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新たな気持ちでおまいりしたい伊勢神宮。知っておきたい基本やおまいりのマナー

  • 2022年12月31日
  • ことりっぷ


全国に約8万社あるという神社の中心として敬われる伊勢神宮。日本人の心の拠りどころとして親しまれ、「一生に一度はお伊勢まいり」というフレーズは時代を超えて受け継がれています。伊勢神宮が別格のお宮であることは、神域を包む自然の豊かさや数々の行事、独特の習わしなどからも感じられます。折にふれておまいりしたくなる伊勢神宮。基本情報や参拝のマナーなどをあらためて確認して、気持ちも新たにおまいりにでかけませんか。
正式には「神宮」といい、親しみをもって〝お伊勢さん〟とも呼ばれる伊勢神宮。天照大御神(あまてらすおおみかみ)をお祀りする皇大神宮(こうたいじんぐう)、内宮(ないくう)と、衣食住など産業の守り神である豊受大御神(とようけのおおみかみ)をお祀りする豊受大神宮(とようけだいじんぐう)、外宮という2つの正宮があります。内宮と外宮は同格ではなく内宮が最も尊いお宮。2つの正宮はバスで10~20分ほどの距離にあり、外宮からおまいりするのが習わしです。
伊勢市の約4分の1を占める〝神宮の森〟。樹齢数百年の大木や清流五十鈴川のせせらぎ、森に棲む生き物など、豊かな自然を感じられる場所です。内宮や外宮の神域を満たす澄んだ空気や、四季折々に変化する景観にも心が安らぎます。
日本古来の建築様式が見られる社殿や、年間約1500回も行われる行事やお祭りなど、伊勢神宮だからこそ出会える魅力は尽きません。いつの時代にもあこがれの地として崇敬される神宮へのおまいりは、私たちを清々しい気持ちにしてくれます。
知っておくとさらに豊かな気持ちでおまいりできそうな伊勢神宮に関する情報。まだまだたくさんありますので紹介していきましょう。
なぜ「内宮」「外宮」という呼び方をするのでしょうか。それは、朝廷を「内裏」と言うように「内」は天皇を意味すると考えられ、皇大神宮の御祭神‧天照大御神が皇室の御祖先の神であることから「内」なる「宮」と言われています。また、内裏の外にある離宮を昔は「外」と呼んだため、内宮に対して外宮と呼ぶという説がありますよ。
庶民の間でお伊勢まいりが大流行した江戸時代。参拝に行くことができない主人の代わりに犬を送り出すこともあったそうです。代参犬は「おかげ犬」と呼ばれ、近所の人に連れていってもらったり、道中で人に助けられたりしながら伊勢に向かったとか。当時の人のお伊勢まいりへの思いの強さがしのばれます。
毎月1日早朝のおまいりは「朔日参り」と言われ、無事にひと月を過ごせた感謝と新しい月の無事をお祈りする、伊勢に古くから伝わる風習です。おはらい町などでは朔日参りの参拝者向けに特別なもてなしを用意する店も。おまいりを終えた清々しさに加えて、ちょっとうれしい気持ちになれますね。
おまいりする際に覚えておきたいことも。内宮は右側、外宮は左側通行になっていて、これは参拝前にお清めをする御手洗場(みたらし)が、内宮は右側、外宮は左側にあるためではないかと言われています。参道の中心ではなく外側を通って神前に進むことは参拝者の「慎みの心」の表れとも考えられています。
また、内宮、外宮ともに正宮と神楽殿の授与所は撮影が禁止なので気を付けておきましょう。他の場所でも撮影する際は周りに配慮してくださいね。
おまいりする正宮に進むと、御門に白い布が掛けられています。これは御幌(みとばり)といって、四重の垣根に囲まれている正殿の正面が、門が開いた時に見えないようにしているものです。
正宮は公の祈願をお祭りという形で行う場所。個人的なお願いごとではなく、日頃の感謝の気持ちを伝えましょう。地元の風習では、個人的なお願いごとは内宮では荒祭宮(あらまつりのみや)、外宮では多賀宮(たがのみや)でと言われますが、どの宮社でもまず感謝をした後にお願いごとをすればよいとも言われています。
内宮は天照大御神、外宮は豊受大御神のご神徳を頂いているため、それぞれ違うお守りが用意されています。天照大御神が本来のお力を発揮されるためには、 御饌都神(みけつかみ)である豊受大御神のお力が必要なので、内宮と外宮のお守りを合わせて持つとよりよいそうですよ。
また、おみくじは日ごろからおまいりできる神社で引くもので、伊勢神宮にはありません。「一生に一度」とあこがれるお伊勢まいりはそれ自体が大吉と言えるため、おみくじを引く必要がなかったとも考えられています。
伊勢神宮にまつわるさまざまな伝統や習わし、参考になりましたか。お伊勢まいりにでかける際にはぜひ思い出しながら、心を込めておまいりしてくださいね。

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