こんにちは。家事コツ研究員のUです。パーティー用にウキウキ気分でケーキを購入したら、余ってしまった…。そんな悲しい経験をしたことはありませんか。翌日に劣化したケーキを食べるのって本当に切ないですよね。
ケーキをおいしいまま保存できる方法はないの？と調査してみたところ「りんごと一緒に保存するといいらしい」という情報をキャッチ！さっそく確かめてみました。
調べてみると、ケーキの劣化を防いでくれるのはりんごから発するエチレンガス。かたい桃や青いバナナなどと一緒にりんごを置いておくと、エチレンガスの力で追熟できるという話を耳にしたことがある方も多いのでは。
りんごがケーキの味を維持する理由は主に2つ。
りんごの水分がケーキの乾燥を防いでくれるから。そしてエチレンガスの発生で酸素濃度が低下し、ケーキが酸化しにくくなるから。
つまり、りんごと一緒に保存したケーキはそのまましっとり。酸化による味の劣化も回避されるというわけです。
ケーキのおいしさを保ってくれるりんごのチカラ。本当でしょうか？
「ケーキのみ」「ケーキとりんご8分の1個」「ケーキとりんご丸ごと1個」を密閉容器に入れ、冷蔵庫で1日おいてから味の変化を見てみることに。
まずは買ってすぐ、味が劣化する前のケーキを試食。
〈感想〉
スポンジはふんわり、しっとり。生クリームはコクがあってなめらか。甘い香りが広がります。イチゴもジューシー。買ったばかりのケーキはやっぱりおいしい♡
では、余ったケーキを保存していきます。
（1）りんごなし
（2）りんご8分の1個と保存
（3）りんご丸ごと1個と保存
それぞれに蓋をして、冷蔵庫へ。
冷蔵して24時間が経ちました。見た感じ大きな変化はなさそう。この調査、失敗か……？やや不安に。
気を取り直して「香り」「スポンジ」「クリーム」「イチゴ」「トータル」の観点でチェック。食べ比べると、ちゃんと差がありました！
〈感想〉
●香り：ほんのり残っている
●スポンジ：ザラっとする
●クリーム：元の風味はあまり残らず、油っぽさが強く出てきた
●イチゴ：しんなりした
●トータル：おいしさは明らかにダウン
〈感想〉
●香り：香りはするが、弱まった
●スポンジ：表面がパサつく
●クリーム：少し油っぽく、風味は残るがやや消失
●イチゴ：表面の水分が乾いた
●トータル：おいしさは少々ダウン
〈感想〉
●香り：強くなった？りんごのフルーティな香りがふわり
●スポンジ：しっとりしたままふわふわ
●クリーム：上品な風味が活きている
●イチゴ：ほとんどそのまま
●トータル：購入時とほぼ変わらない！
左から「りんごなし」「8分の1個」「丸ごと1個」と保存したケーキの切り口です。
「丸ごと1個」はふんわりしたまま。でも「りんごなし」のほうは乾燥のせいか少し縮んで見えますね。スポンジを指で触ると「丸ごと1個」は柔らかく、「りんごなし」はゴワゴワでした。
というわけで、りんごでケーキのおいしさがキープできるのは本当でした！
りんごとケーキが入る容器を用意してもいいですが、ケーキが入っていた箱にりんごを一緒に入れて保存してもOK。
りんごの香りが多少残るのでフルーツ系ケーキのときに特におすすめです。
これからクリスマスや年末年始のおもてなしシーズンがはじまります。もしホールのケーキが余ってしまったら「りんごと保存」と覚えておいてくださいね。
購入してから食べるまで時間があいてしまう場合にもこの方法が使えますよ。
文・写真／宇野美香子 ※暮らしニスタの記事を再編集して配信しています。
