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【京都よりみちこみち】商いの中心地として栄えた鉾町のふたつの通り。室町通・新町通:後半

  • 2022年8月23日
  • ことりっぷ


呉服を中心とした商家が今も多く残る、室町通と新町通。三井財閥や百貨店の三越のルーツもこの地にあり、さらにさかのぼれば室町通は室町幕府とも縁のある歴史を持ちます。
商いの中心地として栄えた、鉾町のふたつの通りをのんびり歩いてみませんか。
室町通りや新町通は、地下鉄、阪急電車、市バスのどれを利用してもアクセス可能。
京都駅から地下鉄烏丸線で2つめの四条駅か3つめの烏丸御池駅で降りて西へ。阪急京都線・烏丸駅、市バス・四条烏丸からもすぐの便利なロケーションが魅力です。
界隈には地図には載らないものを含めた細い路地も少なくありません。小さな発見が重なっていくのが街なか探訪の魅力。このまちに集うお店は、人々の暮らしに寄り添い、愛されているお店たち。バラエティに富んでいるので、ランチやカフェタイムは目移りしてしまいますが、明日もまた訪れたい、そんな気持ちになれる選りすぐりのお店が見つかります。
室町通りに面した「HANAKAGO」は、国内やフランスの名店でパティシエとして修業を積んだ花籠賢俊さんのお店。ワインや食事、ハード系のパンが中心で20種ほどが並びます。
「日本人が作る料理に合わせるパンだから」と北海道産を中心に5種の小麦粉を使い分けてベストな味に焼き上げるパンは、京都の人気レストランのシェフたちにも支持されています。焼きたてはもちろんのこと、冷めても風味の良さが際立つ味わい深さが魅力です。
おすすめは、北海道産キタホナミの全粒粉を使った「バゲット トラディショネル」(330円)、赤ワインを水の代わりに使用し、ドライフルーツやナッツを混ぜ込んだ「赤ワインのパン」(380円)。花籠さんにとって修業時代の思い出深い「クロワッサン」(200円)は、バターが香るサクッと軽やかな食感。カヌレをはじめとした焼き菓子も評判です。
細い路地を進んだその先に現れる素敵な建物は、短歌専門出版社を手がける三本木書院が開設する書店「泥書房」。入り口正面が新刊や古書の販売スペースで、その隣は古典から現代までのおよそ1万冊が並ぶライブラリーとなっています。
初めて手にとるなら、歌人たちのデビュー作をシリーズ化した第一歌集文庫がおすすめ。入門書をはじめ、佐藤佐太郎、北原白秋、斎藤茂吉といった歌人の全歌集など幅広くそろうので、街の喧騒が遠のく静かな空間で、短歌の世界に浸ってみてはいかが。
扉や壁のブルーグリーンが印象的なこちらのお店は、東京の青山でテイクアウト専門店「雲雀や」を営んでいた尾関さんご夫婦が京都に移転し、2021年3月に開いたカフェ。
白米より人気だったという山形産コシヒカリの玄米に合う料理とたっぷりの野菜が味わえます。サラダの野菜は、煮たり、マリネにしたりと野菜ごとに丁寧に仕込まれていて、滋味に富んでいます。
ランチタイムには、プラス400円でグラスワインも楽しめます。セレクトは南アフリカのオーガニックワインが中心。特別栽培の玄米と相性の良いエスニック系が中心の料理は毎日通いたくなるおいしさです。
自家農園や提携農家から届く旬の新鮮野菜を使った料理と「どて煮」の店。こちらのどて煮は、京都の味噌専門店・御幸町関東屋の味噌を使用。八丁味噌ベースの赤どてと、西京味噌ベースの白どて、2種類のどて煮を味わえます。
赤味噌とザラメ、だしを継ぎ足しコクの増した煮汁で牛すじや大根を炊いたどて煮は、見た目に反しあっさりとした味わい。しっかり効かせただしの風味と、箸を入れるとほろほろと崩れるほどやわらかな具を楽しんで。
季節の素材を取り入れ、夏はトマトや万願寺とうがらし、ズッキーニなどの料理を提供。フルーツなどの果肉がゴロゴロ入った生搾りサワーを一緒に味わうのもおすすめです。
醍醐天皇の皇子であり、近年は源氏物語の主人公・光源氏のモデルとして有力視される源高明(みなもとのたかあきら)の高松殿址(たかまつどのあと)。伊勢から天照大神を勧請し、高松殿の鎮守社としたのが起源で、1100年前からこの地に鎮座しています。
平安時代末期の保元の乱では後白河天皇方の本拠地となり、源の義朝や平清盛らが高松殿に集まって戦に挑み、見事勝利をおさめた逸話も伝わります。
豊臣秀吉の都市改革により境内は縮小。現在では真田幸村に縁のある著名人も参拝に訪れるのだそう。

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