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最高時速は463km! 最新の「ドローン」で救急医療はどれくらい早くなる?

  • 2023年9月14日
  • GetNavi web

現在、「空飛ぶタクシー」と呼ばれるドローンが、新しい交通手段として世界各地で開発されています。そんな中、米国のスタートアップ「ジャンプエアロ」が発表したのが、この無人航空機を使った救急医療。このテクノロジーで救急医療はどのように変わるのでしょうか?

↑救急医療の未来の形(画像提供/ジャンプエアロ/YouTube)

 

垂直離着陸が可能で、渋滞の心配がなく、短時間で移動することができる空飛ぶタクシー。世界各国がそのいち早い商業化を目指し、開発競争を繰り広げています。そんな空飛ぶタクシーを医療分野に利用しようと進めているのが、カリフォルニアを拠点とするジャンプエアロで、同社は先日、新しい緊急医療対応モデル「パルス(Pulse)」を発表しました。

 

パルスの目的は、田舎で緊急事態が起きたときに、8〜10分以内に救急救命士を派遣すること。心臓発作や脳卒中などは、発生からすぐに対応することが必要で、1分、2分の差が命取りになったり、脳の損傷に大きく影響したりします。しかし、都市部から離れた田舎では、従来の救急車がかけつけるまで15〜20分ほどの時間がかかることも。そこで、パルスを導入することで、できるだけ多くの命を救おうとジャンプエアロは考えているのです。

 

パルスは8つのローターを備えた、1人乗り。離陸すると一定の高さになるまで垂直に上昇しますが、飛行中は地面と平行になって、機内のパイロットはうつぶせの状態で進みます。速度は最大250ノット(時速463km)に達し、50km圏内の現場まで8〜10分で到着することを目指しています。

 

パルスの出動にかかるコストは明らかにされていませんが、サイズや対応範囲などを考慮すると、ドクターヘリよりも大幅にコストダウンできるものと見られています。また、パルスは患者を輸送することを目的としているわけではなく、救命救急の初動対応を行い、患者を安定させることを第一のミッションと考えています。従来の救急車と組み合わせることで、より多くの命を救うことが可能になるかもしれません。

 

エアロジャンプの目標は「年間10万人以上の命を救う」こと。その目標の実現に向けて日々開発が進められています。

 

【主な参考記事】

Forbes. Jump Aero’s First-Responder eVTOL Is a Big Jump. September 12 2023

Jump Aero.

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