育などが専門の立教大学の奇二正彦准教授による生物多様性に関する講義のほか、アプリを使った調査も行う一般向けのプログラムを用意した。
実験は同施設の運営を手がける京王電鉄(多摩市)が協力して行う。京王電鉄の広報担当者は「バイオームは、生物判定AIが搭載されたアプリを通じて生物情報を収集する仕組みを提供している。ただ、山間部や島しょ地域などの通信インフラが整備されていない地域ではデータの収集が難しく、網羅的な生態系の実態を把握しきれていない状況にある」と話す。
「スターリンクにより通信インフラに左右されず生物データを収集できるサービスの実現を目指すバイオームと、自然豊富な立地を生かした『わくわくビレッジ』の多岐にわたる活用方法を模索する京王電鉄の思いが重なり、今回の取り組みが実現した」とも。
高尾の森わくわくビレッジは、文化・学習施設、スポーツ施設、野外活動施設などから成る社会教育施設。東京都の「多摩地域ユース・プラザ整備等事業」として、2004(平成16)年に閉校した旧東京都立八王子高陵高校の用地を改修。民間資金を活用するPFIで整備され、2005(平成17)年から京王電鉄などが運営する。
プログラムの開催時間は各日10時~12時。雨天決行、荒天中止。参加無料。参加申し込みはPeatixで受け付けており、定員は各日40人。小学生以下の子どもは保護者と一緒に参加するよう呼びかける。