時代を経て、永遠に人々を魅了し続ける誉れ高い「ヴェルサイユ宮殿」。
思わず言葉を失うほどの豪華絢爛な宮殿と想像を絶するほどの壮大で美しい庭園。
そんな夢のグリーンワールドへ皆さまを誘います。
度肝を抜く特別企画のインスタレーションも今回の見どころですよ!
馬車で一周しても三日は優にかかると言われたほどの大庭園。
ヴェルサイユ宮殿はパリから22km南西にあります。
時は17世紀、それは雅やかな貴族社会最盛期の皇帝ルイ14世の座所でした。
彼こそがまさに歴史に刻む偉業を成し遂げた伝説の庭園建築家の巨匠。
約40年という生涯をこのヴェルサイユ庭園に捧げました。
華やかさの裏側には壮絶な苦悩とドラマがあったようです。
女優のケイン・ウィンスレット主演の「ヴェルサイユ宮廷庭師」(2015年)という映画で当時のル・ノートルの描写がされています。
作品はフィクションでありながら、映像を通じて映し出される当時の宮殿庭園造りの様子は大変興味深いものがあります。
まるで立体的な絵画でも見てるかのような庭園。
感性を刺激される魅力たっぷりの庭園。
あまりにも壮大な物語を秘めたこの庭園。
その完成を見て、ル・ノートルはいったいどんな心境だったのだろうかと思いを馳せてみたりしました。
庭園内には時代を超越した永遠のグリーンの芸術作品が数え切れぬ程たくさんありました。
庭園内のとりわけお気に入りの眺めは丘陵から見下ろすフレンチ式庭園
「オーランジェリー」
フレンチ式庭園のルールに基づいて、
高度な幾何学模様
完全なる左右対称のシンメトリー
中央に真っ直ぐ伸びるビスタ
泉水
フレンチ式庭園と呼ばれるための複合が全てここにあります。
フレンチ式庭園とは?詳しくはこちらをご覧下さい。
まるで上品にしつらえられた巨大でフワフワな息吹くフェルト刺繍のよう。
当時より「緑の彫刻」と絶賛されているのもうなずけます。
まさに見るものを圧倒します。
さらにひときわ注目を集めていたのが宮殿の中心にあるこの大噴水。
訪れたのは赤や黄色に色づく紅葉がまさに見頃の時期で、ちょうど噴水ショーが開催されていました。
壮大な庭園に流れるクラッシック音楽と勢いよくほとばしる噴水のシナジー。
そして奥に見えるのが東西に伸びるグランドカナール(大水路)
約8kmも続くこのグランドカナール(水路)。別の名を舟遊びの運河。
当時、この運河に小舟をたくさん浮かべて、岸では演奏家達が優雅な調べを奏していたとか。
何とも贅沢な暮らしぶりがうかがえます。
そして、何やらこの中央に高くそそり立つ物体?!
これはいったい何でしょう??
心地よく流れてくる音楽がいよいよクライマックスに差し掛かったその時、
な、なんと!!この巨大な物体から勢いよく水がほとばしり出てくるではありませんか!!
滝をイメージした巨大なインスタレーション。
デンマークのアーティスト Olafur Eliasson(オラファー・エリアソン)の作品。
この勢いよくほとばしる壮大な水のスペクタクルに何とも清々しい爽快感!
庭園内の至るところにある、高らかに水を吹きあげる噴水を時間を忘れてしばらく見入ってしまいました。
今回はとびっきりゴージャスなフレンチ式庭園をご案内いたしました。
みなさん、何かインスパイヤされたものがありましたでしょうか?
いよいよ冬も本番を迎えたパリからお届けいたしました。