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キャンプの恵み

Vol.65 キャンプが社会に役立つために必要なこと

  • 2014年9月11日

 社会のさまざまな問題に対して、特にその問題が子どもに関係するとき、キャンプは大きな力を発揮する万能選手になりうると考えています。「おおげさな‥」とおもうでしょう?けれど、キャンプには楽しいこと、初めて挑戦することがいっぱい含まれていて、そのことをきっかけに魔法のような変化が起きるものなのです。

炭火起こし
蛙
 たとえば、星座の名前や宇宙の不思議を教えてもらって、「知る(学ぶ)って楽しい!」とおもう。
 たとえば、最高においしい焼きそばができあがって、「ぼくって、けっこうイケてる?」と自画自賛。
 たとえば、パドルを操ってカヌーを乗りこなす友だちを見て、「あいつ、スゲーなぁ!」と感心する。

 そんなふうに感じる場面がいっぱいあって、楽しい時間を過ごすうちに、学ぶことの楽しさを知ったり、自己肯定感を高めたり、チャレンジする気持ちを身につけたりするのです。こうしたものは目の前にある課題に立ち向かうために欠かせないパワーだから、事態を子どもたち自身の力で好転させるのにきっと役立つでしょう。

 ただし、キャンプがそんな力を発揮するためには、重要な条件があります。それは、対象に合わせてていねいに準備すること。当たり前のことですが、この「対象に合わせて」というのが本当に難しいことなのです。
 よいキャンプにはよいスタッフの集団が必要ですが、よい集団を保とうとして排他的になることも少なくありません。しかし、課題そのものが多様にあるのだから、目的に応じて必要なリソースを加え、組成を変えられる柔軟性がなければ、本当の意味で役立つというレベルには至らないだろうとおもいます。
 「よいキャンプをやっていれば、意味がある」というのは、5%くらいは正しいけれど、社会の問題に力を発揮する万能選手にはほど遠い‥。キャンプがもっと広く活用されるよう、柔軟でイケてる万能選手を目指したいものです。


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