Lifehacker 2025年3月11日掲載の記事より転載
初期段階のAIエージェントがいくつか登場してきています。
こういったツールを使えば、コードを書いたり、数学の問題を解いたりするだけではなく、あなたの代わりにアクションを実行してもらうことも可能です。
Operaも初のブラウザ対応AIエージェントをBrowser Operatorという文字通りの名称で発表しました。
Browser Operatorは、時間を無駄にしたり、何度もクリックをしたりしないでもいいように、面倒なオンライン上のタスクを代行するというコンセプトでつくられています。
次回の食料品の注文を手配したり、訪問予定の場所にあるホテルの料金をチェックしたりもできるんです。
OperaのKrystian Kolondra氏はこのように述べています。
30年以上もの間、ブラウザはウェブにアクセスするためだけに使われていて、あなたに代わって何かの用事を片付けるようなことはできませんでした。いま、それが可能になったのです。
現時点では、この機能は「プレビュー」リリースとして分類されています。
Operaによれば、AIエージェントが処理を行っている間に個人データや機密データがWebに送信されることは一切なく、実行中もユーザーが処理を完全にコントロールできるそう。
買うつもりのなかった食料品ばかりの注文をしたいと思わないでしょうからね。
最新のAIツールでは当然のこととなっていますが、Browser Operatorに対しても自然言語で話しかけることができます。
「8月の一番安い時期に、ニューヨークからサンフランシスコまでの航空券が欲しい」といった具合です。
依頼を受けると、ボットがオンライン上で必要となるアクションは何かを考え、そのアクションを実行します。
支払い情報やログイン情報を入力するなどユーザーのアクションが必要になると、Browser Operatorは一時停止し、そこからの処理は人間が引き継げます。
また、間違った都市でホテルを予約しようとしている、あるいは、あまり好みではない服を注文しようとしているといった場合には、いつでも手動でツールを停止することも可能です。
Browser Operatorの機能は、この記事の執筆時点ではまだ使用できないようですが、利用できるようになれば、ブラウザのコマンドライン・インターフェイスからの起動も、サイドバーからの起動も可能に。
Operaによれば、この機能は「近い将来」に、AI関連機能の追加の一環としてロールアウトする予定とのこと。
このコンセプトは魅力的なものだと思います。
ガジェットを購入するために、価格を比較しながらショップを回ったり、休暇のホテルを予約したりといったオンラインでの作業は面倒で、時間もかかるものです。
人間が見守りながら、AIボットがこういった退屈な仕事を何でもできるようになれば、本当に有用なものになるだろうと思います。
時間もかかりますし、単調なものであることは確かですが、正しく実行しなければならない作業でもあります。
Browser Operatorが正確に指示に従ってくれなかったり、間違いを繰り返したりすれば、Operaのユーザーは自分でクリックし、画面をスクロールするやり方に戻ってしまうことでしょう。
まだ私もこの機能にはアクセスできませんので、何ができるのかはOperaのデモ動画を見て把握するしかありません。
インターフェイスはわかりやすく直感的で、ブラウザのサイドか、AIエージェントが動作しているWebページのすぐ上に配置されるはずです。
サッカー観戦のチケット予約の例が分かりやすいと思います。
いつの試合なのか、どの席に座りたいのか、いくら支払うつもりなのか、どんなタイプのチケットを探しているのかなどをAIに伝えます。
Browser Operator があなたの言っていることを理解し、必要なWebサイトを探し回ってくれれば、時間が大幅に節約できるはずです。
今回Operaに内蔵されるAIエージェントは、いま何を実行しているのかを説明しながら処理を進めますので、試行中の内容を確認したり、指示が正しく実行できているかを確かめたりもできます。
Browser Operatorがおかしなことを実行しそうになったら、途中で割り込んで処理のストップも可能。
エージェントとして動作するAIに取り組んでいるのはOperaだけではありません。
2月、ChatGPTもWeb上でタスクを実行できるオペレーター・ツールを公開しましたが、OperaのBrowser Operatorと同様、現時点ではプレビューとなっており、月額200ドルのProプランを契約しているユーザーだけが利用可能となっています。
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翻訳:嶋谷和幸/OCiETe
Image: Shutterstock