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ほんとに問題なし? ヴァージン・ギャラクティックの宇宙船から部品が落下

  • 2024年2月13日
  • Gizmodo Japan

ほんとに問題なし? ヴァージン・ギャラクティックの宇宙船から部品が落下
Image: Virgin Galactic

落としたけど、いらない部品だったからセーフらしい。

アメリカの宇宙企業ヴァージン・ギャラクティックの宇宙船が、母艦の部品「アライメントピン」を落としていたことが発覚。ヴァージン・ギャラクティックはこの問題を調査中とし、米連邦航空局(FAA)は運航停止の通達をしています。

部品が外れていたことが判明した過程は、ヴァージン・ギャラクティックの商業宇宙飛行ミッション「Galactic 06」の飛行後のフライトレビュー。そこでアライメントピンが母船「VMS Eve」の発射ピロンから外れていることがわかったそうです。

影響なしとコメント

同社は、「Galactic 06は、ヴァージン・ギャラクティックの厳格な飛行手順とプロトコルに従って安全に行なわれ、フライトは成功しています。アライメントピンの外れは、搭乗している車両やクルーに対して安全上の影響はありませんでした」と述べています。

Galactic 06ミッションは、1月26日にアメリカ・ニューメキシコ州のスペースポート・アメリカを出発。宇宙船「VSS Unity」には、4人の民間宇宙飛行士が搭乗していていました。また、今回はヴァージン・ギャラクティックの宇宙飛行士がサポートのために同乗していない初めての飛行だったということです。ヴァージン・ギャラクティックは2023年に宇宙船の商業便の運行を開始し、最初のクルーが打ち上げられたのが去年6月29日でした。以来、同社のVSS Unityスペースプレーンによって、多くの民間人が宇宙旅行を楽しんでいます。

宇宙空間へ旅立つ流れ

民間の乗客を宇宙空間へ打ち上げるために、母船VMS EveはVSS Unityスペースプレーンを翼の下に搭載して離陸します。その後、機体は地上約1万3500mの高度でスペースプレーンを放出。放出されたスペースプレーンはロケットエンジンを起動し、最大高度87kmまで上昇します。

今回のフライトで落下したピンは、2台の車両が地上で結合される際に宇宙船VSS Unityが母船に正しく吊り下げられているかを見るために使用されるものだそう。なので、実際は宇宙船VSS母船から分離すると、そのピンの役目は終了となるのです。ヴァージン・ギャラクティックは、ピンがフライト中の結合部分で設計通りに機能し、宇宙船が母船から離れた後に外れて落ちたと述べています。また、両宇宙船に損傷はなかったと発表しています。

ちょいちょい問題起きている

次回のミッションGalactic 07は、2024年の第2四半期に予定されています。

ただ、今回の落下もあり、ピンのレビューを完了した後にミッションの日付を確定するとのことです。ヴァージン・ギャラクティックは、以前にも安全上の理由で商業フライトの打ち上げを遅延しています。2021年7月、リチャード・ブランソン会長自身を含む4人のクルーメンバーと2人のパイロットが宇宙旅行へ出かけたのですが、その際宇宙船がコースを外れ、連邦航空局による調査が行なわれ、報告書がまとまるまで飛行を禁じられていたこともありました。

ヴァージン・ギャラクティックは、宇宙船Unityの飛行を2024年半ばまでに1〜2回行なう予定で、1週間に1回または2回飛行できるように設計された利益の出やすい機体を打ち上げたいとしています。

今回の異常が今後の計画にどのような影響を与えるかはまだわかっていませんが、ヴァージン・ギャラクティックは、次世代の量産を目指す新型スペースプレーン「デルタ」の試験飛行を2025年に開始し、商業飛行は2026年開始予定となっています。

滑走路に着陸可能な民間宇宙船のテスト、いよいよ始動 翼は折りたたみ式!スペースシャトルは、アメリカ航空宇宙局(NASA)が運用した宇宙船の一種で、1981年から2011年までの間に運用されました。そんなスペースシャトルに似たようなコンセプトの宇宙船「Dream Chaser」のフライトが、いよいよ来年に着々と迫ってきています。国際宇宙ステーションへ無人往復アメリカの航空宇宙企業のSierra Spaceが開発を進めてきた宇宙船、Dream Cha https://www.gizmodo.jp/2023/11/sierra-space-dream-chaser-nasa-tests-private-spaceplane.html

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