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南仏の田舎を感じる、茅ヶ崎「パティスリー オベイサン」。伝統と温かみのある菓子をご褒美に

  • 2022年8月21日
  • ことりっぷ


茅ヶ崎駅と辻堂駅のちょうど中間あたりにある「Pâtisserie Obéissant(パティスリー オベイサン)」は女性店主が切り盛りするパティスリー。南フランスの田舎をイメージしたアットホームな店内には、フランスの伝統菓子をベースにしたケーキや焼き菓子が所狭しと並びます。ご褒美スイーツを求め、湘南散策の合間に立ち寄ってみませんか?
茅ヶ崎駅から辻堂駅に向かって歩くこと約23分、ヨーロッパの街角にあるようなクラシカルな雰囲気に目を奪われる「パティスリー オベイサン」。駅から少し離れた場所にありますが、道中にはさまざまな飲食店があるので寄り道をしたり、ちょっと足をのばして海まで散歩するのもおすすめです。
南仏の田舎町をイメージした内装は、童話の世界に入り込んだような可愛らしさ。ダークブラウンの木目調をベースに、アンティーク家具がセンスよく並び、落ち着いた雰囲気を醸し出します。
オーナーの真柴 愛子さんは、東京・目白にある人気パティスリー「AIGRE DOUCE(エーグルドゥース)」で長年修業をし、2番手のポジションであるスーシェフを務めた実力派で、2020年12月に「パティスリー オベイサン」を開業。
「心がけているのは、またもう1回食べたいという味や手作り感」という真柴さんが作るお菓子は、修業店の信念を引き継いでフランスの伝統的な要素を打ち出しながらも、親しみやすさがあります。異なる個性のある素材を組み合わせた複雑な味ではなく、比較的似た味わいや香りをバランスよく掛け合わせ、グラデーションをつけるようなイメージでケーキを構成。噛みしめるごとに、口の中でさまざまな味わい、食感、香りが心地よくハーモニーを奏でます。
旬のフルーツを使って季節を意識したメニューを中心に、生菓子は15種類ほどそろいます。「ノワゼット シトロン」は、真柴さんが好きなヘーゼルナッツ×レモンの組み合わせで構成。ヘーゼルナッツ生地を土台に、自家製ヘーゼルナッツのホワイトチョコムース、レモンコンポート、ヘーゼルナッツのキャラメルクリームを端正に重ねた見た目にうっとり。ヘーゼルナッツは自家製でペーストにしているので香ばしさが際立ち、レモンの爽やかな酸味やビターなキャラメルが見事なバランスをなします。レモンが効いてあと味が重くないので、夏でもおいしくいただけますよ。
「アールグレイ オランジュ」は、8年ほど前に修業店でスーシェフに就任した頃、プロ向けの製菓技術専門誌「世界の菓子PCG」のコーナーで紹介された真柴さんの思い入れのある品。「いつの日にか独立した際に販売したい」と思い続け、形や配合バランスをブラッシュアップして今年の5月に販売されました。アールグレイミルクチョコムースのまろやかな甘味に寄り添うようにアールグレーガナッシュの香りが漂い、爽やかなオレンジクリームがアクセントに。心がほどけていくようなミルクティーをイメージし、さまざまなパーツが上品に調和します。
定番のマドレーヌやフィナンシェ、フランス伝統菓子など、焼き菓子は約20種が窓際にズラリと並びます。なかでも日本では珍しいのが、南フランスの伝統菓子「カスダン」。カリッと歯ごたえのある生地に、ピスタチオ、アーモンド、ヘーゼルナッツがザクザク砕ける食感がやみつきに。表面にかけた粗塩をアクセントに、素朴で滋味深い味わいが広がります。
「ガレットブルトンヌ」は、フランス伝統菓子の厚焼きクッキー。空気をしっかり含ませるように作ることで、一層ほろっと崩れる食感に。発酵バターの芳醇な味わいと香りで口の中が満たされます。
円筒ケースに入ったクッキーやサブレなどの焼き菓子は、ちょっとしたプレゼントや手土産にどうぞ。クルンとした輪っか型が印象的なイタリア伝統菓子「タラッリーニ」は、オリーブオイルと白ワインを使った甘くないスナック。カリッと軽い食感とふわっと香るローズマリーがクセになり、ついパクパクと食べてしまいそうに。ワインと合わせておつまみにするのもおすすめですよ。
店名はフランス語で「素直」を意味し、真柴さんのモットーでもあるのだとか。ひたむきに菓子と向き合って生み出された品々からは、職人らしい芯の強さとしなやかなさの両方を感じられ、地元の客を惹きつけています。こだわりの菓子を目当てに、茅ヶ崎の街を訪ねてみませんか。

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