地域文化商社うなぎの寝床は、久留米絣を伝え・体感してもらうためのイベント「もんぺ博覧会」をアクロス福岡の匠ギャラリーにて2024年5月8日(水)〜20日(月)に開催する。
今回のイベントについて、担当者に話を聞いた。
――今回のイベントに関して、意図や狙い、ターゲットは?
久留米絣のもんぺをメインに取り上げることで、福岡県・筑後地方で作られている久留米絣や、その地域文化、産地の歴史などを知っていただく機会になればと思っています。今年の「もんぺ博覧会」はアクロス福岡から始まります。地元の方々はもちろん、旅行で福岡を訪れた方々、海外からお越しの方々など、広くお伝えしていきたいです。
――今回のイベントのイチオシ、目玉となるものは?
久留米絣の織元4軒の代表的な色柄のもんぺ、そしてうなぎの寝床オリジナルの久留米絣のもんぺをメインに総数1500本のもんぺを展示販売。福岡市、大洲市、八女市、3拠点それぞれの開催に合わせて、うなぎの寝床の新作もんぺも発売します。
――今回のイベントのアイデアはどのようにして生まれた?また、実現に向けて苦労した点は?
福岡県・筑後地方は“久留米絣の産地”として続いていますが、そのためには経済循環を保つ必要があります。その状態を作るには、生地や商品を販売にまでつなげなければいけません。「もんぺ博覧会」は久留米絣を知ってもらうための場であると同時に、買ってもらえる場にしたいと考え、1年に1回開催しているイベントです。“かう”ということは、産地が続いていくことにもつながります。これからの久留米絣と産地をつないでいくために、まだ伝えきれていない価値や可能性を見出しながら、伝え続けていくこと。そして、同時に経済循環も生みながら“久留米絣に関わってくれる方たちを増やしていくことができたら”と考えながら行っているイベントでもあります。
――ユーザーへのメッセージは?
6月には愛媛県大洲市、7月には八女市でも「もんぺ博覧会」を開催いたします。またその間、オンラインショップ限定の企画も。会場ごとにお披露目となるもんぺも準備しております。また、店頭企画として「#みんなのMONPE」プロジェクトや、久留米絣の織元を訪ねるバスツアー(2024年7月13日実施)なども予定しています。
■回を重ねるごとにリピーターが増える、久留米絣の“癖になる”着心地も体感
2011年から始まり、11回目を迎える「もんぺ博覧会」。今回は久留米絣の織元4軒(野村織物、丸亀絣織物、下川織物、坂田織物/順不同)とうなぎの寝床、合計5社の色柄豊富に、形もさまざまなもんぺを総数1500本を用意。柄や模様、生地の風合いを見比べ、着心地を穿き比べ、久留米絣を存分に楽しめるイベントとなっている。
柄や模様をどうやって表現するのか、どんな織機で織っているのか、どんな人たちが作っているのか、産地の現状はどうなのか。久留米絣の魅力をもう知っているという人も、久留米絣を使ったことがないという人も、楽しみながら久留米絣の奥深さやおもしろさに触れることができる。
■久留米絣をイチから伝えるための生地 「くるめかすり文字柄」
今回、店舗で直接見ることができる商品は「くるめかすり文字柄」の生地を使用したMONPEを用意。
柄のデザインは大分県で型染作家であり、デザインの仕事もしている「よつめ染布舎」の小野豊一さんに依頼。久留米絣を真っ直ぐに伝えていくために「くるめかすり」の言葉を生地の中に 落とし込みながらも、生地そのものにも興味を持ってもらえるように、まずは生地の見た目からコミュニケーションが生まれるきっかけを作りたいと考案。生地製作は久留米絣の織元「冨久織物」さんに依頼し、ランダムに配置された文字を久留米絣として表現していく 部分や生地として見せていく時の色の出し方、表情を相談しながら製作を進めているとのこと。
■福岡県八女市、愛媛県大洲市にも巡回!
今回のアクロス福岡での会期をスタートとして、2024年6月7日(金)〜16日(日)には愛媛県大洲市、2024年7月4日(木)〜15日(祝)には八女市でも「もんぺ博覧会」が開催。会場ごとにお披露目となる、新作もんぺも準備されている。