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「すっげー、ブス」すれ違いざま放たれた悪意!総額700万円かけた整形で得たものとは?「人生をまた一からやり直そう」と一念発起した【著者に聞く】

  • 2024年7月11日
  • Walkerplus

「すっげー、ブス」エレベーターのすれ違いざま、知らない男性に言われた言葉。14歳で二重整形をし、就職してからもほうれい線やシミ、イボなどを除去し「かわいい」と言われる努力をしてきたのに、どうして?うみの韻花(@umino_otoka)さんの実体験を漫画化した「14歳で整形した私 『ブス』の呪いから解けて自分を好きになる日まで」を紹介するとともに、本作を通して伝えたいことを作者に聞く。

■整形したら「かわいい」と思えたのに...?果てしない欲求には勝てない

成長期に容姿を否定されたことが大きなしこりとなることがある。作者うみの韻花さんもその一人。整形外科医だった父親に「今はブスだが、将来は美人になる」と言われたことが呪いの言葉となって、14才で二重整形。その後「すっげー、ブス」とすれ違いざま、知らない男性に言われたことがきっかけで2度目の二重施術に挑んだ。その後も彼氏に「胸がない」と言われたこともで豊胸手術。いじればいじるほど「理想の顔」になれない整形沼にはまっていった。

■総額700万以上。整形は「自分を好きになるために勇気を出した証」で人生の勲章

――本作を描いたきっかけを教えてください。

モラハラの彼と別れたことをキッカケに「人生をまた一からやり直そう」と一念発起し、幼いころからの夢である漫画家を目指すことにしました。漫画の中で「整形」をテーマとした作品は数少なく、エッセイならよりリアルで目立つのではないか…?と、思い描き始めたのがきっかけです。誰かに批判されたとしても、自分自身のありのままの体験を漫画にしようと決めました。

――全体を通して、どこを整形して総額はどのくらいかかったのでしょうか?

整形は目は埋没・二重切開2回・目頭目尻切開とグラマラス形成。鼻は小鼻縮小・軟骨移植鼻尖形成・わし鼻削り…といった鼻フル整形を2回。輪郭などは頬と顎下の脂肪吸引注射、糸リフトを数回、ほうれい線・涙袋・顎・唇にヒアルロン酸注射、おでことこめかみに皮下組織再生注射。胸は脂肪再生豊胸という再生医療の豊胸を4、5回。現在は大きな整形はしていませんが、総額700万以上はかかってると思います。

――漫画では整形をしたあとも彼氏に容姿を否定されますが、結果的に整形をしてよかったと思いますか?

整形はしてよかったと思います。2回目の鼻の整形で、鼻の穴にかなりの左右差ができてしまい気になっている現状ではありますが…。それでも、整形前のコンプレックスは解消されましたし、自分に自信を持つことができました。

胸を張って堂々と歩ける。まだ自分の中では理想の見た目ではありませんが、私を「かわいい」「キレイ」と言ってくれる人がいる。整形をする中で失敗したり、かわいくなかったり…そう思い心を病んでしまうことは何度もありました。でもその経験を経て、少しずつ自分で自分を認めてあげられるようになりました。整形は「自分を好きになるために勇気を出した証」で、人生の勲章だと思っています。

――本作を通して伝えたいことは何ですか?

外見やコンプレックスを抱えて悩み苦しむ人はたくさんいると思います。そういう悩みって根深いもので、あまり他人に相談できず、1人で抱え込んでしまうことも。そんな人たちに「悩んでるのはあなただけじゃないよ、だから大丈夫」と、この本を通して伝えたいです。そして、「人は見た目が一番大事」と言われてるけれど、大事なのは見た目だけじゃない。他人の言葉の暴力に惑わされず、自分をしっかり持って生きてほしい。この作品を通して少しでも伝えられたらうれしいです。この本が誰かの心の拠りどころになりますように。

――整形をしても「自分をかわいく思えない」「醜い」と感じてしまうシーンは、読んでいて胸が痛いです。漫画を制作するうえで、大変だったことはありますか?

「整形しても『自分をかわいく思えない』『醜い』」と思う苦悩と葛藤をどう表現すれば伝わるか悩んだ結果、外見に執着するあまりに心が歪んだ化け物のような自分を描くことにしました。それほど当時は自分の顔が醜く見えていたのと、外見に執着する様は客観的に見れば、きっと恐怖・異常性を感じさせるものがあるだろうと思い、あのころのつらかった記憶を呼び起こして力を込めて描きました。時には、思い出して泣きながら描いたこともありました。

――今、整形はSNSで身近なものになっていますが、同じように「二重にしたい」「鼻筋をよくしたい」など興味のある方にアドバイスはありますか?

まず、何件もカウンセリングに行ってから整形するクリニックをしっかり選んでほしいです!最初から一つのクリニックだけにしたり、その場で契約するなどやめてほしいです。また、「値段が安いから」「クリニックが近いから」で決めないこと。整形において一番重要なのは「執刀医の技術」です。

本作にも描いてますが、過去に私がそれを甘く見ており失敗したので…。少なくとも3〜5件はクリニックを巡り、比較してください。カウンセリングのときは質問事項をメモして、納得するまで聞きましょう。そして、そのクリニックで過去に事故がないか・受けたい施術の症例写真をSNSや口コミアプリなどで調べて、とにかく情報収集をたくさんしてください!

その上で施術のリスク・後遺症の可能性を理解して、ご自身で納得した上で整形をしてほしいです。特に鼻の手術は、顔の中心パーツですし、慎重にしないと何度も私のように再手術する「修正沼」にハマる可能性が高いです。一回で整形を終わらせるためにも、“その一回”を受けるための下準備をしっかりすることが大事だと思います。

あとはSNSで最近流行り出したばかりの施術を安易に受けたり、流行りの鼻や目にするのも一回踏みとどまって考えてください。最近出てきたばかりの施術は安全性が不明確で、流行りの鼻や目は、すぐまた次の流行りがきて廃れてしまうので…。目や鼻のデザインは自分に似合う自然なものがいいかなと思います。どうかいい執刀医に出会えますように。

――最後に今後の展望についてお聞かせください。

現在、次回作を執筆中なので、今後もたくさん漫画をお届けしていきたいと思っております。駆け出しではございますが、温かい目で見守っていただけますと幸いです。

「自分の顔を好きになれない」ことで苦悩する、うみのさん。「容姿にコンプレックスを感じたことがある人は、一度で良いから読んでみて欲しいです...」と読者からのコメントも届く。

取材協力:うみの韻花(@umino_otoka)

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