海外で体験したさまざまな出来事を描いている漫画家・五箇野人(@gokayajin)さんが、アジアを旅する中で立ち寄った串焼き店で出合ったキュートな“串焼き泥棒”を描いたエッセイ漫画「海外の食べれなくなるめし。」が話題だ。店主から「全部は食べられないかも」と告げられたことが絶妙の“フリ”となったこの展開に、読者からは多くの反響が寄せられた。本作のエピソードについて、作者の五箇野人さんに話を伺った。
■「同じ土地に住んでいる同じ住民としてみんながエサをあげている光景は素敵だなと感じます」
五箇さんのブログには、漫画で描かれた犬の写真も掲載され、その人懐っこい姿に「こんなのズルいよ」「かわいい常習犯」といった声が。五箇さんはこの犬について、「基本的には野良犬なんですが、寝泊まりできる家が何件かあるそうです。この周辺のみなさんで面倒を見ている感じでした」と明かす。
店員と犬の和やかな関係性も魅力的だが、「お店は飾らずローカルな感じで居心地よかったです。犬は上目遣いも上手で『自分のかわいさを分かってるな』と思えるほど人のことを理解して慣れている感じがあって、それも全部含めて愛らしかったです」と振り返った。
海外での動物をきっかけにした交流も度々描いてきた五箇さん。動物を通して感じる文化の違いなどはあるのだろうか。五箇さんは「野良犬や野良猫の数は日本と比べ物にならないほど居るという国が多いと感じます。」と告白。
その一方で、「ただ、日本のように『餌付けはNG』というところはまだ見たことがなく、同じ土地に住んでいる同じ住民としてみんながエサをやったりしている光景や、そのおかげで野良でもとても健康的だったりするのは見ていて素敵だなと感じます」と、自身の思いを語ってくれた。
一昔前までは都内でも野良犬がウロウロしていたものだが、さまざまな要因によりその数は大きく減少している。旅先で安易に野良犬と触れ合うことにはリスクが伴うものの、五箇さんが目にした「動物との共生」のあり方からは、何か学ぶこともありそうだ。
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取材協力:五箇野人(@gokayajin)