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キャンプの恵み

Vol.104 キャンプのなかみ(2)「工夫」

  • 2016年4月14日

 「キャンプ」と言われて、まず思い浮かぶものはなんでしょう?カレーづくりやバーベキューなど、野外炊事が真っ先に思い浮かぶ人が多いのではないでしょうか?それとも、テントでの寝泊まりでしょうか?

キャンプのなかみ(2)「工夫」 どちらも、とても“キャンプらしい”のですが、必ずしも必須というわけではありません。食事はすべて食堂で、寝泊まりは宿舎でというキャンプも多くあります。

 キャンプに必要なのは、野外炊事でもテントでもなく、「工夫が求められること」です。日本のキャンプでよく野外炊事が行われるのは、それが工夫の宝庫だからです。薪やキャンプ用のガス器具は、自宅の台所とはまったく使い勝手が違います。道具も限られていますし、普段のものとはまったく別物です。グループで作業をしますから、役割分担をうまくやらないと炊事場は大混乱です。普段とは異なる環境だからこそ、工夫しなくてはならないという意味で、野外炊事はキャンプの重要な活動のひとつになるのです。

キャンプのなかみ(2)「工夫」 テントで快適に眠るにも、工夫が必要です。使った寝袋を片づけるのだって、闇雲にやっては袋に入りきらなかったりします。工夫をするために考える、工夫をするために相談する。そんなプロセスが大事だから、キャンプの中にはたくさんの工夫が求められる場面が用意されているのです。

 最近はグランピングなんていう豪華なキャンプもありますが、本来、あれはヨーロッパ貴族のサハラ砂漠あたりの物見遊山がモデルで、執事や給仕のサービス付きの至れり尽くせりのもの。ここでいうキャンプとはまったくの別物です。

 たいていのキャンプ場が簡素なつくりになっているのは、自然の息吹を感じるとともに、キャンパーたちに工夫を強いるためなのです。「強いる」なんて言葉を使うとしんどそうに思えますが、工夫はもともとクリエイティブで楽しいもの。キャンプをワクワクするものにする仕組みでもあるのです。

 どうしたって工夫が求められる環境、これがふたつ目のキャンプの大切な要素です。

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