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e-キャンプは「ポータブル電源」がなければ始まらない! 選び方の基本とオススメ製品をチェック

  • 2023年11月18日
  • GetNavi web

キャンプで家電が使えるようになる「ポータブル電源」(ポタ電)。難しい技術や知識なしに調理したり、暖を取ったりと、まるでリビングやホテルにいるかのような快適さをキャンプでも味わえる。この強力アイテムの賢い選び方を伝授しよう。

※この記事は「GetNavi」 2023年12月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【私が選びました!】

テクニカルライター湯浅顕人さん

月2回以上のキャンプと登山をしている。ガジェットに頼らないストイックな活動と、文明ズブズブの快適活動どちらも好き。

 

ポタ電でキャンプ時間を安心して有効活用できる!

「ポータブル電源」(以下「ポタ電」)とは、持ち運び可能なバッテリーのこと。「モバイルバッテリー」との違いは、容量と本体サイズがはるかに大きく、一部の家電が使えるACコンセントを装備している点と言える。

 

キャンプで家電を使うことのメリットは、なんと言っても安全性。火を使わないので、テント内や車内でも調理をしたり暖を取ることができる。炊飯器や電子レンジを使えば付きっきりにならずに調理できる点も便利。キャンプでの時間を有効活用できるわけだ。

 

ポタ電選びで最も重要なのが、バッテリーの容量。単位の「Wh」は、消費電力何Wの機器を何時間使えるかを表す。たとえば50Wの電気毛布を6時間使うには300Whが必要だ。なお変換効率の問題で、実際に使えるのはスペック値の8〜9割程度と考えておいたほうが良いだろう。

 

片やUSB端子での給電は、一般的にはACコンセントよりはずっと消費電力が低い。筆者の感覚だが、USB端子しか使わないようなら、普通は1泊2日で1人あたり100Whほどあれば十分だ。

 

使用する家電製品の種類と、どのくらいの時間使用するかを考慮することがポタ電選びのポイント。用途に合わせて賢くチョイスしよう。

 

ポータブル電源選びのポイント

●定格容量(Wh)と使用シーンを考える

定格容量は「何台の機器を何時間使えるか」に関わる。使用したい機器の消費電力や台数、そして何泊するかによって考えよう。機器数や泊数のバラつきが多い場合には、小容量なポタ電を複数購入して、持っていく個数で容量を調整すると効率が良い。

●定格出力(W)と使用する電気製品の消費電力を知る

定格出力は、そのポタ電で消費電力何Wまでの機器を使えるか。そのため、同時に使いたい機器の消費電力の合計を調べ、それ以上の定格出力があるポタ電を選ぼう。もしくは、ポタ電に合わせて消費電力の低い機器に買い替えたほうが安上がりな場合もある。

●家電製品や精密機器を使うなら「波形」に注目

家庭用のACコンセントの電流は「純正弦波」というタイプ。ポタ電では、機種により「修正正弦波」や「矩形波」の場合がある。これらはホットプレートなど一部の機器にしか使用できず、対応していない機器を使おうとすると破損することもあるので注意。

●入出力端子は数が多いほど便利だが種類もチェック

使用する人数にもよるが、充電端子は多いほど便利。特にUSB端子はスマホ、タブレット、ランタン、映像機器、スピーカーなどの充電でアッという間に埋まる。USB端子の形状(Type-AかType-Cか)や電流出力(充電速度に関わる)もチェックしておきたい。

 

使える機器が圧倒的に豊富な高出力&リフト機能

BLUETTI
BLUETTI AC180

実売価格14万8000円

・バッテリー容量:1152Wh
・定格出力:1800W(瞬間最大2700W)

もともとの大出力にくわえ、「電力リフト」機能によってさらに消費電力の高い機器も使用できる。大容量ながら45分で0%→80%の急速充電が可能。専用アプリで、本体から離れていてもスマホで容量確認や給電停止ができる。

SPEC●電池タイプ:リン酸鉄リチウムイオン電池●出力電源タイプ:純正弦波●出力端子:AC出力×4、DC出力×1、USB Type-A×4、USB Type-C×1、ワイヤレス充電×1●サイズ/質量:約W340×H317×D247mm/約16kg

 

↑豊富な出力端子。Type-C端子もあり、100Wと大出力でノートPCも使用可能。ACコンセントは接地端子付きプラグにも対応する

 

↑天面でワイヤレス充電が可能。スマホを使っていないとき、置くだけで充電しておけるのは便利。15Wまで対応し、急速充電もできる

 

容量の拡張性によりさまざまなキャンプに対応

「複数のBLUETTI製品を接続して容量を拡張することもできます。大人数や長期滞在の時だけ拡張できるという柔軟性が便利です。電力リフト機能により電気ポットやドライヤーも使うことができ、停電時などにも活躍します」(湯浅さん)

 

キャンプ場所を明るく照らすLED照明を装備

PowerArQ
PowerArQ S10 Pro
ポータブル電源 1024Wh

実売価格14万3000円

・バッテリー容量:1024Wh
・定格出力:1600W(瞬間最大2400W)

家庭用コンセントから最短1.5時間で満充電可能。USB Type-A端子は「QC 3.0」規格に対応し、対応機器を急速充電できる。背面にはLEDを装備。作業時には白色、食事中は電球色のように色味を使い分けられる。

SPEC●電池タイプ:リン酸鉄リチウムイオン電池●出力電源タイプ:純正弦波●出力端子:AC出力×4、DC出力×1、USB Type-A×2、USB Type-C×2、ワイヤレス充電×1●サイズ/質量:約W345×H236×D232mm/約12.5kg

 

↑本体天面はワイヤレス充電にも対応。ワイヤレス充電に対応した機器をケーブルなしで最大15W(iPhoneは7.5W)で充電できる

 

↑背面には600ルーメンと明るいLEDライトを装備(40W相当のLED電球が400ルーメン程度)。明るさは3段階、色調は3種類に調整できる

 

高価なようだが多機能でコスパは高い

「デスクトップPC→本機→家庭用コンセントの順に電源を接続しておくと、停電時には自動的に本機から電源を供給。PCの電源が落ちて作業内容を失うことを避けられます。アウトドア以外でも役立ちます」(湯浅さん)

 

手ごろな価格で十分な安心を得る

Jackrey
Jackery ポータブル電源 300 Plus

実売価格3万9800円

・バッテリー容量:288Wh
・定格出力:300W(瞬間最大600W)

家庭用電源から約2時間でフル充電。独自技術で充放電の最適化と長寿命化を実現し、約3000回使っても本来の容量の80%以上を維持する。専用アプリを使えばスマホからWi-FiやBluetooth経由で操作や状態確認ができる。

SPEC●電池タイプ:リン酸鉄リチウムイオン電池●出力電源タイプ:純正弦波●出力端子:AC出力×1、DC出力×1、USB Type-A×2、USB Type-C×2●サイズ/質量:約W230×H155×D167mm/約3.75kg

 

↑折り畳みハンドルを装備し、軽量なので持ち運びが楽。リュックにも入るコンパクトさで、非常時の持ち出しにも適している(パネルは別売)

 

↑別売のソーラーパネル。40Wのパネルなら9.5時間、200Wのパネルなら3.8時間でフル充電できる(天候により変わる)。セット商品も販売されている

 

軽くて耐久性があるので徒歩での避難時にも

「大容量な製品は徒歩では持ち出しにくい重さですが、本機なら徒歩でも大丈夫。万一電源のない場所に避難するような場合にも使えます。0.9mから3回落下しても問題なく動作するという耐衝撃性も頼もしいです」(湯浅さん)

 

ポタ電としては史上初の防水性能を装備

LACITA
ENERBOX 01-SP

実売価格8万2800円

・バッテリー容量:444Wh
・定格出力:400W(瞬間最大600W)

IPX44の防水規格に対応。家庭用コンセントからは7時間でフル充電できる。充電池から電力を取り出す効率が95%と非常に高いため(他製品は75〜95%)、スペック的には同容量の他製品に比べてより多くの容量を使用可能。

SPEC●電池タイプ:三元系リチウムポリマー電池●出力電源タイプ:純正弦波●出力端子:AC出力×3、DC出力×1、USB Type-A×3●サイズ/質量:約W303×H184×D134mm/約5kg

 

↑大容量ながらコンパクト。キャンプでよく使われるサイズのボックスにぴったり入る大きさ。軽いので非力な人でも出し入れしやすい

 

↑「あらゆる方向からの水の飛沫」や「直径1.0㎜以上の粒子」に耐える、IP44の防水性能を備える。なお濡れたままの使用は不可

 

雨天時や高湿度なテント内でも安心

「防水なので『外に置いたままにしてたら雨が降ってきた』という場合にも安心。雨天時のテントや車内は湿度が高くなるので、気温40℃・湿度95%の環境に8時間放置しても壊れない(メーカー調べ)点も魅力です」(湯浅さん)

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