「緑のgoo」は2025年6月17日(火)をもちましてサービスを終了いたします。
これまで長きにわたりご利用いただきまして、誠にありがとうございました。
ピクセルアート好きなら興味津々のはず。CES 2025でも発表されていたピクセルアートを表示できる小型ディスプレイ「Govee Gaming Pixel Light」の米ギズモードからのレビューをお届けします。
私の寝室には小さなプリント作品をいくつか飾っていますが、照明はないし、オタク部屋の雰囲気が拭えず、もうちょい彩りが欲しいと思っていました。
そんな中、CES 2025で見かけた「Govee Gaming Pixel Light」が、まさにこれだ!という感じでした。
このピクセル専用ディスプレイは、8ビットや16ビットの作品をベストのクオリティで表示するには色数が足りないし、音もクラシックなチップチューンくらいしか満足に再生できません。
さらに「オタクっぽいステッカー貼ってそう」「朝からマウンテンデュー飲んでゲームしてそう」みたいなデザインじゃなければ、もっと良かったのにと思わなくもありません。
Photo: Adriano Contreras - Gizmodo US Photo: Adriano Contreras - Gizmodo USGovee Gaming Pixel Light
良いところ
・だいたいの環境で使える程度には十分に明るい
・アプリの中にいろんなアートが揃っている
・GIFは30fpsで表示され、8ビット画像がスムーズに動く
残念なところ
・オタク&ゲーマーっぽいデザインが万人向けではない
・スピーカーの音質いまいち
・ピクセルアートの色数は限られている
Goveeは発売前の「Gaming Pixel Lights」を送ってきてくれました。
5月19日に販売開始されましたが、それまで私のデスクに置かれた「Govee Gaming Pixel Light」は、『スーパーメトロイド』(1994年に発売されたスーファミのゲーム)の主人公サムスを映していました。32ビットのサムスの仮面(バイザー)越しの堂々とした姿は、日々の励みになりました。
32×32ピクセルで120ドル(約1万7500円)、52×32ピクセルで140ドル(約2万400円)の、このデジタルアートフレームの設置は簡単です。ただしバッテリーは内蔵されておらず、電源が必要です。
Govee Homeアプリを接続すれば、あらかじめ用意されたエフェクトや他のユーザーが作成したさまざまな作品を画面に追加できます。
もちろん静止画を表示することもできますが、やっぱり楽しいのは8ビット、16ビット、または一部の32ビットのレトロゲームの名シーンをGIFで再生することです。
画像によっては、ライトがすべてのピクセルを完璧な色精度で表現するのが難しい場合もあります。
小さい32×32ピクセル版には1,024個のライト、32×52ピクセル版の方には1,664個のライトが搭載されています。ちなみに競合製品である64×64ピクセルの表示が可能な「Divoom Pixoo-64」(155ドル)は、4,096個のライトをサポートしています。
このライトの数の制限もあって、例えば『E.T.』の32×32ピクセル画像は、小さい方のPixel Lightでもきれいに見えるかもしれませんが、ファンが作った『リトル・マーメイド』のアリエルの8ビット風ポートレートは、スマホでは問題なく見えるにも関わらず、鼻や髪の細部を表現するには、色の再現性が足りませんでした。
色がはっきりしていればいるほど、画像はよりぱっきりとキレイに見えます。画面の明るさは一番明るい設定にすれば十分ですが、常にマックスで明るくしたいわけでもないですし、タイマー設定で暗くしたりオフにしたりできるので、寝ているときにピクセルの明かりに晒されることもありません。
Photo: Adriano Contreras - Gizmodo US大きいほうが色を表現できる範囲が広いので、ピクセル画像は少しきれいに見えますが、それでも自分好みの画像を見つけるには少し試行錯誤が必要です。
自分の作品をGoveeアプリにアップロード可能ですが、スマホで撮った普通の写真をPixel Light上で表示しようとすると、まだらでなんだかまとまりのない感じになってしまいます。自作のピクセルアートをアップするときも、うまくいくかどうかはまちまちでした。
私は『メトロイド』のサムスの画像で、納得できるような表示になるまで、何度もいろんなバージョンで試して、ようやく「そこそこ悪くない」レベルに達した感じです。
GIFアニメは30fpsで再生されるので、『ソニック』のクラシックな足を回転させるランニングアニメーションのGIFはなかなかスムーズに見えました。一方、Divoomの類似製品は24fpsで動作します。
Photo: Adriano Contreras - Gizmodo USこのデバイスには、作品にお気に入りのチップチューンの音を組み合わせるために、背面に3WのDSPスピーカーが内蔵されています。
このスピーカーは部屋全体に良い感じのサウンドを響かせるほどの出力はありませんが、低音は控えめ、でもどこか懐かしいレトロな雰囲気を醸し出してくれます。
昔のゲームボーイのモノラルスピーカーを聴いているかのような感じ。 本体には音量調整用のボタンが1つしかなく、物理的なミュートボタンもないため、音量の調整には毎回アプリを開く必要があります。
これが面倒くさくて、私はスピーカーとして使わなくなることが多くなりました。まあ、Govee Pixel Light を、いつもゲームしている部屋のインテリアとして使うなら、どうせプレイ中のゲームの音を聴くことになるので、スピーカーの機能はあまり重要でないかもしれません。
Photo: Adriano Contreras - Gizmodo USもし作品を作りたいなら、「スケッチモード」で、アート作品やアニメーションGIFを作ることもできます。
スタイラスペンを使うと良いみたいですが、私は時間もスキルもないので、なにか自分で素敵なアートを描いてみようとは思いませんでした。
このデバイスは、時計、株価ティッカー、さらには現在のビットコイン価格を表示するカウンターまで搭載されています。かわいいピクセルモニターで、株価やビットコイン価格をチェックするの、なんだかマニアックですね。
Photo: Adriano Contreras - Gizmodo US Photo: Adriano Contreras - Gizmodo USPixel Light は、ゲーマーってこういう未来っぽくて、ゴツゴツしてて、いかにもこんな「ゲーム」っぽいのが好きでしょ?っていう独特の美的センスを押し付けてくる感じ。
サイバーパンク風のデザインに「loading(ロード中)」や「game(ゲーム)」といったステッカーぽいデザインが施されていますが、そんなの要らなくて、ただの黒い箱で良かったんだけどね…。
といいつつも、デスクから『メトロイド』のマグマ洞窟ステージのテーマが鳴り響いているのを、つい楽しんでしまっている自分がいます。