軽井沢駅から車で約20分、森の中にひっそりと佇む「kaveri(カヴェリ)」は、自然との一体感を感じられる話題のリトリートサウナだ。プライベート感が意識された造りとなっており、敷地内に足を踏み入れると森林とサウナが織りなす非日常空間が広がっている。
東京から長野に移住してきた2組のオーナー夫妻が、軽井沢を味わう新たな手段としてサウナを提案したいという想いからスタート。女性が利用しやすいサウナにしたかったと言う通り、男女別の更衣室が設けられ、外気浴も人目が気にならないように柵で囲われているので安心感がある。
アメニティには高級ヘアオイルやコテが用意されており、手ぶらでふらりと立ち寄れるのも嬉しいポイントだ。
フィンランドスタイルのサウナはドーム型サウナ、登り窯サウナ、バレルサウナの3種類。
ドーム型サウナと登り窯サウナはオーナー夫妻がD I Yで作ったというから驚きだ。フィンランド語で松ぼっくりを意味するkapy(カピュ)と名付けられたシンボリックなドーム型サウナには、各地の人気サウナで引っ張りだこのH A R V I A社のストーブが採用されている。
サウナ小屋では薪ストーブのゆらめく炎、薪のはぜる音、ロウリュによる蒸気、白樺やアロマの香りがそれぞれ心地よく重なり、五感を刺激しながらリラックス状態へと導いてくれる。
芯から温まった身体をクールダウンさせる水風呂には、浅間山麓から湧き出る天然地下水を軟水処理した水を使用。トロトロに仕上がった水がまろやかに身体を包み込む心地よさを覚えてしまったら最後、想像以上にクセになってしまう。
良質な水でしっかり体温を下げた後は、目の前に森が広がる専用ウッドデッキに腰掛け、小川のせせらぎに耳を澄ませながらととのい時間を満喫。自然に身を委ねながら脱力する気持ち良さは別格だ。
ゲストを出迎えるエントランスのセンターハウスでは、レンタルで貸し出しているオリジナルポンチョやサウナハットなどのアパレルを販売。肌触りもよく、吸水力も抜群のポンチョはサウナー人気の高い一枚だ。
食事は「ととのう」をテーマにこだわりのサ飯やサウナドリンクを用意。燻製オイルと温玉のコラボが食欲を掻き立てるカレーや胃に染み入るスープ鶏飯など、サウナ後の胃袋を満たすグルメが充実している。
SDGsへの取り組みにも意欲的だ。原水を熱源としたヒートポンプ式の水風呂を導入してCo2を約70%削減。さらにサウナ小屋やデッキで使用されているのはヒノキの一種であるウェスタン・レッドシダーと言い、反りや曲がりなどがいびつな形のために廃棄されてしまうデッドストック材を活用している。
心安らぐ仕掛けが盛り沢山のアウトドアサウナ Kaveri。緑が眩しくなるこれからのシーズンに訪れ、自然でととのう気持ち良さを体感してみて。
kaveri
所在 長野県北佐久郡軽井沢町追分1372-6 still 内
T E L 05035746600
営業時間 11:00〜21:00
予約制 相席3,850円〜,貸切9,900円〜
H P :https://kaveri-sauna.com/
文=星子莉奈
写真=細田 忠