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龍やパンダのお守りから月替わりの御朱印まで、心くすぐる授与品がいっぱいの「上野東照宮」へ

  • 2023年12月21日
  • ことりっぷ


美術館や動物園などが並ぶ上野恩賜公園内に、黄金の光を放ちながら佇む「上野東照宮」。季節ごとに違った景色を見せる、美しいぼたん苑を併設し、国内外から多くの人々を集めています。趣向を凝らした授与品が多く、来年の干支である「龍」にちなんだお守りや御朱印帳から、上野らしいパンダのお守り、そして、お正月にのみ授与される特別な御朱印など、その種類はさまざま。心くすぐる授与品に出会いにでかけてみませんか?
上野東照宮は1627年に創建され、日光東照宮と同様、徳川家康公を神様としてお祀りする神社です。1625 年に家康の遺言により創建された「東叡山寛永寺」の境内に建てられた 「東照社」がもとになっており、現在の社殿は 、1651 年に三代将軍の家光の命によって建替えられたもの。何代にもわたり天下を治め続けた徳川家ゆかりの神社とあって、出世、勝利 、健康長寿などに御利益があると言われています。
参道の突き当たりに現れるのが、国の重要文化財に指定されている唐門。左右の柱の内側と外側には、日光東照宮の「眠り猫」の作者として有名な左甚五郎が手がけた、昇り龍・降り龍の彫刻が施されています。今にも柱からするりと抜け出してきそうな、躍動感のある2匹の龍。実際に毎夜抜け出して、不忍池の水を飲みに行っているという伝説があるそうです。
唐門の奥に位置する社殿は「金色殿」と呼ばれ、近づくほど重厚感のある黄金色に圧倒されます。江戸の人々のために、日光東照宮に準じた豪華な社殿にしたいという三代将軍・家光の想いから建替えられたもので、戦争や地震にも崩壊を免れた貴重な江戸初期の建築として、その美しい姿を今に残しています。
拝観料を納めてさらに先へ進むと、目の前がぱっと開け、開放感のある空間が広がります。中央には巨大な楠。それを囲むように奥参道が敷かれ、楠と真正面から向かい合うように「静心所」が設けられています。静心所とは、その字のとおり心を静かに落ち着かせる場所。訪れた人々はまずここに靴を脱いで上がり、正座をしたり、また座禅を組んで、楠に宿る力を感じながら静かな時間を過ごします。設計事務所により手がけられた空間は、古い歴史とモダンでシンプルな現代風のデザインがバランスよく共存し、長く過ごしたくなる居心地のよさをつくりだしています。
金色殿を囲むように設置された菱格子の塀は「透塀(すきべい)」と呼ばれ、こちらも国の重要文化財です。上段には野山の動物と植物、下段には海川の動物が彫刻されています。ここに彫られているのは、社殿に彫られた格の高い動物ではなく、小鳥、いのしし、ねずみ、さらには昆虫まで、身近で親しみやすい動物ばかり。カラーで色鮮やかにいきいきと表現された彫刻は内外両面に250枚以上に及ぶので、順に眺めながら、ついつい長居してしまいそうです。
上野東照宮では、通常のシンプルな御朱印のほかに、月替わりの御朱印も頒布。見開きの大判サイズで、それぞれの時期をイメージした美しいデザインが施され、つい12種類すべて集めたくなってしまいます。さらに、元旦はお正月限定の御朱印も登場。シンプルな白のデザインで、上野東照宮を象徴する龍が描かれています。
また、オリジナルの御朱印帳は、鮮やかな青色に唐門と昇り龍・降り龍を刺繍したデザインで、同デザインの専用ケースもあります。
木箱に入った「昇龍守」は、毎月17日のみに頒布されていましたが、現在は感染対策のために16、17、18日の3日間限定で頒布されています。上野東照宮のご利益である、強運、勝利、出世を祈願されるお守りです。
また、「昇龍守」とはガラリと趣が異なる、キュートで上野らしい「パンダ守」と「子だぬき守」は小さな子ども向けに人気。「子だぬき守」は、”他を抜く”ことから、入試合格や就職、当選の御利益があるとされています。
併設する「上野東照宮ぼたん苑」も大きな見どころ。四季折々でさまざまな表情を見せ、冬は40品種160株の冬ぼたんをはじめ、蝋梅(ろうばい)や梅など新春の花々が美しく咲き誇ります。また、霜よけの"わらぼっち”も軒を並べ、冬らしい華やぎの景色に。江戸情緒あふれる園内で、花々にゆっくり心癒されるひとときが過ごせます。
境内には「金色殿」や「唐門」のほかにも貴重な重要文化財が多く、参道を進んだ先に並ぶ、歴史を感じさせる銅灯籠もまた国指定の重要文化財。諸大名から贈られた48基もの銅灯籠が並んでいます。
広い境内で江戸時代から残る貴重な景色に出会える上野東照宮。徳川家が誇る偉大な力にあやかり、また、縁起のよい授与品を求めて、散策へ出かけてみては?

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