実はすごかったっぽい。
エルサルバドルのサン・イシドロ遺跡にあるピラミッドの頂上で、2400年前の陶器製の人形が5体発掘されました。
これまで、プレコロンビア時代(コロンブス到達以前)のエルサルバドルは他の文明から孤立していたと考えられていましたが、今回の発見はその常識を覆す可能性を秘めているみたい。
発見された5体のうち3体は、現代の人形のように首が動く構造になっていました。特に注目すべきは、その表情です。
・上から見ると笑顔に見える
・正面から見ると怒っているように見える
・下から見ると怯えているように見える
これは偶然ではなく、意図的なデザインだと考えられています。儀式で使われた可能性があり、見る人に異なる感情を伝えるための工夫だったのかもしれません。
さらに、このピラミッドからはヒスイのペンダントも発見されました。同様のペンダントは、ニカラグア、コスタリカ、パナマなどでも見つかっています。
また、人形のデザインもエルサルバドル西部やグアテマラ南部のものと似ていることが分かりました。これは、当時の人々が交易や文化交流をしていたことを示唆しています。
これまで、エルサルバドルの先住民は文化的に遅れていたと考えられていましたが、今回の発見をきっかけに見方が変わってきたようです。むしろ、遠くの地域と交流し、アイデアや技術を交換していた可能性が高いのです。
研究者によると、エルサルバドルの遺跡は火山活動や都市開発の影響で調査が難しいため、まだ知られていないことが多くあります。しかし、今回のような発見が続けば、古代エルサルバドルの歴史が新たに書き換えられるかもしれません。
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