家計に優しく、味も美味しい大根は、冬の食卓には欠かせない食材の一つ。おでんや鍋に入れたり、サラダ、汁物、煮物、干物などさまざまな料理で活躍してくれます。ただそんな大根にも味が染み込みづらいという難点があり…。
なんとか短時間でしみしみの大根を楽しむことは出来ないかと考え、今回ある切り方に注目してみました。実際に試してみたらすごく良かったのでお伝えします!
「短時間でしみしみの大根を作るための切り方」を試す前に、まずは大根の皮を剥きます。今回、そのまま包丁で剥くのではなく、以前からウワサになっている、つまようじを使った裏ワザを試してみました。
用意するのは、大根とつまようじ1本。
まずは大根につまようじを刺して、そのまま縦に切り込みを入れます。 大根の輪切りした面をよく見ると、皮の層と身の層に分かれているので、身の層まで届くくらいしっかりとつまようじを刺しましょう。
つまようじで縦に切り込みを入れたら、端から指を入れて、徐々に皮を剥ぎます。最初の方はすこしぼろぼろしてしまいますが、うまく皮の層と身の層の間に指が入ると、スムーズに剥がれていきますよ。結構クセになる感じです!
進めていくと想像以上にキレイに剥がれていきます。
皮剥きが終わりました!すこしコツがいりますが、慣れると結構早く剥けます。とはいえ、5cm幅くらいまでだったら包丁を使ったほうが早い気も…。ただなんともいえない達成感を味わえるのと、幅が広くなると包丁が使いづらいので、そのときは裏ワザを活用しようと思います。
さてここからが本題です。大根に味を短時間で染み込ませるために、焼肉やフライドポテトを作るときのような切り込みを入れていきます。
この方法で大根に切り込みを入れると、しっかりと味付けができるのはもちろん、びよ〜んと伸びる独特の見た目と食感を楽しめるんです!
まずは、切り過ぎ防止のために輪切りにした大根の両端に割り箸を置きます。
割り箸を置いたら、そのまま包丁で縦に切り込みを入れます。なるべく狭めに切り込みを入れていきましょう。切り込みの幅が狭いほど、大根がよく伸びます。
次に裏面にも切り込みを入れるのですが、裏返す前に、若干斜めに傾けて(面を回して)から裏返してください。
表裏で切る方向に角度を付けないと、 完成時に伸びてくれません。
斜めに傾けてから裏返したら、そのまま縦に切り込みを入れます(傾けずに裏返す場合は、斜めに切り込みを入れます)。
表裏で角度を付けて切り込みを入れ終わりました。
この状態で端を持つと
びよ〜んと伸びます!これだけ見ると、とても大根には見えませんね。
まず焼く前に、大根を電子レンジ500Wで5分加熱します。加熱して粗熱を取ったあと、フライパンに油を引いて、チューブにんにくを少し出し、大根をイン!
若干焼き目が付いたら、調味料を入れます。今回は冷蔵庫で余っていたチャーシューのタレを活用してみました。タレを入れたらさらに加熱して、水気がなくなったら完成。
深く切り込みを入れているので、中までタレが染み込んでいるのがわかります。このテリテリ感たまりません!
箸で持ち上げるとお餅みたいにびよ〜んと伸びます。味はしっかりとタレが染み込んでいて激ウマ!やわらかすぎるようにも見えますが、食感は意外としゃきしゃきしていました。まさにご飯のお供にぴったり。
今回ご紹介した切り方は、じゅわ〜っとした大根を楽しむおでんなどには不向きかもしれませんが、大根ステーキにはもってこいの調理法です。すこし手を加えるだけで味も食感も大きく変わるので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
文・写真/滝谷遥