おしゃれなカフェやアートスポットが集まる清澄白河。この街にひと際個性を放つ雑貨店があります。プロダクトデザイン会社「プロペラデザイン」が運営する「ALL」は、生活をちょっと快適にするユニークな日用品の数々がずらり。直に手に取って触って、その使い心地を感じてみてくださいね。
東京メトロ半蔵門線清澄白河駅から徒歩3分。東京都現代美術館をはじめ、大小さまざまなギャラリーなどアートなスポットが点在する街に「ALL」はあります。こちらは「±0（プラスマイナスゼロ）」や「MILESTO（ミレスト）」など、有名ブランドの製品デザインを手がけるデザイン会社「プロペラデザイン」が運営するアンテナショップです。
プロペラデザインは女性デザイナーが中心となって立ち上げたデザイン同社。「自分たちの作ったものを直接お客様に届け、生の声を聞きたい」と、自社でデザインした商品を販売するショップを、事務所に併設する形でオープンしました。
店頭には常に、商品を熟知したスタッフがいて詳しい説明をしてくれます。「商品ができあがる過程を見てきているので、疑問にもしっかりとお答えできます。どれにしようか迷ったらお気軽にご相談ください」とスタッフの高橋さん。お店を設けてからは、お客様からの率直な意見が聞け、アイテムのデザインに生かせるという利点もあるそうです。
店内には電化製品からブラシやコップ、キッチン用具などさまざまな日用品が並びます。なかでもブラシ類はお掃除用からキッチン用まで種類豊富。写真右側の黄色とオレンジ色のアイテムは「野菜洗い丸まるブラシ」。泥付きの根野菜などを洗うために作られた商品で、2種類の毛の硬さがあり、黄色が柔らかめ、オレンジ色が硬めになっています。
その名の通り、こんなにぐっと丸まります。手に沿う形状で持ちやすく、じゃがいもやレンコン、ゴボウなどのカーブにしっかり沿い、きれいに洗うことができます。
さらにブラシの角の部分にはくぼみがあり、ここでじゃがいもの芽を取ることができます。これ一つで、洗って芽まで取れてしまうという便利なアイテムです。
こんなおしゃれな歯ブラシも。「奥歯のウラに届く穴あきハブラシ」というネーミングがユニークです。商品を開発する際、柄のカーブの角度や持ち手の太さなどを少しずつ変えて何本も試作を作り、スタッフ全員で何度も試してこの形にたどり着いたそうです。
ヘッドの中央に穴があることでブラシの乾燥を促して清潔さをキープ。グリップはやや太めで、安定して握ることができるようにグリップに凹みを設けています。また、ドーナツ状に植毛することで毛が歯を包み込み、側面までしっかり磨けるそうです。
生活雑貨プランド「PLYS（プリス）」の ディスペンサーや洗面所用タンブラーなども自信作のひとつ。こちらのタンブラーはフォルムや色味が美しいだけでなく、取っ手の部分を下にして横向きに置くことができる構造。カップ側面が水切りに最適な傾斜になっているため、清潔さを保てます。フックにかけることもでき、底のぬめりも防ぐことができます。
ハンドソープなどを入れるディスペンサーもスタイリッシュ。泡用とリキッド用があり、どちらも大きめヘッドで押しやすく、ボディの口が広いので、詰め替えやお手入れがしやすいのも特徴です。「意外な色に人気が出たりと、消費者の動向が知れるのも実店舗があることの利点です」と高橋さん。その結果が次の商品案に生かされたりもするそうです。
機能性と普遍的なデザインで人気の「MILESTO（ミレスト）」のバッグもプロペラデザインのアイテム。こちらはSTLAKTシリーズのバックパックです。トートバッグ、バックパックと2WAYで使用でき、収納力も抜群でこれ一つで1泊2日程度の出張や旅行に十分行けそうです。発売当初はLサイズのみの販売だったそうですが、来店する女性客から「もう少し小さめのサイズがほしい」という声があったため、Mサイズが生まれたそうです。
間口が広く開き、荷物の出し入れも楽々。ノートパソコンやA4の書類が収納できるサイズ感で、背当て部分がクッション付きで安全に持ち運びができます。そのほかキャリーケースのハンドルに固定できる背面ベルトや背中からアクセスできるファスナーポケットなど、使う人のことを考えて設計されています。
店内にはデザインした商品のほかに、この店のオリジナルブランド「HITOHI」の商品も。こちらはフェアトレードの一環で取り組んだもので、綿花栽培から手紡ぎ、天然草木染、手織りなどのすべての工程をインドシナ半島・ラオスで行っているストールです。ラオスで採れた藍やマンゴーの樹皮で染められたやさしい色みと風合いが手作りならでは。今後さらなる取り組みが見られるかもしれないのでお楽しみに。
洗練されたデザインと使い勝手を兼ね備えた日用品の数々に出会える「ALL」で、あなたのお気に入りの１点を見つけてみてくださいね。
