JBLの最新Bluetoothスピーカー「JBL Flip 7」。JBL Flip 6の後継機にあたり、日本ではまだ発売アナウンスがありません(JBL Flip 6は国内販売ありなので、出る気はする)。
アメリカでも4月発売ですが、米Gizmodo編集部が一足先に使ってきました。
完璧なスピーカーを追い求めるJBL。そのミッションは、もしかしたら永遠に完了できないほど難しいかもしれません。まさにミッション・インポッシブル。それでも、世代を追うごとに完璧に近づいているのは感じます。
最新モデルのJBL Flip 7では、前モデルより耐久性がアップ、低音もよりパワフルになりました。結果、この軽さで、この価格で、ここまでいい音が出せるのか!というレベルを達成。
先に残念だったところを言っちゃうと、低音がきいているとはいえ個人的にはもうちょっとほしかったこと。あとは、置き方に気をつけないと動いちゃうってことかな。
価格150ドル。きっと今年のベストBluetoothスピーカーになるんじゃないでしょうか。
ポータブルスピーカーは、ピクニック、ビーチ、BBQなどなどアウトドアで使ってこそ。
JBLも、もちろんそこは抑えており、防水性能は抜群。Flip 7は水深1mで30分サバイブできる上、防塵性能もIP68。落下にも強く、コンクリートやウッドデッキなど、最大1mからの落下衝撃に耐えることができます。スピーカー業界では最もタフなレベルにあるかと。
カラバリ6色展開で、ホワイト・ブラック・パープル・レッド・ブルー・カモ柄があり。レビュー用にJBLが編集部に送ってくれたのはホワイトでした。使用されているファブリックは100%リサイクル素材。プラスチックは75%がポストコンシューマの再生プラスティック材料。真ん中にロゴをあしらったデザインはJBLの定番です。
音量・再生/停止のボタンは、スピーカー上部に。電源・Bluetooth・Auracastのボタンはその奥に。背面には充電用のUSBポートと「PushLock」というボタン。これを押すと、ストラップなどをリリースできます。
Image: Adriano Contreras / Gizmodo US軽量&コンパクトが魅力のFlip 7ですが、実は前モデルよりもほんの少しだけ大きく、重くなっています。比較すると、Flip 6は0.55kgだったのが、Flip 7は0.56kg。Flip 6のサイズは17.8 x 6.8 x 7.2cmでしたが、Flip 7は18.2 x 6.9 x 7.1cm。
ただし、SoudcoreのBoom 2、BeatsのThe Pill、BoseのSoundlink Flexという他社比較だとFlip 7のほうが軽いです。
Image: Adriano Contreras / Gizmodo USとくに気にせず出かけるときにバッグにいれてましたが、改めて軽いなと思いました。
Flip 7のもつ機能は、すべてJBL Portableアプリからアクセス可能。他社と比べると、機能としては軽めかな。4つのプリセットがあるイコライザーは、カスタマイズオプションあり。また、イコライザーを切って音量アップしつつバッテリーもちを重視する「PlaytimeBoost」という機能もあります。
Auracast技術を用いて音を配信、複数人・複数端末で同じ音を同時に楽しめます。これ、接続する数に制限なし。たとえば、Auracastを使ってFlip 7とFlip 7を接続すれば、より広い範囲でのパーティーが可能。
どこで使うにしても、ポータブルだからと甘くみたらいけません。かなり音がパワフルですから。実際、音量MAXで使ってみましたが、このサイズからこの音が出るのかと単純にめちゃくちゃ驚きました。この驚きは、実際に聞かないとわからないかも。
低音をアップグレードし、ツイーターのデザインが変わったことが効果を発揮しているのでしょう。AI Boostという、リアルタイムで音楽を解析し性能を最適化するという機能も、音を底上げしています。
2時間ほど、ありとあらゆるジャンルの音楽(ヒップホップ・ロック・R&B・カントリー・ジャズ・オルタナティブなど)を聞きまくりましたが、お見事の一言です。シンプルにすごい。両極のキャップが振動するのを眺めているだけでも楽しい。振動が激しいので、きちんと置かれていないと動きます。ポジショニングには注意必要。
細かいことをいえば、曲によってはひっかかりも感じました。たとえばDiane Krallのライブカバー「Fly Me To The Moon」はちょっとパワフルすぎると感じたし、Kendrick Lamarの「Squabble Up」では低音が甘いと思いました。ただし、総合的な音のバランスでいえば、10曲中9曲はドンピシャな良バランス。Santanaの「Europa」も、Amethyst Kiahの「Black Myself」も、エレキギターもアコースティックギターも求める音を聞くことができました。
置き方で動くよという話をしましたが、ポジショニングについてはどこに置くのかも迷いました。部屋のどこにおいても、サウンドステージをフルで活用できている気がしなかったからです。これは引き続き設置場所とイコライザーをいじって、個人的なベスポジを発見しないとですね。ただし、モバイルスピーカーユーザーならば、そこまで音にこだわる人も多くないかと。
Image: Adriano Contreras / Gizmodo US搭載バッテリーは4,800mAh。JBL公式いわく、14時間再生が可能です。前述のPlaytimeBoost機能発動でプラス2時間。この機能もパーティー向けだと思いました。レビューでは、Spotifyのプレイリスト再生で、音量50%で13時間29分いけました(PlaytimeBoostなし)。
バッテリー7割ほどで出荷されるとのことなので、箱をあけてすぐパーティーできます。
パっと見は、よくあるポータブルBluetoothスピーカーですが、再生した瞬間にただものではないことがよくわかります。このサイズ、この価格ではありえないパワフルな音。ポータブルなだけに、そのタフさも魅力。使用されている素材に再生素材が比較的多いのも素晴らしい。
このサイズ感で、ここまでフルかつ大きな音が出せるのはFlip 7だけといっても過言ではないかも。曲によっては、低音で物足りなさを感じることもありますが、それも全体的にみれば文句言うほどでもないです。バッテリーもち13時間に、パーティーを最優先したPlaytimeBoost機能も好印象。
いいところ:軽い。タフ。サイズのわりにパワフルな音。バッテリーもちよし。Auracastで何人でも音をシェアできる。
残念なところ:曲によっては低音が弱い。置き方によってスピーカーが動く。
書籍(Kindle版もあります)