一緒に暮らすインコとのエピソードを中心に、日常の出来事を漫画にして発信しているえるぽぴ( @lpo_on )さん。実はオタクな一面も持ち、中学生の頃からオリジナルキャラや魔法の設定をノートに描いたり、意味もなく包帯や眼帯をつけて登校したりしていたそう。
コミックエッセイ「えるぽぴの楽しい黒歴史ライフ〜解放の刻来たれり〜」は、そんなえるぽぴさんの挙げたらきりがない「黒歴史」の数々を、独特のテンションで描き下ろした作品。平成をオタクとして過ごした人は、きっと懐かしさと恥ずかしさで震えることだろう…(ちなみに筆者は震えた)。
今回は、専門学校で使用していたノートについて。イラストやアイデア出しの際に使うノートを、女児用の自由帳にしていたえるぽぴさん。すると学校内で、ある噂が広がって…?
■ひと昔前まではなんとなく、オタクは一般人に隠さないといけない風潮があった
女児用の自由帳を使いだしてから、アイデア出しがはかどるようになったと振り返るえるぽぴさん。どういう点が特によかったのか聞いてみた。
「絵を描くとき、紙によって描き心地に影響が出て悩むこともあるのですが、そういうのをすっ飛ばして子ども心に原点回帰する感じが肌に合っていたんだと思います!」
いつしか自由帳はえるぽぴさんの学校生活に欠かせない相棒になったが、友人から「女児用の自由帳に絵を描いている変な人がいるらしい」との噂を耳にする。
「私が知る限りでは私以外に、女児用の自由帳を使っている人はいなかったです。とっても便利なのに……」
そんなえるぽぴさんの恥ずかしくも愛おしい黒歴史が詰まったコミックエッセイは、今年4月に書籍化。最初に書籍になると聞いた際の心境を語ってくれた。
「『書籍化』は漫画描きの憧れでもあるので、飛び上がって喜びました!しかし後々、『私の黒歴史が書店に…!?』と焦りが出てきました。共感性羞恥を一気読みできるのも魅力ですし、描き下ろしや扉など隅から隅まで小ネタ満載に仕上がりました!ぜひ本を読んで、ご自身の黒歴史も思い出してみてくださいね」
同じような青春時代を過ごした人なら思わず赤面してしまう!?禁断のオタクあるあるが満載の書籍「えるぽぴの楽しい黒歴史ライフ〜解放の刻来たれり〜」は、全国の書店などで発売中。
取材・文=石川知京