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キャンプの恵み

Vol.21 安全には、安心が肝心

  • 2012年12月6日

 キャンプで事故を起こさないようにするための備えにはさまざまなものがありますが、広がるといいなと思っているのが、キャンプナース、つまり看護師さんの存在です。

 キャンプでは小さなすり傷をしたり、体調を崩したりする子どもが出てくる場合があります。そんなとき、看護師さんが(もちろん、お医者さんでも)いてくれると大助かりです。しかし、キャンプナースの存在意義はそれだけではありません。

 その意義とは、スタッフが「万が一のときも安心だ〜」という気持ちになれることです。

ナースの工藤さんは、キャンパーやスタッフにいっぱい安心を与えてくれました。
ナースの工藤さんは、キャンパーやスタッフにいっぱい安心を与えてくれました。

 もちろんキャンプの安全対策は多岐にわたり、それがすべてでないのは言うまでもありませんが、「スタッフが安心できる」というのも非常に大切です。どうしてかというと、子どもは鏡のように大人の状態を写し取ってしまうからです。大人が楽しそうにしていたら、子どもも楽しい気持ちになる。大人が緊張していたら、子どもも緊張して不安になってしまう。キャンプのような非日常の環境では、特にその傾向が強いのではないでしょうか。安全なキャンプのためには、スタッフが機嫌よく過ごすことがとても大切です。


テキサスのグリーフキャンプでも、ナースは大活躍。気持ちが疲れちゃった子どもやスタッフのシェルター的存在でもありました。
テキサスのグリーフキャンプでも、ナースは大活躍。気持ちが疲れちゃった子どもやスタッフのシェルター的存在でもありました。

 9月に行ったグリーフキャンプにも、キャンプナースがいました。自然とキャンプの雰囲気になじんだキャンプナースの存在は大きな安心を与えてくれ、体調を崩したキャンパーが出たときも、私たちスタッフが必要以上にあわてることはありませんでした。「もしキャンプナースがいなかったら」という比較はできませんが、「万が一のときのために」という保険的な意味以上のものがあったと思います。

 だから、多くの医師や看護師の方々にキャンプにかかわってほしいなぁと思うのですが、ことはそう簡単ではありません。たとえば、事故が起きたときに、医療有資格者という理由でより多くの責任を負うことがないようにするにはどうすればよいのかを考え、学ぶ必要があるでしょう。あるいはキャンプならではの看護技術というのもあるかもしれません。

 それぞれが持っている技術や資源を持ち寄っていいキャンプが行えるという環境を作るために、私たちはもっともっと努力しなければならないようです。


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