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キャンプの恵み

Vol.26 なんか楽しそうにしている人たち

  • 2013年2月28日

 2月中旬に、アメリカでグリーフキャンプについてお話をする機会がありました。アメリカキャンプ協会の大会が、私たちが実習をさせてもらっているEl Tesoro de la Vidaのお膝元であるテキサス州で行われたので、分科会で発表をさせてもらったのです。私の英語では心許ないということもあり、そのキャンプのディレクター(責任者)のデニスと、実施団体職員のリサとスーザンもいっしょに発表をしてくれました。

見づらいですが、デニスの名札のステッカーは4枚(!)に増えています
見づらいですが、デニスの名札のステッカーは4枚(!)に増えています
 お昼を食べながら打ち合わせをしようということになり、レストランに行くと、デニスが私の首にぶら下がった名札を見て、「ぼくには1枚しかないのに、タツヤには2枚ある」と言い出しました。名札には参加者によって「発表者」や「国外参加者」「初回参加者」「寄付をした人」などの属性がわかるリボン状のステッカーが付いています。その枚数が少ないというのです。

 もちろん、彼は本気でステッカーの枚数を気にしているアブナイ人ではありません。デニスこそまさに「なんか楽しそうにしている人」なのです。「ぼくもいっぱいステッカーがほしい」とおどけて、豪快に笑っています。キャンプの期間中もいつもこんな調子で、「人生って楽しいぜ!」という雰囲気をふりまいているのです。(彼は大きな銀行の重役なのですが、キャンプ中の様子からは、その姿がまったく想像できません!)

なんか楽しそうで、と〜っても大きな人たちがキャンプを支えます
なんか楽しそうで、と〜っても大きな人たちがキャンプを支えます
 グリーフキャンプを行ううえで大切なことはいくつもありますが、私が特に重要だと思うのは、こうした「なんか楽しそうにしている人たち」の存在です。子どもたちにとって、学びを深めてくれるいちばんの先生になりうるのは、うれしそうにその活動を楽しんでいる人です。グリーフキャンプの目的は「つらいことがあっても、この世の中はまんざらでもない」と気づいてもらうことですから、少々のことにはカリカリせずに、いつも、なんか楽しそうにしている大人の存在が欠かせません。

 El Tesoro de la Vidaには、デニスを筆頭に、なんか楽しそうにしている大人がたくさんいて、それにつられて子どもたちもなんか楽しそうで、私もな〜んか楽しくなってしまうのです。



El Tesoro de la Vida紹介ビデオ(マジメに語るデニスが登場します)


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