サイト内
ウェブ

キラメイイエローから黒崎一護へ 「その頃の記憶がないぐらい大変」 だったと語る木原瑠生の“歩み”

  • 2024年4月26日
  • CREA WEB

木原瑠生さん。

 8年ぶりに再始動する「ROCK MUSICAL BLEACH」において、新たに主人公・黒崎一護を演じる木原瑠生。

 キラメイイエローとして注目され、「刀ミュ」でも活躍する彼が、これまでのキャリアを振り返りつつ、自身の特撮ヒーローに対する思いも語ってくれました。


●オーディションを経て、事務所預かりの特待生に


木原瑠生さん。

――幼い頃の夢は?

 物心ついたときから「仮面ライダー」や「ウルトラマン」が好きだったこともあって、特撮ヒーローに対する憧れが強かったです。

 二つ上の兄がいるので、その影響もあると思うのですが、昔の写真を見ると、必ず一緒にヒーローのおもちゃが映っているぐらい好きでした。


木原瑠生さん。

――その後、野球やピアノ、そして歌うことを始められたタイミングは?

 ピアノは先に習っていた兄の影響で、3歳ぐらいから通い始めて、10歳ぐらいまでやっていました。野球も先にやっていた兄の影響で、小学1年生から始めて、中学3年までやっていました。

 それで、野球をひと区切りさせたタイミングで、歌を始めたんです。小学生の頃も「大島優子さんに会いたい」という思いから芸能界への憧れはあったのですが、中学生のときにEXILEや三代目 J SOUL BROTHERSが友だちのあいだで盛り上がっていて、それきっかけで、本格的に芸能の道に進みたいと思うようになりました。


木原瑠生さん。

――そして、養成所に通われたり、オーディションを受けられたわけですね。

 養成所に通うことで、本格的に歌とダンスを習い始めて、今の事務所(Sony Music Entertainment)が主催するオーディションを受けました。そのときはグランプリが該当者なしだったのですが、後日事務所の方から「歌、ダンス、お芝居のレッスンを受けられる特待生としていかがですか?」という連絡が来たんです。それで「是非!」ということで、事務所預かりの特待生になりました。

●当時の記憶がないぐらい大変な日々


木原瑠生さん。

――そこから、演劇集団「劇団番町ボーイズ☆」(以下、番町ボーイズ)のメンバーになったいきさつは?

 いろんなオーディションで選ばれた特待生と一緒に、発表会などをしていくなかで、高校3年生のときに、今度は「番町ボーイズ」の特待生に選ばれたんです。

 それで初めて舞台を踏むことになり、2公演ぐらい終えたタイミングで、正式メンバーに選ばれ、正式に事務所に所属することになりました。「番町ボーイズ」の主な活動はお芝居なので、ちょっと戸惑いはあったのですが、同時に「銀河団 from 劇団番町ボーイズ☆」というダンス&ボーカルグループの活動もしていたので、好きな歌ができることも楽しかったです。

でも、毎日が体験したことのないことばかりで、その頃の記憶がないぐらい大変でしたね(笑)。


木原瑠生さん。

――17年、Live Musical「SHOW BY ROCK!!」に出演されます。

「番町ボーイズ」以外で初めて出た舞台であると同時に、事務所以外の先輩たちと初めてご一緒させていただいた舞台でした。当時は右も左も分からなかったので、みなさんの凄さが分からず、“優しいお兄さん”という印象しかありませんでした。

 そして、舞台が終わった後、みなさんのお仕事を詳しく知ることで「今後、先輩たちとまた共演できるように頑張ろう」という、役者としての目標を持つようになったんです。後々、ミュージカル『刀剣乱舞』などの作品で共演できるようになりました。


木原瑠生さん。

――翌18年には、男女混合ボーカルグループLove Harmony's, Inc.に参加されます。

 LHIは「歌えることやハーモニーを奏でることが楽しい」という気持ちでしたが、初対面のメンバーもいましたし、「グループとして、どうやっていくか?」という点では、最初は不安しかありませんでしたね。

 それと同時に、「番町ボーイズ」や「銀河団 from 劇団番町ボーイズ☆」としての活動もあったので、当時は「果たして、自分はどこに属しているんだろう?」という気持ちは正直ありました。

●コロナ禍において、ファンのみなさんにとって、どんな存在でいられるのか?


木原瑠生さん。

――そして、20年に「魔進戦隊キラメイジャー」の射水為朝(いみず・ためとも)/ キラメイイエロー役に抜擢されます。憧れのヒーローを演じることになるオーディションの思い出は?

 今思い返すと、当時の僕はヒーローはあくまでも憧れの存在であり、役者として、若手俳優の登竜門として知られるヒーローを演じるという気持ちは、あまりなかったんです。

 でも、オーディションを受ける前のタイミングでやった「番町ボーイズ」の舞台をきっかけに、「役者として、もう少し頑張らなきゃいけない」という意志が強まったんです。

 さらに、どこか吹っ切れたこともあり、オーディションの一次・二次・三次と、すべてモノマネをしたんです。『トイストーリー』のウッディや『レミーのおいしいレストラン』の主人公のモノマネをやっていたとき、隣でずっと笑ってくれていたのが、後にキラメイブルーになる水石亜飛夢でした。ちょっと運命を感じましたね。


木原瑠生さん。

――その後、為朝(為くん)を演じるにあたって心がけたことは?

 キラメイジャーの第30話に「冷静だけど、情熱があるのが為朝」というセリフがあるのですが、その情熱の部分は僕の憧れの存在である「ウルトラマンダイナ」のアスカ・シンを意識して演じました。

 その後コロナ禍となり、元々予定されていたり、例年やっていたイベントができなくなり、かなりショックだったんですよね。そんななか、撮影に関しては途中から再開でき、そこに全力を注ぎました。


木原瑠生さん。

――そんななか、番組を通じて、応援してくれる視聴者の存在はどのようなものだったのでしょうか?

「キラメイジャー」のテーマは「輝いて生きる」だったので、どれだけみんなに煌めきを届けられるかみたいなものが大きかったんです。

 だからこそ、ファンのみなさんにとって、自分たちがどんな存在でいられるか? ということは、かなり考えましたし、ファンの子たちが書いてくれた手紙や絵が手元に届いていたので、そこで応援してもらえることの有難さを改めて実感しました。

 だから、最後の最後にGロッソ(東京ドームシティ内の劇場)で有観客公演をでできたときは感無量でした。

 〜次回は主演を務める舞台「ROCK MUSICAL BLEACH」〜Arrancar the Beginning〜についても語っていただきます〜


木原瑠生(きはら・るい)

1998年9月15日生まれ。東京都生まれ。16年より活動を開始し、舞台やミュージカルなどで活躍。20年放送の特撮テレビドラマ「魔進戦隊キラメイジャー」で射水為朝(いみず・ためとも)/ キラメイイエロー役に抜擢され、注目を浴びる。23年からはミュージカル『刀剣乱舞』シリーズで、へし切長谷部役を演じるほか、歌手としても活動している。

文=くれい 響
撮影=今井知佑

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) Bungeishunju ltd. All Rights Reserved.