南極でもなく北極でもない。“真ん中” にあらわれた海王星のオーロラ

  • 2025年4月8日
  • Gizmodo Japan

南極でもなく北極でもない。“真ん中” にあらわれた海王星のオーロラ
Image: NASA, ESA, CSA, STScI, Heidi Hammel (AURA), Henrik Melin (Northumbria University), Leigh Fletcher (University of Leicester), Stefanie Milam (NASA-GSFC)

NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が捉えた海王星の画像が公開されています。

ただの海王星ではありません。オーロラ発生中の海王星です!

海王星のオーロラ初撮影

海王星のオーロラが撮影されたのは今回が初めて。海王星にオーロラ現象があるらしいとわかったのは、1977年に打ち上げられれ、木星よりも遠くの星を探査するミッションを担ったボイジャー2号によるフライバイにて。その後のデータ収集でも直接的証拠はえられていませんでしたが、時を経て、今、ついに成功!

オーロラ撮影を可能にしたのは、ウェッブ宇宙望遠鏡に搭載されている近赤外線カメラ。研究を行なうノーザンブリア大学のHenrik Melin研究員も「オーロラを見られるだけでなく、そのディティールと鮮明さは目を見張るものがあります」と大感激。

論文共同執筆者でありレスター大学の惑星化学者のLeigh Fletcher氏も「オーロラの研究継続において、赤外線の波長に合わせた機器がどれだけ重要かよくわかりました。今回の観測で、今まで閉ざされていた電離層(太陽の紫外線やX線によって大気が電離した領域)の扉が開かれました」と語っています。

海王星のオーロラについては、2023年6月のデータを観測し、大気の気温や構造を研究。ほかの星では北極・南極で発生するオーロラですが、海王星では星の地理でいう真ん中らへん(中緯度)で発生することがわかりました。これは、海王星の磁場が自転軸から47度傾いているという特異な性質が影響しているのだそう。

海王星のオーロラについては、Nature Astronomyで論文が公開されています。

Source: Webb

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