旅の目的地(=デスティネーション)となる宿をプロデュースする温故知新が2022年、山口県宇部市にオープンさせた洞窟レストラン〈house & restaurant maison owl(メゾン・アウル)〉。
まるで洞窟のような構造と造形を体現している同建築は、「時間と共に重みを増していくような建物がほしい。ツルツルのものではなく、自然の粗々しさを含むような建物」というオーナーシェフ平田基憲さんの強い思いを、建築家・石上純也氏が9年という歳月をかけ、完成させたものです。2024年日本建築学会作品賞を受賞するなど、建築物としても高い評価を得ています。
平田基憲シェフによる完全招待制のレストラン完全招待制のレストラン〈maison owl〉は音の反響、香りの循環、そのすべてをとってもまさに唯一無二のレストランです。
平田シェフが生み出す季節の素材をふんだんに使った料理は、空間全体を彩り、他のどのような場所とも異なる、感性が研ぎ澄まされるような、至極の時間と空間の中で味わうことができます。
カトラリーや器はこの空間の一部になるようオリジナルで製作された他、厳選された貴重なワインコレクションもこだわりの一つです。
1日1組限定の宿泊プラン「suite stay experience」の一般予約を一部開始開業以降、招待制ということで限られた人しか訪れることができなかった〈maison owl〉ですが10月1日(火)より、宿泊体験「suite stay experience(スイートステイエクスペリエンス)」が一部一般予約できるようになりました。
1日1組限定の全館貸切のため、ゲストは完全プライベートな時間をゆったりと過ごすことができます。
お部屋の広さは2LDKで、寝室は2部屋あり、それぞれダブルベッドを完備。料金にはスペシャルダイニングエクスペリエンスも含まれており平田シェフのおすすめする、素材を感じる食事とシャンパーニュから食後酒まで含むワインのペアリングもついています。
ダイニングだけでなく、昼から夜、夜から朝にかけての移ろいも感じられる宿泊体験で、より一層〈maison owl〉の魅力を感じられそうです。
information
maison owl
住所:山口県宇部市中宇部 字西山1677-1
1泊1室料金:770000円(2名合計)
Web:〈maison owl〉公式ウェブサイト
*価格はすべて税込です。
writer profile
Riho Nakamori
中森りほ
なかもり・りほ●東京生まれ東京在住のフリーライター/編集者。仕事やプライベートで月に1回以上、地方や海外へ。各地のおいしい食べ物やお酒、素敵なホテルや旅館を発掘するのが趣味。好きな番組は『ブラタモリ』『六角精児の呑み鉄本線・日本旅』。