老後のお金が心配、だけど考える余裕もない。将来のお金に対する漠然とした不安を乗り越えるには【インタビュー】

  • 2025年5月25日
  • レタスクラブニュース
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』 / (C)なぎまゆ/KADOKAWA

節約して貯金を増やしたいけれど、うまくいかないと悩む方も多いのではないでしょうか。切り詰めれば支出は減るかもしれませんが続けるのが難しいし、ダイエットと同じで無理をすると反動も大きくなりそう。

必要な出費を削ることなく、誰でも貯金できるようになるメソッドを最新作で公開するのは漫画家のなぎまゆさん。それが『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』です。

なぎまゆさんはこれまで、実録コミックエッセイ『痩せるより大切なことに気づいたら、人生で一番楽に17kgのダイエットに成功しました』では「我慢しないダイエット」で目標を達成し、『「ちゃんとしなきゃ!」をやめたら 二度と散らからない部屋になりました』では、汚部屋からの脱出を果たしてきました。

過去にお金にまつわる失敗も経験したからこそ体得できた、説得力ある家計改善法。そんな新作について、なぎまゆさんにインタビューしました。まずはあらすじをご紹介しましょう。

あらすじ


『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』 / (C)なぎまゆ/KADOKAWA

漫画家のなぎまゆさんは、過去にはお金にまつわる失敗をしたこともあったものの、年を重ねるごとに自分なりのお金の管理方法を構築することに成功しました。

そんななぎまゆさんに対し、友人である40代のYさんが「働いていて特別な贅沢はしていないはずなのに貯金ができない」と窮状を訴えたことから、彼女はYさんの家計改善を手助けすることになりました。
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』 / (C)なぎまゆ/KADOKAWA

Yさんが手始めに行ったのは、家計簿をつけることです。

その後、支出を細かに漏らさず記入するだけでは節約効果は薄いというなぎまゆさんのアドバイスに従って「要・不要の家計簿」を作成しました。支出を「要・不要」に分けて不要をあぶり出すことを目的とした家計簿です。


『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』 / (C)なぎまゆ/KADOKAWA

そしてついに、「不要」な支出の見直しをすることに。
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』 / (C)なぎまゆ/KADOKAWA

家計簿の支出額のみを追うと、その月の支出で無駄がありそうなのは日用品費。しかし細かく調べると、日用品として購入したのは防災グッズで、決して「不要」なものではありませんでした。

さらに支出を紐解いていくと、その月に買った服と文房具が「不要」に分類されることが判明。
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』 / (C)なぎまゆ/KADOKAWA

なぜなら、服は試着せずに購入したため似合わず、文房具は同じようなものが家にたくさんあったためです。
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』 / (C)なぎまゆ/KADOKAWA

「衝動買い」や「ダブり買い」…。金額はそこまで大きくないため気づきづらいですが、自分の出費を意識的に振り返ることで、Yさんは自分のお金のなさの原因に思い当たることができたのです。

『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』 / (C)なぎまゆ/KADOKAWA

続いてYさんが見直すことにしたのは「贅沢費」。
「贅沢費」とは、「人生を楽しむために必要だけど、節約のために質、量、頻度などを減らしたい物」のこと。

計算すると、一人外食やコンビニ、カフェなどで支払った額の合計額は2万円以上にもなっていました。まずいなという自覚はあったものの、こうして厳しい現実を突き付けられたことで、あらためて贅沢費を減らそうと決意。
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』 / (C)なぎまゆ/KADOKAWA

少額の「贅沢費」であっても、そのときに「欲しかったから」ではなく「必要だから」使うようにすべき、となぎまゆさんは力説するのでした



なぎまゆさんインタビュー


――貯金や節約など、目標に向かって努力を続けるうえで、モチベーションが下がってしまう時もあると思います。そのような時に、なぎまゆさんはどのようにモチベーションを維持しているのでしょうか。

なぎまゆさん:
モチベーションが上がらないと実行できない方法は、最初のうちになるべく排除するようにしています。片付けもダイエットもお金のことも、一時的に頑張るものではなく一生つきあっていくことだと思います。しかしその中でもモチベーションを保たないと実行できないことはあるので、そこに関しては毎日頑張れない時は隔日で頑張るとか、ペースを落としつつもゼロにはならないように心がけています。


『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』 / (C)なぎまゆ/KADOKAWA

――いますぐに生活が破綻するほどではないけれど、「物価高」「老後資金が不足するかも」といったニュースを見て、お金に対し漠然とした不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。そうした方々に向けて伝えたいことはありますか?

なぎまゆさん:
不安を大きく減らすには、支出や収入を具体的に把握することが本当に大切だと思います。自分がいくら支出していていくら稼いでいるのかが分からなければ対策のしようがないので…。

そして自分ができることをしたら、あとは何とかなるという気持ちを持つことも本当に大事です。病気、災害、戦争など、自分ではどうしようもないことが起きたことをいくら考えても暗くなってしまうだけなので…。

また、本当にどうしようもなくなった時は、迷わず福祉などの制度を頼ることも大切です。私も前向きな気持ちを失わずに生きていこうと思います。


『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』
『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』 / (C)なぎまゆ/KADOKAWA

――では、家計改善や貯金を始めたいと思っている読者に向けてメッセージをお願いします。

なぎまゆさん:今回の本は色んな角度から節約やお金の話を、できる限りわかりやすくさせていただいたつもりです。「自分には家計改善はできない」「貯金なんてできない」と思っている方に、少しでも役に立てる本になればいいと思います。

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お金に振り回されない、自分らしい生き方。お金の知識は、人生を豊かにするための強力な武器になります。

いままさにお金に関して不安を抱えている方も、さしあたって不足はないけれども、別視点のお金の貯め方で家計を見直したいという方も必読の漫画です。


取材・文=山上由利子

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