今回は、過ごし方やおすすめのお土産、節約術など、サイパンのお役立ち情報をご紹介。
サイパンでまず訪れておきたいスポットといえば、約2.5キロ沖に浮かぶ国定海中公園のマニャガハ島。周囲約1.5キロの、白砂ビーチと美しい海に囲まれた無人島です。
この島へ行くには、ホテルや旅行会社などでツアーの申し込みを。来島のみのシンプルなものから、ジェットスキーやバナナボートといったマリンスポーツを組み込んだものまで、様々なプランがあります。
サイパンからは船で約15〜20分。到着したら、桟橋の小屋で入島料10USドルを現金で支払います。
玄関口である桟橋近くは浅瀬が広がり、ライフセーバーが見守る遊泳エリア。浅瀬に穏やかな波が打ち寄せる美しい砂浜もあります。
トイレやシャワー、更衣室、軽食を販売する売店(ランチは来島前に仕入れておいたほうがいいかも……)などの施設もあります。パラソルやビーチチェアもありますが、有料です。
驚いたのは、以前訪れた時よりもシロアジサシの数が増えていたこと。グルルル、ギーギー、ピーピーと鳴き声が島内に響いていました。
アジサシといえば、南の島で見られると嬉しい鳥。スーッと線を描くように真っ白な姿が空を横切ると、思わず見入ってしまいます。そのアジサシの巣をカジュアリーナの木のあちこちに発見! ふわふわの産毛がかわいいヒナの季節にまた戻ってきたいものです。
ちなみに、島名になっているマニャガハは現地の言葉で“ちょっとひと休み”という意味なのだとか。のんびりできそうな名前ですね。
もうひとつおすすめのオプショナルツアーは、島の南東部に位置する「禁断の島」。マニャガハ島とはまた違ったワイルドさが際立つ自然保護区です。
禁断の島は往復約3時間のトレッキングで近くまでアプローチすることができます。が、薮の中を抜けたり、ロープで下りたり、なかなかにハード。ガイドと一緒のオプショナルツアーに参加するのが無難です。展望台へ行くにもかなりの山道ゆえ、4WDでもない限りレンタカーでは行かないように。
サイパンのお土産、手っ取り早く仕入れるなら、島内にいくつかあるスーパーマーケット「ジョーテン」へ。
おすすめは、地元の人にもファンが多い「マリアナスコーヒー」。実はサイパンではスペイン統治時代からコーヒー豆の栽培が行われており、こちらは島の最高峰のタポチョ山で自社栽培した豆を使用。ジョーテンではキャラメルやココナッツなど南国なフレーバーも見つかります。13.99USドル。
隣の島テニアンの名産ホットペッパーや、「Saipan」と書かれたチョコレートも並んでいます。
オンリーワンのサイパン土産を探すなら、ガラパンのはずれにある「マリアナスクリエイションズ」がおすすめ。
「ここは北マリアナのアーティストのためのスペース」と、オーナーのエリナさん。小さな絵画から島の貝殻やパンダナスなどを使ったアクセサリー、ノニの紅茶やテニアンペッパーといった食品まで、店内にあるものはすべてローカルメイド。サイパンらしい香りを届けるお土産に出会えます。
リサイクル材を使ったエコフレンドリーな店の一角にはカフェスペースも。ホームメイドのソーダやカクテル&モクテル、季節のフルーツなどがいただけます。島の人たちと交流できる恰好の場。ひょっとしたら、作り手である地元アーティストと出会えるかも!?
サイパンにおける円安地獄の救世主なのが、ガラパンにあるHIMAWARIホテル1階のスーパーマーケット。日本の食材やお弁当などがリーズナブルかつ充実したラインナップで揃っています。
海外ではえてして、日本食や日本の食材が高額なもの。それが、ここではびっくりするほどお手頃。カップ麺やお弁当の種類も豊富で値段も控えめなので、ちょっと食事代を浮かせたい気分の時は大助かりです。スパムむすびもコンビニの約半額でした。
マリアナスコーヒーのなかでも人気のサイパン・ブレンド(実はジョーテンよりも安い)やテニアンペッパーといったサイパンのお土産をここで揃えることもできます。
食材や調味料もあるので、自炊ができる宿泊先に滞在している人にとっても便利。ちなみにHIMAWARIホテルはダイバーに人気の自炊が可能な宿です。
直行便で3時間、南洋の自然が色濃く残るサイパン。ガラパン地区はちょっと悲しい状態だけれど、島の美しさは変わりありません。狙い目ですよ!
サイパン
●アクセス 成田から直行便が週3便、運航。所要時間は約3時間。
●おすすめステイ先 アクアリゾートクラブサイパン
https://www.jp.aquaresortsaipan.com/
取材協力
マリアナ政府観光局
https://mymarianas.jp/
古関千恵子(こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること30年あまり。
●Instagram @chieko_koseki
文・撮影=古関千恵子