
ドラマ化される作品が登場するなど、近年WEB漫画シーンでも活況を見せている不倫モノ。その中でも、グラハム子(@gura_hamuco)さんによる漫画「夫の公認なら不倫していいですか?」は、夫に不倫がバレながらもそれを「公認」されているという特殊な夫婦関係を描くだけでなく、経験者の実体験を元にした“セミフィクション”であることから話題を集めている。今回、作者のグラハム子さんにインタビューを敢行。本作の制作秘話などを伺った。
■「取材をしていくうちに、不倫はどこにでもありふれているんだと感じました」
本作で「不倫」をテーマとした漫画を描いたことについて、グラハム子さんは「実は担当さんからの提案だったんです。『不倫漫画は人気があるので描いてみませんか?』と。どうやら不倫漫画は今の世に需要があるそうなんです。私としては、最初はちょっと悩みました。でも、チャレンジしてみよう!と描くことにしました」ときっかけを振り返る。
実際に「公認不倫」経験者の体験談をもとに描かれたという本作。取材については「最初から公認の方を探して取材させていただきました。でも、公認では無い方からもお話を伺わせていただきました。時には友人やママ友の飲み会でも、不倫ネタをそれとなく聞いてみたり(笑)。なので、誰か1人の体験談というよりも、いろいろな人の経験を混ぜ合わせてできたのが今回のお話です」と告白。そうした実体験がリアルなストーリーへと繋がったようだ。
取材を通して、自身の心境にも何か変化はあったのだろうか。グラハム子さんは、「取材前は、不倫は一部の人がやっているだけの、自分とは縁遠いものだと思っていました。でも、取材をしていくうちに、実はどこにでもありふれているんだと感じました」とのこと。決して物語の中だけの話ではないという現実は、なかなかショッキングかもしれない。
本作で特にこだわった点を尋ねると、「こだわったのは主人公(妻・シタ側)の心理描写です。不倫漫画って『シタ夫とサレ妻』『サレた側の心情に寄り添っだストーリー』が圧倒的に多いんですよね。なら、私は『妻がシタ側で、シタ側に寄り添ったストーリーにしよう!』と思い、描き始めました」と明かしてくれた。
取材協力:グラハム子(@gura_hamuco)