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お正月になますを作るならぜひ試して! きじま流「大根&ニンジン」の細切りのコツ

  • 2023年12月29日
  • レタスクラブニュース


テレビや雑誌を中心に活躍する料理家のきじまりゅうたさんが、料理の基礎やコツをご紹介!
調理がラクになるちょっとしたコツや、料理が飛躍的に上手くなるノウハウ、誰も教えてくれないマル秘テク、目からウロコの簡単レシピなど「料理はおもしろい」ことを伝えたいと語るきじまさんのyoutubeチャンネル「きじまごはん」から、編集部厳選の記事をお届けします。



みなさんは野菜の切り方って習ったことありますか? 学生時代に家庭科でやったきりなんとなく自己流で…という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、きじまさんに大根とニンジンの細切りの仕方を教えてもらいました! 細切りには2種類の方法があり、料理によって使い分けるといいそうですよ。この細切りをマスターすれば、おせちのなます作りもラクにできるはず。ぜひ試してみてください!

【なます・大根サラダに】料理が格段にラクになる切り方



いまさら人に聞けない料理の基本、今回は「大根の細切り」を紹介します!
細切りや千切りは食べやすいのであっという間に食べられちゃいますが、切る手間は結構大変ですよね。なので今回は、なるべくラクでスピーディーに細切り・千切りにする方法をご紹介します。お正月のおせち料理でなますを作りたいという方は必見ですよ!



大根の細切りには2種類の方法があるんです。
大根を薄い輪切りにしてから細く切る方法と、縦に薄く切ってから細く切る方法。今回はこの2種類の切り方を紹介します。それぞれメリット・デメリットがあるので、料理によって使い分けてくださいね!



まず、輪切りにしてから細切りにする方法を紹介します。
大根はピーラーで皮をむいたものを用意してくださいね。大根の皮むきについては動画で詳しく紹介しているので、そちらを参考にしてください!



まな板に、大根の側面が安定する向きで置いてください。大根を転がすようにすると、どこか安定する場所があると思います。



ここから薄い輪切りにしていきますが、包丁を入れる角度が重要です。包丁を真下に下ろすと、切りづらいですよ! 薄切りがうまくできないという方はだいたいこの切り方をしていることが多いと思います。



気持ちよく薄切りにする方法は



大根に包丁を当てたら、包丁の先端を少し下に向けます。



包丁を少し下に向けたまま、包丁全体を前に進めます。



包丁の先がまな板に当たったら、テコの原理で包丁の根元を下ろします。



慌てなくて大丈夫なので、ゆっくり進めてください。



大根がすべて切れました。



輪切りを細切りにします。



輪切りにした大根を重ねて、元の形に戻します。



重なった大根を少しずつずらします。



昭和生まれの方はトランプマンを思い出していただいて、トランプマンがトランプを広げるイメージしてください(笑)



このまま端から切っていきますが、大根がズレないよう左手でしっかり押さえます。まず、指3〜4本で大根の上を押さえます。



親指で大根の側面を押さえます。親指の指先が中指より必ず内側にくるよう注意してくださいね!



中指をガイドラインにして、包丁を横移動しながら切っていきます。ここでも輪切りのときと同様にテコの原理で切っていくといいですよ。



包丁の先端で切ると、切れた大根が手と逆側に倒れてくれるので切りやすいですよ。



切れた大根が指に当たるので、逆側に倒れてくれるというわけです。



すべて細切りにできました。
輪切りにしてから細切りにするメリットは、初心者の人でもわりと切りやすいこと。



もうひとつのメリットは、繊維を断つので食感が柔らかいこと。なのでサラダにはすごく向いていますね! 少量からでも作りやすいのもメリットですね。



デメリットとしては、細切りにした大根の長さが揃えられないことです。



続いて、縦の薄切りにしてから細切りにする方法を紹介します。



包丁を大根に当て、先端を下に向けます。





包丁全体を前に進めて、テコの原理で包丁を下ろします。



この切り方だと、まな板に接している大根の面が平らなので、安定性がいいですね! 端まで切りやすいです。



切れた大根を重ねて、元の形に戻します。



縦薄切りを細切りにしていきます。



繊維を活かすために、大根を寝かし、縦の向きで細切りにしていきます。



再び、トランプマンがトランプを広げるようなイメージで大根を広げます(笑)



手のひらの腹で押す感じで広げます。



細切りのやり方は先ほどと同じです。まず、ずれないように左手で押さえます。



指3〜4本で大根の上を押さえます。



親指で側面を押さえます。小指でも側面を押さえるとより安定しますよ。親指も小指も、中指より前に出ないよう注意してください。



端から輪切りにしていきます。



細切りの包丁の入れ方は先ほどと同様です。包丁の先端を使って、テコの原理で切っていきます。



包丁の先端を使った方が、切れた大根が手と逆側に倒れてくれます。



左指をガイドラインにして包丁を移動しながら切ります。



縦に薄切りにしてから細切りにするメリットは、繊維が残るので、シャキシャキの食感になること。



お正月に「なます」を作る場合は、この切り方がおすすめです!



もうひとつのメリットは大根の長さが全部揃えられること。



デメリットとしては、包丁を高く上げるので、難易度が少し高いかもしれないですね。



番外編でニンジンの細切りをご紹介します!



ニンジンは縦向きの薄切りから細切りにしてください。



ニンジンは輪切りにしてからの細切りには向いていません。なぜなら、幅がないから! すごく短い細切りになってしまうので、この切り方はNGですね。



ではニンジンを切っていきます。まず縦の薄切りです。切り方は大根と同様ですね。



薄切りにしたら、倒してトランプのように広げます。



左手でニンジンを押さえながら、端から切っていきます。ニンジンは大根に比べて硬いので、ゆっくり切ってくださいね。



左手で押さえる位置は、自分にとって安定する所で押さえてください。



指を置く位置や押さえ方は、切る食材の大きさなどによって変わると思います。僕も自然と、ニンジンの端を切るときは押さえ方が変わっていました。



すべて切り終わりました! この大根とニンジンでなますが作れますね。ぜひ試してみてください!




今回、教えてもらった「大根&ニンジンの細切り」について、気になるポイントをきじまさんに伺いました。

__ニンジン以外にも、縦の薄切りが向いている野菜はありますか?

きじまさん:ゴボウなど細い野菜は縦の薄切りが向いています。キュウリの細切りをする場合は、斜め薄切りにしてから細切りにすることもありますね。

__最後のほうを切るとき、指をケガしそうでうまく薄切りにできません。端を切るときのコツはありますか?

きじまさん:最後は手で押さえられる面積が狭くなりますし、重なりの横幅が狭く野菜同士が滑りやすくなるので、どうしても切りづらくなると思います。なので無理にまとめて切ろうとせず、一枚ずつ切ると安全です。

__面倒なときは細切り用のスライサーを使ってしまいます。スライサーを使った方がいい場合や、これは包丁で細切りして欲しい!という場合はありますか? 

きじまさん:スライサーは便利ですが、スライサーだと切っているのではなく、削っているのに近いです。削られると野菜の断面が微妙に凸凹してしまうので、包丁で手切りしたような鋭い断面にはなりません。ただ、あくまでどの程度のクオリティを目指すか次第なので、スライサーのほうがラクという方はスライサーでももちろんよいですよ。

__きじまさんはおせちは作りますか?

きじまさん:今年のおせち作りはパスでいいかなぁと思いながら、毎年結局年末ぎりぎりになってやっぱり作ろう!と思って慌てて作り始めます(笑)
おせちを数品だけでも作ると、自己肯定感が上がるような気がします。市販品を買っても、これだけは自分で作る!というものがあると良いのかなと思っています。
僕は黒豆や数の子など時間がかかるものは市販品を買っちゃいます。それ以外は前日に漬け込みなどの仕込みをして、当日一気に仕上げられる料理ばかり作っています。

__これまで自己流でやっていた細切りを丁寧に解説していただき大変参考になりました! 今年のなます作りは、早速この切り方を実践してみようと思います。

きじまさん:なますの細切りは量が多くて面倒かもしれませんが、包丁トレーニングだと思ってゲーム感覚で楽しんでもらえたら良いかと思います。ぜひ試してみてくださいね!





きじまりゅうた
料理研究家。
祖母と母が料理研究家という家庭に育つ。
オリジナリティあふれるレシピと、わかりやすいトークを武器に、男性のリアルな視点から考えた「若い世代にもムリのない料理」の作り方を提案。現在は「NHKきじまりゅうたの小腹すいてませんか」「NHKきょうの料理」「NHKあさイチ」「CBCキユーピー3分クッキング」などのテレビ番組へのレギュラー出演をはじめ、WEB・雑誌 上でのレシピ紹介や、料理教室やイベント出演などを中心に活動している。著書も多数。youtubeチャンネル『きじまごはん』を配信中。

取材・文=ジョッキー

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