波佐見焼ブランド〈zen to〉の2024年新作は餃子皿!? いつもの餃子がワンランク上に

  • 2024年7月24日
  • コロカル
〈zen to〉が提案する多様なスタイルの“肥前のやきもの”

日本有数の陶磁器の産地として知られる、長崎県東彼杵郡波佐見町。

この地で1917年に創業した陶磁器メーカーの〈株式会社中善〉は、江戸時代から波佐見焼の技術と精神を継承してきた歴史を土台に、2020年にオリジナルブランド〈zen to〉を立ち上げました。

zen toブランドディレクターの陶磁器デザイナー・エンジニア阿部薫太郎氏。

zen toは、ブランドディレクターに陶磁器デザイナー・エンジニアである阿部薫太郎氏を迎え、肥前地区(長崎、佐賀のやきもの産地の総称)のさらなる発展と新しい伝統の創造を目指し発足した。

中善の窯元での作業風景。

中善の窯元での作業風景。陶磁器は生地づくりや型づくり、焼き、絵付けなど多くの工程を分業し製造される。

zen toでは2020年以降、ミュージシャンや文筆家、建築家、プロダクトデザイナーなどさまざまな分野で活躍するクリエイターらを監修者に迎え、肥前伝統のやきもの技術を駆使した製品を開発。これまで計8回のリリースを行ってきました。

9回目にあたる2024年の新作は2種。“食べること、飲むことを通して誰かの幸せに寄り添う”といった思いを大切にする、90年代生まれのふたりの監修者から生まれた食卓を彩るアイテムをご紹介します。

高台と曲線のバランスが美しい〈餃子皿〉

“餃子皿”。

こんがりきつね色の焼き餃子がベストマッチの“餃子皿”。

東京・永福町に店を構える〈中華可菜飯店〉のオーナーシェフ・五十嵐可菜さんが提案するのは、ゆるやかなフォルムが印象的な高台付きの〈餃子皿〉です。

五十嵐さんいわく、町中華でよく餃子が盛り付けられている、あの楕円形の“愛おしいフォルム”をイメージしているそう。

五十嵐可菜

五十嵐可菜:2021年東京都永福町に〈中華可菜飯店〉をオープン。「健全でヘルシーな中国料理」を届けることをモットーに、肩の力を抜いて楽しめる中国料理を提供する。(2024 年7月にはプロデュース店である〈中華可菜点心〉がオープン予定)

五十嵐さんは、この餃子皿をつくるにあたって“料理に寄り添ってくれる高台付きのお皿”をイメージしながら、理想的な曲線になるように何度も議論しこの形に行き着いたといいます。

「私は普段から高台付きのお皿ラバーで、お店でも家でもよく使います。ですがこの高台付き皿というものは一点物が多かったり、高台が高すぎると何を盛るかのハードルも上がってしまったりして、実はなかなかの曲者だったりします。」と、五十嵐さん。

1年以上かけてプロジェクトを進めていったとのことで、何度もデザインが練られ、曲線のディティールや全体のサイズ感、高台のバランスがよい美しい一皿に仕上げられています。

〈餃子皿〉

〈餃子皿〉カラー:ウグイス、アイボリー/価格:2970円(税込)

〈餃子皿〉

材質:半磁器/サイズ:横245・縦145・高さ40mm

〈餃子皿〉

高すぎず低すぎず。バランスのとれた飽きのこない形状に。

 

うぐいす色の〈餃子皿〉に盛りつけた水餃子

ダークなうぐいす色の器には白くてもちもちの水餃子はいかが?

カラーはアイボリーとうぐいす色のシンプルな2色展開で、どんな料理にも食材がよく映えそうですね。

カヌレ羊羹を乗せた〈餃子皿〉

季節の生菓子を上品に飾っても◎(カヌレ羊羹:井上茶寮)

“餃子皿”とはいえ波佐見焼ならではのシンプルさとおおらかさ、温かみも感じられ、中華以外にも多彩なジャンルの料理を盛り付けて楽しめそう!

中華可菜飯店でもこの餃子皿を使用する予定とのことで、お店に足を運んで料理との相性や使い勝手を実感してみるのもよさそうです。

唎酒師・伊藤ひいなの“癒しの湖”で一杯!

〈てのひら湖〉と名付けられた器

日本酒のソムリエと呼ばれる唎酒師(ききざけし)の資格を持つ伊藤ひいなさん。

日本酒愛飲歴7年、飲食店勤務の傍ら「日本酒の案内人」として活動しています。

Hanako Web〈伊藤家の晩酌〉では、伊藤さんの日本酒愛が溢れる連載が話題に。酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也とほのぼのとした日本酒談義が繰り広げられるので、日本酒選びに困ったときは参考にしてみてはいかがでしょうか?

そんな伊藤ひいなさんが監修したのはもちろん酒器。

〈てのひら湖〉と名付けられたこの器で、お気に入りの一杯を楽しんでみましょう。

〈てのひら湖〉

〈てのひら湖〉材質:磁器/サイズ:飲み口直径75・底直径55×高さ60mm/価格:1980円(税込)

〈てのひら湖〉

淡い水色がまるで湖畔のよう。

 

「〈てのひら湖〉に日本酒を注ぐと、自分だけの癒しの湖が生まれます。まるで、どんな世界が広がっているんだろうと、中を覗き込みたくなる青く澄んだ湖のよう。外側は白色でスタイリッシュな線が美しく、内側は底面に向かうほどパステルブルーが濃くなり、柔らかい丸みが相まって、まるで湖面を見ているような感覚に。ほどよい重みがあることで、自分の手に馴染みます。」(伊藤さん)

あえて高台をなくしたことで手のひら全体で包み込む一体感が生まれ、釉薬を重ねることで口当たりは柔らかく、コクのあるお酒もつややかに口に流れ、味の重さを感じずに楽しめるとのこと。

近年は日本酒をワイングラスで飲んだりロックで飲んだりと飲み方も多様になっていますが、まずは日常で使いやすい酒器は欠かせません。

てのひら湖は、洗った後の水切れも◎。お手入れを気にせず気楽に使え、重さや持ちやすさを考え長く使えるよう設計されています。

伊藤ひいな

伊藤ひいな:1997年東京生まれの唎酒師。日本酒愛飲歴7年。飲食店勤務の傍ら「日本酒の案内人」として活動中。Hanako Web「伊藤家の晩酌」「お酒の学校」出演。dancyu「日本酒2021」「日本酒2023」テイスターとして参加。漫画「ホイッスル!」/土田酒造 作品25周年記念日本酒「BEST11」コーディネートなど

自分が毎日使いたくなる酒器をつくりたかったという伊藤さん。

「量をそんなに飲む訳ではないけれど、味を楽しんだり、日本酒のある時間をゆっくり感じたい。お酒と向き合うさまざまなシチュエーションの中で、私が日本酒を飲む時に求めていることは“うっとりすること”だと気付きました。」

てのひらで包み込んで“自分だけの癒しの湖”が広がるように。

あなただけのうっとりする癒しの時間を、てのひら湖と一緒に過ごしてみては?

スープを入れた〈てのひら湖〉

お酒以外にも多用途に使えるよう工夫されている。「朝はお水、お昼はスープ、夜はお酒!など気軽に使ってほしい」と伊藤さん。

てのひら湖は、使い込むごとに貫入(焼き上がった陶器を窯から出して、冷ましている過程で生まれるヒビのような模様のこと)が入り味わい深くなるとのこと。暮らしの中で使い続けることで愛着のある器に育っていくことでしょう。

食べること、飲むことの幸せな時間をもっと日常に。

食卓を彩る2つの器は、2024年7月11日よりzen to オンラインショップと東京・中目黒〈ブリック&モルタル〉にて発売中です。

information

zen to 

WEB:zen to

株式会社中善 WEB:株式会社中善

ブリック&モルタル

住所:東京都目黒区中目黒1-4-4

営業時間:12:00〜19:00

定休日:土・日・祝日

TEL:03-6303-3300

URL:BRICK&MORTAR

*価格はすべて税込です。

writer profile

Mayo Hayashi

林 真世

はやし・まよ●福岡県出身。木工デザインや保育職、飲食関係などさまざまな職種を経験し、現在はフリーランスのライターとして活動中。東京から福岡へ帰郷し九州の魅力を発信したいとおもしろい人やモノを探しては、気づくとコーヒーブレイクばかりしている好奇心旺盛な1984年生まれ。実家で暮らす祖母との会話がなによりの栄養源。

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