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ゆうたろうさん「先輩といるほうがラクだけど、後輩の受け入れ態勢も作らないと…」|25歳。仕事のスタンスにも変化が〈前編〉

  • 2023年11月18日
  • 暮らしニスタ

現役のアパレルショップ店員でありながら、役者としてドラマ、映画、舞台で活躍するゆうたろうさん。今年25歳を迎えアラサーに突入したゆうたろうさんに、仕事に対するスタンス、先輩や後輩との関係についてインタビュー!

中学卒業後、大阪へ。そこから人生が動き始める!

――子供の頃はどんなお子さんだったのですか?

小学生の時はみんなとワイワイ一緒に遊ぶタイプでした。でも中学生のときに学校に行かない時期があって、そこで一度人生の挫折を味わいました。

――何か学校に行けなかった理由があったのですか?

行けない理由があるというより、行く理由が見つけられなかったんです。将来の夢もなかったし、小学校で一緒だった友達と中学校ではバラバラになってしまったし。それで自分がリセットされて、中学に行って初めて「僕って人見知りなんだ…」と思いました。

ウエーイッていうグループの中心人物みたいな子が話しかけてはくれたんですけど、その男ノリみたいなものが合わず、多感な時期で、この子があっち行ったらそっちに行くみたいな、馴染まなきゃ孤立しちゃうという雰囲気が好きじゃなくて。そこから友達を作るのが面倒くさいと思い始め、最初は1時間の遅刻から始まって、昼休み終わりに行って、だんだんそのまま行かなくなって…。

イベントなどには見学で参加したりしてたんですけど、結局、中1の後半から中3まで学校に行かなくて。家にいても勉強もしなかったですね。必要ないと思っていたので。

母は最初は心配していましたが、僕が自分の気持ちをちゃんと話したら、「好きにしなさい、自分の人生なんだから」って。助けられることは助けるけど全部かばえるとは思えないよみたいな感じでした。だから僕も自分のことは自分で判断したし、自分の責任だと思って過ごしていました。

中学を卒業して大阪に行ったということもあり、精神的自立は早かったと思います。

大阪に行ったのは、地元が嫌い、家族から離れたいとかではなくて、早く自分が自立できる環境に身を置きたいと思っていたから。実家にいると甘えちゃうじゃないですか、親も子供だから甘やかしちゃうし。なんかそこの環境から脱却したいという思いがあって、今も働いている古着屋さん(「サントニブンノイチ」)で勤務することになったんです。 

――「サントニブンノイチ」の期間限定ショップがゆうたろうさんの地元の広島で開催され、その出会いが大阪に行くきっかけだったんですよね。

はい。お店に出会えたことは大きなきっかけで、僕の進路を変えてくれた出来事。感謝しています。

後輩には怖がられているみたい(笑)。受け入れ態勢が必要ですね

――25歳という年齢は、仕事面では先輩もいて後輩もいる立場だと思いますが、接し方で何か心掛けていることはありますか?

25歳だからこうしなきゃいけないとかはありませんが、10代の頃から枠の中にはまることが嫌だったので、そこのスタンスは変わらずですね。ただ、枠からはみだしつつも言ってはいけないことや人を傷つける言葉は発してはいけないし、そこは守りながら。

作品によっては年上の方しかいない現場や、年下の役者さんばかりという現場も増えてきましたね。でも、普段から遊んだりごはんに行くのは40代や50代の方が多くて、その方たちは僕をおもしろがってくれるんですよね。「こんな人間いたんだ」って(笑)。

自分が生まれる前からこの業界で仕事をしている方々に興味があって、その時代の変化に揉まれながらもその経験を僕に強要するわけではなく、話して共有してくれる方なのでおもしろいな、と。一緒に旅行したりライブに行ったり、年齢が離れていてもこんなに仲良くなれるんだって思います。

傍からから見たらなんの関係か分からないですよね。自分でも不思議な関係だなと思います。でもそれもおもしろくて、僕は僕で年上の方から吸収できる部分があるし、あっちはあっちで新しい新鮮な感覚をつかめると言ってくれています。 

――後輩の役者さんとはどのような関係性を築かれているのですか?

慕ってくれる後輩もいて、現場で話しかけてくれたりとか連絡先を交換したりとかごはん行きたいですって言ってくれたりとかするんですけど やっぱりどこか気を遣われている(笑)。実は、同世代というか年下の子達がちょっと苦手だったんですよ。でもここ1~2年で、「後輩かわいいかも」と思うようになり、ちゃんと付き合わなきゃなって考えるようになりました。後輩から怖がられるのも嫌だし(笑)。

僕、怖がられるんですよ。それが悩みでもあります。でも、わざわざポップに接するのも違うし…。そもそも僕自身が淡々としているというか、テンションが高くないんですよ。(ゆうたろうは)テンションが高い人だと思って行ったら違う、みたいな。年上の方は僕がズバズバ言うのをおもしろがってくれるけど、若い子とかだと「怒ってる?」と思うみたいで。後輩受け入れ態勢を作らなきゃですね(笑)。

――芸能界で仲のいい方はいらっしゃいますか?

先輩とか後輩とか抜きにして本当にラクでいられるのは〈あそびばメンバー(※)〉です。僕には姉と妹が二人いるんですけど、男兄弟がほしくて、だからあそびばメンバーは4人兄弟みたいですね。

4人の中では僕が一番後輩ですが一番生意気で(笑)。でもそこすらも受け入れてくれるというか、フラットに接してくれる人達です。仕事としてものんびりマイペースにやっていきたいですし、プライベートでも会いたいなと思える人達なので、あそびばは唯一なくなってほしくない仕事です。 

(※)YouTubeチャンネル『ぼくたちのあそびば~平成のかけはし~』。 2018年12月~配信開始。主に舞台で活躍する高橋健介、鳥越裕貴、井阪郁巳、ゆうたろうの4人が出演。

ゆうたろう●1998年生まれ、広島県出身。中学卒業後、アパレルショップ「サントニブンノイチ」大阪本店で働き始める。2016年に"かわいすぎる美少年"モデルとして芸能界デビュー。その後は役者として精力的に活動し、映画化もされた『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』や、『来世ではちゃんとします』『全ラ飯』『なれの果ての僕ら』など話題のドラマに出演。2022年公開の映画『僕らはみーんな生きている』では主演を務めた。2023年11月19日(日)・23日(木・祝)にはトレインライドシアター『このレールはドラマチック』に出演予定。

撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/山下光理 取材・文/片桐理恵(暮らしニスタ編集部)

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