小型風力発電事業での売電権利取得を発表
株式会社多摩川ホールディングス(多摩川HD)は、同日開催の取締役会にて、小型風力発電事業を東北と北海道の両地方で行うため、50箇所の売電権利を取得することを決議したと発表した。
再生可能エネルギー固定買取制度が施行されて以来、同社グループは太陽光発電所事業の拡大を図っており、現在稼働中の発電所においても順調な売電を維持している。
今回、これまで同事業で培ってきたノウハウ等を活用し、次のクリーンエネルギーの柱として、小型風力発電所の開発を本格的に手がけることとしたもの。
風力発電は、風が吹くと夜間でも発電するため、太陽光発電と比べて設備利用率が高く、風況の良い場所を選定することで高い事業性を確保できるほか、今回取得する50箇所の固定買取価額(20年間)は全て55円/kWhで、収益性の高い発電所になると判断したという。
同社グループは、商品の信頼性や性能等を実証するため、約2年前から千葉県館山市に小型風力発電設備1基を自社保有していて、収益性の検証等につき比較的早い時点からノウハウ蓄積に努めてきた。
また、風力発電事業を行う際に重要となる風速予測でも、同社は独自のシミュレーションソフトを使用することで、より精度の高い風速予測と発電予測を行うことが可能になっている。
東北/北海道で風況の良いエリア50箇所を選定し取得
こうした調査・検証を進める過程で、東北地方と北海道地方が小型風力発電を行う場所として最適との結論に至ったことから、今回、同地域で風況の良いエリア50箇所を選定し取得することとしたもの。
なお、事業収益性について、小型風力発電所は50基を建設する予定だが、年間平均風速6m/sを前提として算定すると、1基当たりでは発電出力(ACベース)が約20kWで、想定発電量(1年間)は85,600kWh、年間の想定売電収入は4,708千円となる。
また、1基当たりの建設金額を36百万と仮定すると、20年平均での実質利回りは約9%を見込めるとしている。なお、現時点で同社は、50箇所の発電所建設を来期以降に予定するとしている。
(画像は多摩川HDのHPより)
▼外部リンク
株式会社多摩川ホールディングス プレスリリース
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