突然ですが、みなさんは「ムードフード」をご存じですか?実はコレ、40代女性にありがちな「なんとなく、からだだるい気がする」「気分をリフレッシュさせたい!」などの不調に効果的な食べ物のことなのだそう。
そこで今回は、「ムードフード」のおすすめの食べ方と効果についてご紹介します。
ムードフードとは感情にいい影響を与えたり、ストレスを軽減しリフレッシュさせたりする食品です。雰囲気の「MOOD(ムード)」と食事の「FOOD(フード)」を組み合わせた造語で、気分を変える食べ物を意味します。
とくに、不安や緊張、不眠といったストレスによる悪影響を緩和する目的で摂取されることが多いといわれています。
不安や緊張によって心が疲れて不安定になっているときは、リラックス効果を持つムードフードを食べましょう。
たとえば、「GABA(γ-アミノ酪酸)」は副交感神経を亢進してストレスを軽減するとされており、この成分が添加されたチョコレート商品が人気ですよね。
また、緑茶に含まれる「テアニン」を摂取すると脳波にα波が出現し、リラックス効果をもたらすといわれています。
からだが疲れているときには、疲労回復効果を持つムードフードを摂取しましょう。
たとえば、ハイビスカスティーには「ビタミンC」や「クエン酸」が多く含まれています。ビタミンCは肌の調子を整え、クエン酸は肉体疲労や眼精疲労の回復を助ける効果があります。
ムードフードは食べることで心身の不調を改善することが期待されますが、ムードフードだけに頼ってはいけません。栄養バランスを考えた食事をしたうえで、補助的にムードフードを摂取しましょう。
また、ムードフードのなかには妊娠中や授乳中の方には適さないものもあります。摂取する前に、医師や薬剤師に相談してくださいね。
食べ物でリフレッシュしたいときにおすすめのムードフードですが、味が好みではないこともありますよね。人によっては、ムードフードだけでは効果が実感できない方もいるでしょう。
そんなときは、漢方薬の服用もおすすめ。症状別におすすめの漢方薬をご紹介します。
「自律神経やホルモンバランスの乱れを整える」「イライラや気分の落ち込みを改善する」漢方薬を選びましょう。
<おすすめの漢方薬>
・抑肝散(よくかんさん):神経がたかぶりやすい方におすすめです。怒りっぽい、イライラするなどの精神症状を抑えます。
「消化・吸収機能を高めて栄養を全身に届け、心身を元気にする」漢方薬がおすすめです。
<おすすめの漢方薬>
・人参養栄湯(にんじんようえいとう):手足の冷えや貧血などの症状がある方におすすめです。からだを温め、血流を促して全身に栄養を届けることで、体力低下や食欲不振を改善します。
心身の調子が優れないときは、ムードフードを摂取することで症状が改善することがあります。また、場合によっては漢方薬も取り入れながら、毎日を明るい気分で過ごしてくださいね。
山形ゆかり●薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ。